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【特集】希少なる輝き、「期末一括配当の高利回り株」でインカム・キャピタル両取り! <株探トップ特集>

日経平均は2万1000円台固めの展開に入った。ここはジックリと腰を落として好実態株を拾うのも一法。3月期末に向け、値上がり益とダブルで恩恵を享受できそうな一括高配当銘柄を選出した。

―いま静かに輝きを増す高配当利回り株、3月期末一括配当が魅力の銘柄をリストアップ―

 19日の東京株式市場は、米中貿易交渉の進展期待を支えとした買いが入る一方で、前日の日経平均大幅高に対する警戒感から利益確定売りも出て一進一退の展開となり、終値は前日比20円80銭高の2万1302円65銭となった。そうしたなか、3月期決算企業の期末配当取り期日を約1ヵ月後に控えて高配当利回り銘柄に関心が集まるなか、希少価値ともいえる期末一括配当を実施している高配当利回り好業績銘柄に注目した。

●マックス、インダストリアル機器部門が全社売上高を牽引

 マックス <6454> は1月30日、19年3月期第3四半期累計(18年4-12月)の連結決算を発表した。売上高は522億7400万円(前年同期比4.0%増)、経常利益は56億7400万円(同23.8%増)、最終利益は39億8100万円(同18.2%増)となった。下期の経済環境は、国内新設住宅着工戸数の減少、鋼材や石油製品など原材料価格の上昇が想定されるものの、第3四半期累計期間の業績は順調に進捗している。鉄筋結束機「ツインタイア」の販売が国内外で増加するなど、インダストリアル機器部門が全社売上高を牽引している。

●トーメンレバ、収益性改善と新規ビジネスの貢献が増益に寄与

 半導体、液晶専門商社のトーメンデバイス <2737> は1月30日、19年3月期第3四半期累計(18年4-12月)の連結決算を発表した。売上高は1489億4100万円(前年同期比0.3%減)と小幅減収となったものの、経常利益は20億6700万円(同23.6%増)、最終利益は14億3800万円(同18.3%増)と、大幅増益を確保した。国内市場ではPC、サーバー・ストレージ向けのDRAM、スマートフォン向けのMCP(マルチチップ・パッケージ)、車載向けメモリーはそれぞれ拡大した。ただ、中国市場では、テレビメーカー向けビジネスの低調により液晶デバイスの販売が減少したこと、CIS(CMOSイメージセンサー)の販売が減少したことから、売上高は小幅減収となったものの、収益性改善と新規ビジネスの貢献により経常利益は大幅増益となった。

●三井松島HD、主力のエネルギー事業で石炭販売数量が増加

 三井松島ホールディングス <1518> が8日に発表した19年3月期第3四半期累計(18年4-12月)連結決算は、売上高565億7700万円(前年同期比15.4%増)、経常利益42億1500万円(同4.0倍)、最終利益28億600万円(同3.8倍)と大幅増益を達成した。また、期末一括配当を従来予想の40円から50円へ引き上げた。主力のエネルギー事業で石炭販売数量が増加したことに加えて、石炭価格が上昇したことが売上高や利益を押し上げた。

●新興プランテック、定期修理工事が大きく増加

 製油所、石油化学などプラントのメンテナンスを手掛ける新興プランテック <6379> は4日、19年3月期第3四半期累計(18年4-12月)の連結決算を発表した。経常利益は63億1100万円(前年同期比31.9%増)となり、通期計画73億円に対する進捗率は86.5%に達した。売上高は716億9100万円(同11.6%増)で着地した。定期修理工事が大きく増加したほか、日常保全工事も堅調に推移した。

●理想科学、アジアでのインクジェットおよび孔版事業ともに順調

 理想科学工業 <6413> が1月31日に発表した4-12月期の連結経常利益は24億1800万円(前年同期比6.9%増)となったと発表した。主力の印刷機器事業について、アジアでのインクジェットおよび孔版事業ともに順調に推移し、日本や米州の不振をカバーした。なお、19年3月期通期の業績は売上高855億円(前期比変わらず)、経常利益40億円(同1.8%増)、最終利益28億円(同7.7%減)を見込んでいる。同時に、自己株式取得を実施すると発表し、発行済株式総数の0.22%に当たる8万株、1億円を上限に2月13日~3月1日に取得するとしており、これによる株式需給の改善などが期待されている。

●平賀、チラシ・シール事業の好調や生産性向上で原価改善

 新聞折り込みチラシ主体の独立系総合印刷会社の平賀 <7863> [JQ]は、8日に19年3月期通期の単独業績予想を上方修正した。売上高を75億円から77億円(前期比2.8%増)へ、経常利益を1億6800万円から2億4000万円(同4.5倍)へ、純利益を1億1000万円から2億2500万円(同2.0倍)へ増額した。主力のチラシ・シール事業などをはじめとしてクライアントごとのニーズに合わせた提案を行ったことが奏功し、売上高が上振れる見通し。また、製品ごとの製造作業の見直しや工場の機械ごとの稼働率・生産性を上げることで原価改善を進めていることも利益押し上げに寄与する。

◆主な3月期末一括高配当利回り好業績銘柄◆

             配当  経常
銘柄 <コード>       利回り 増益率  株価  RER
三井松島HD <1518>    3.22  2.6倍  1552  11.9
太平電 <1968>       3.20  2.0倍  2501  10.3
トーメンデバ <2737>    3.75   7.1   2402   8.2
八洲電機 <3153>      2.40  10.5   835  10.6
新興プラン <6379>     3.37  10.0   1248  12.0

理想科学 <6413>      3.18   1.8   1886  24.2
マックス <6454>      2.94  13.6   1496  15.2
OKI <6703>       3.88  52.7   1290  22.3
チノー <6850>       3.12  22.1   1283  10.4
平賀 <7863> [JQ]    3.90  4.5倍   385   6.3

エステール <7872>     4.03   3.4   670  11.0
ナガホリ <8139> [東証2] 4.44  18倍   225  23.0

※株価は19日終値、単位:%、円、倍

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