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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):電通、ヤマハ発、ファストリ

電通 <日足> 「株探」多機能チャートより
■電通 <4324>  5,230円  +220 円 (+4.4%)  本日終値
 電通<4324>は続伸。SMBC日興証券は11日、同社株の目標株価を6400円から6900円に引き上げた。投資評価の「1」は継続した。M&Aによる機能強化や、労働環境改革推進による生産性向上などにより中期的な業績成長力は、国内外の大手広告会社を超えると予想。同社は20年1月をメドに純粋持ち株会社へ移行する方針であり、事業環境変化への対応やM&Aなどの意思決定を迅速にできる体制となる見込み。従来の広告事業にとらわれない新たな事業領域への取り組みも期待されている。

■ヤマハ発動機 <7272>  2,270円  +91 円 (+4.2%)  本日終値
 ヤマハ発動機<7272>が反発。同社は11日引け後に、長期ビジョン及び2019年度から始まる新中期経営計画を公表した。この説明会で日高祥博社長は、「2020年までに乗用車の製造・販売への参入を目指していたが採算が合わないことから事業化を断念した」と述べたと報道された。これを受け、株価が大きく反発した。ヤマハ発動機が自動車事業に本格参入すれば、日本の主要メーカーとしては1963年のホンダ<7267>以来となるだけに、その開発状況が注目されていた。新しいモビリティの開発は引き続き行っていく方針であり、2021年には売上高を2兆円、営業利益9%水準の目標を掲げている。

■インフォマート <2492>  1,204円  +44 円 (+3.8%)  本日終値
 インフォマート<2492>が大幅続伸。この日の午前中、食品卸大手のヤマエ久野(福岡市博多区)へ「BtoBプラットフォーム請求書」を提供したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。ヤマエ久野は、九州トップの食品卸企業で、九州エリアを中心に関東、関西、中国地方など幅広く事業を展開。多くの取扱商品と、福岡支店だけでも2000社を超える取引により、膨大な明細の書類が発生していることから、電子化することで業務改善とさらなる効率化を図るために、今回の導入に至ったとしている。

■ブイ・テクノロジー <7717>  15,050円  +540 円 (+3.7%)  本日終値
 ブイ・テクノロジー<7717> は6日ぶりに反発。PERは7倍台と割安水準にあり、依然として先高期待が強い。同社が11月13日に発表した19年3月期第2四半期累計(4~9月)連結決算は、売上高381億400万円(前年同期比63.9%増)、経常利益85億8500万円(同2.4倍)、純利益57億6400万円(同2.8倍)の大幅増益となった。前期の第4四半期に、露光装置の受注が集中したことによる反動減で受注金額は減少したものの、中国で主に大型液晶ディスプレー関連の設備投資が継続したことを受けて、FPD(フラットパネルディスプレー)事業が好調に推移した。

■ファーストリテイリング <9983>  59,820円  +1,670 円 (+2.9%)  本日終値
 ファーストリテイリング<9983>が大きく買われる一方、ユニー・ファミリーマートホールディングス<8028>は大幅安、対照的な値動きで一部市場関係者の間で話題となっている。「いずれも値がさ株で日経平均寄与度が高く、一方で浮動株比率が非常に低くなっており、ファンダメンタルズと離れて値動きが仕手株化している」(国内証券マーケットアナリスト)という。「今週末にメジャーSQ算出を控えた水曜日ということで、先物を絡めた買い方と売り方のせめぎ合いが佳境にある」(同)と指摘されるなか、両銘柄とも筆頭株主が保有する比率が高く、最近は日銀のETF買いの影響で需給バランスが一層タイト化しており、インデックス売買の象徴銘柄と化している。きょうは、日経平均プラス寄与度でファーストリテが、マイナス寄与度でユニーファミマがそれぞれ断トツとなっている状況だ。

■ノリタケ <5331>  4,755円  +130 円 (+2.8%)  本日終値
 ノリタケカンパニーリミテド<5331>が7日ぶりに反発。きょう付けの日刊工業新聞で、「電子材料の生産能力を2020年3月までに現状比で3割増強する」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、愛知県みよし市と三重県松阪市の工場で、工場棟の増設を含めて焼成炉などの関連設備を増強するとしている。同社での電子材料は近年、車載用や通信関連の積層セラミックコンデンサー(MLCC)用などに需要が拡大していることから、これに対応するとしている。

■松竹 <9601>  11,380円  +290 円 (+2.6%)  本日終値
 松竹<9601>が3日ぶりに反発。来年12月に宮崎駿監督のマンガ「風の谷のナウシカ」を原作とした新作歌舞伎を新橋演舞場で上演すると発表しており、これが好材料視されたようだ。新作歌舞伎「風の谷のナウシカ」は、ナウシカを尾上菊之助さんが演じるほか、トルメキアの皇女クシャナを中村七之助さんが演じる予定。なお、宮崎作品の歌舞伎化は初めてとなる。

■全国保証 <7164>  3,815円  +95 円 (+2.6%)  本日終値
 全国保証<7164>が3日ぶりに反発。この日の寄り前に、ナレッジコミュニケーション(千葉県市川市、以下ナレコム)及びZEROBILLBANK JAPAN(東京都千代田区、以下ZBB)と、人工知能(AI)とブロックチェーン技術を活用した新たな住宅ローン審査手法と申し込みフロー構築に関する研究を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。全国保証が保有する住宅ローン保証データと、ZBBのブロックチェーン技術により取得するAPI情報について、ナレコムのAIが分析および審査判断する仕組みを構築するため研究を行うという。住宅ローンの保証データとクラウドAI×ブロックチェーンの仕組みを活用して、従来審査に影響を与えているデータの分析と審査の自動化を行い、今までにない審査の仕組みの構築を図るのが狙い。また、関連事業者の外部サービスや既存システムと連携して、秘匿性を確保した上で審査済みの信用情報やAPIから取得したデータ群を安全に流通させ、事業者間で利活用できるサービスを提供するとしている。

■スクエニHD <9684>  3,320円  +80 円 (+2.5%)  本日終値
 スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>は3日ぶりに反発。6日に配信が開始された新作の「ロマンシング サガ リ・ユニバース」は順調な滑り出しとなり、今後の展開への期待感が膨らんでいる。このゲームは95年にスーパーファミコン用に発売された「ロマンシング サ・ガ3」の続編であり、iOS(アップル機対応ソフト)総合セールスランキングもこれまでの最高位で4位(8~11日)を獲得しており、同社のスマホゲームとして久々のヒットとなる可能性が出ている。なお、SMBC日興は証券11日、同社の投資判断「2」を継続し、目標株価は3800円(従来4700円)としている。

■ヨシックス <3221>  2,961円  +71 円 (+2.5%)  本日終値
 ヨシックス <3221> が9日ぶりに反発。11日に発表した11月の既存店売上高は前年同月比0.5%増と2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが買い材料視された。同社は主力のすし居酒屋「や台ずし」を中心に積極出店を進めている。11月は「や台ずし」4店舗を新規出店し、全店売上高は前年同月比13.6%増に拡大した。

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