【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):UACJ、サインポスト、博報堂DY
サインポスト <日足> 「株探」多機能チャートより
ジャパンミート <3539> が急反発。11日大引け後に発表した19年7月期第1四半期(8-10月)の連結経常利益が前年同期比27.1%増の9.5億円に伸びて着地したことが買い材料視された。「肉のハナマサ」を中心とする食品スーパーや焼肉店など外食事業の既存店売上高が堅調に推移したことが寄与。イベント関連事業で「肉フェス」「餃子フェス」を計画通り開催したことも増益に貢献した。
■UACJ <5741> 2,578円 +252 円 (+10.8%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
UACJ<5741>が急騰。アルミ圧延の最大手で、車や飲料缶向けの旺盛な需要を取り込んでいるが、コスト上昇が重荷となり19年3月期は営業減益を見込んでいる。前日に、自動車用素材を生産する欧州企業との米合弁会社を来年1月に解消すると発表、これが赤字事業の改善につながるとして投資資金が流入した。
■サインポスト <3996> 4,715円 +390 円 (+9.0%) 本日終値
サインポスト <3996> [東証M]が急反発。同社はJR赤羽駅でAI無人決済システム「スーパーワンダーレジ」を導入した店舗の実証実験を行うなどセルフレジ関連として注目を集めている。この日は11日大引け後、東証が同社を12日売買分から貸借銘柄に選定すると発表したことが刺激材料となったようだ。日証金も12日約定分から貸借銘柄に追加すると発表しており、流動性の向上による売買活発化を期待する買いが先行した。
■エイチ・アイ・エス <9603> 4,105円 +315 円 (+8.3%) 本日終値
エイチ・アイ・エス<9603>が続急伸。11日に発表した決算は好調であり、今期は増配を計画していることも好感されている。前18年10月期の連結売上高は7285億5400万円(前の期比20%増)、営業利益は180億2400万円(同13%増)となり、期初計画に対して営業利益は7億2400万円の超過達成となった。今秋の北海道胆振東部地震や台風による関西国際空港の閉鎖といった影響はあったものの、国内景気は緩やかに回復したほか、欧州需要の継続、韓国の復調及びインバウンドビジネスの強化などで業績は好調だった。今19年10月期の売上高は7860億円(前期比7.9%増)、営業利益は200億円(同11.0%増)と増収増益を見込む。今年度は大型連休や所得・雇用環境の改善に対する期待があるほか、前期は天候に恵まれなかったハウステンボス(長崎県佐世保市)は天気に左右されないコンテンツ開発を進めているほか、「変なホテル」を西日本への新規展開を控えていることなども業績の上乗せ要因となる見通しだ。なお、19年10月期の年間配当は前の期比1円増の30円とする方針。
■博報堂DY <2433> 1,724円 +90 円 (+5.5%) 本日終値
博報堂DYホールディングス<2433>は大きく反発に転じた。株価は1600円ラインを底値に売り物をこなし、目先リバウンドから25日移動平均線との下方カイ離を解消する動き。同社が11日発表した、11月度単体売上高は前年同月比6.2%増の647億4500万円と好調だった。ネット向け広告の好調などが売り上げを押し上げており、株価は目先見直し買いを引き寄せた。
■DIC <4631> 3,485円 +155 円 (+4.7%) 本日終値
DIC<4631>が3日ぶりに反発。日本経済新聞は11日の取引終了後、新日鉄住金<5401>による完全子会社化のため12月26日に上場廃止となる日新製鋼<5413>に代わり、DICが日経平均株価の構成銘柄となることを発表した。DICには日経平均株価連動型のファンドなどからの新規資金流入が見込め、この日は買い人気が膨らんだ。大和証券では買い入れに伴うインパクトは約6日分と推定。今月25日終値ベースでリバランスに伴う売買インパクトが見込まれている。
■ブレインパッド <3655> 6,730円 +290 円 (+4.5%) 本日終値
ブレインパッド<3655>が3日ぶりに反発。同社は11日、自社開発のインターネット広告運用支援ツール「AdNote(アドノート)」をバージョンアップしたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。「AdNote」は18年2月に提供を開始した広告運用支援ツール。今回のバージョンアップにより、広告運用の主要な業務である予算調整、カスタムレポート、分析の自動化が可能になるという。
■カプコン <9697> 2,246円 +96 円 (+4.5%) 本日終値
カプコン<9697>が続伸。SMBC日興証券が11日付で、投資評価「1」を継続し、目標株価を2850円から3000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、モバイルゲームやパチスロの下振れを主因に19年3月期営業利益予想を223億円から210億円へ、20年3月期を同259億円から237億円へ、21年3月期を同314億円から306億円へ引き下げた。一方、会社側が11日に「モンスターハンターワールド:アイスボーン」の配信(19年秋)を決定したことが、収益安定化への布石になるとして、改めて強気の投資スタンスを確認した。
■トレンドマイクロ <4704> 6,580円 +280 円 (+4.4%) 本日終値
トレンドマイクロ<4704>、ソースネクスト<4344>、セキュアヴェイル<3042>、インテリジェント ウェイブ<4847>、シグマクシス<6088>などサイバーセキュリティー関連株の一角が上値指向に切り返してきた。政府は米国に倣う形で中国通信機器最大手のファーウェイ製品を排除する方針を示したが、この件では日本のサイバー防衛技術や情報収集ノウハウの弱さが露呈した。こうした事情を背景に、「改正サイバーセキュリティ基本法」は縦割り行政の排除と情報収集機能の強化を念頭に置いたもので、今後はサイバー防衛の分野が国家安全保障にもつながる重要な産業として株式市場でも認知が進む可能性が高い。
株探ニュース