【特集】ソフトバンク効果で“鉄壁テーマ”急浮上! 狙え「配当利回り5%」銘柄<株探トップ特集>
19日に上場するソフトバンクの人気の源泉は配当利回りの高さだ。日経平均採用銘柄の平均利回りの倍以上を株主還元する銘柄群に着目。値上がり益と高配当のダブルゲットも視野に。
―期末のNISA枠買いも引き寄せる、波乱相場にも強いこの6銘柄に注目―
週末7日の日経平均株価は前日比177円高の2万1678円だった。米中摩擦への懸念は強いものの、来年の米利上げの停止期待もあり、全体相場は底堅かった。そのなか、市場で関心が高まっているのが、高配当利回り銘柄だ。特に、今月19日に株式上場するソフトバンク <9434> [東証]は「配当利回り5%」が前面に打ち出され前人気は高い。ソフトバンクに限らず、直近の株価の下落で思わぬ銘柄が高配当利回りとして浮上しており、投資妙味が膨らんでいる。
●日経平均採用銘柄の平均利回り2.14%、期末の駆け込み需要期待も
日経平均採用銘柄の予想平均配当利回りは2.14%の水準にある。近年、日本企業は株主への利益還元を強めるなか、自社株買いと配当を積極的に実施。特に、足もとで全体相場の気迷い色が強まるとともに、高配当銘柄への関心が高まっている。
とりわけ、今月19日に上場が予定されているソフトバンクでは「配当利回り5%」が売り文句とされ、個人投資家の前人気は上々ともみられている。12月は高配当利回り銘柄の投資に向く時期と言われている。年末はNISA(少額投資非課税制度)の駆け込み投資が見込めるが、NISAでは配当金が非課税となるため、高配当銘柄への人気は高いからだ。
そのなか、今年後半にかけて優良株などのなかに、大きく値を下げたことで配当利回りが5%近辺に上昇する銘柄も出ている。足もとで、米景気の減速警戒感が高まり、長期金利も再び低下基調となるなか、高配当銘柄への魅力度は増している。高配当見直しの動きは、不動産投資信託(REIT)が年初来高値圏で推移していることにも見てとれる。以下、配当利回り5%近辺の妙味銘柄を挙げてみた。
●アサヒHDは配当性向引き上げ、逆張り方針でキャノンや日産など妙味
◎JT <2914> ~配当利回り5.26%。18年12月期の年間配当は150円の見込み。国内紙巻きたばこの販売減やロシアルーブルやトルコリラの下落などが警戒材料。財務体質は良好で減配不安は小さく、2800円近辺の株価には投資妙味。12月決算。
◎キヤノン <7751> ~配当利回り5.04%。中間配当は80円で期末は未定。ただ、市場では期末も80円で年間ベースでは前期と同水準の160円との予想が有力だ。デジタル一眼レフの販売動向などが焦点。12月決算。
◎アサヒホールディングス <5857> ~配当利回り5.03%。10月に配当性向を「連結純利益の50%以上」へと変更。19年3月期の配当は従来予想の年74円から120円に引き上げた。貴金属リサイクル事業は堅調。今3月期の連結営業利益は前期比1%増と微増益だが最高益予想。3月決算。
◎あおぞら銀行 <8304> ~配当利回り5.01%。今期配当は184円予想。不動産融資事業や投資信託や保険販売の手数料が収益左右。株価は連結PER10倍。3月決算。
◎日産自動車 <7201> ~配当利回り5.86%。カリスマ経営者、カルロス・ゴーン会長の逮捕という激震に見舞われているが、財務基盤は堅い。今期配当は9期連続増で57円見通し。逆張り方針で妙味は大きい。3月決算。
◎東京エレクトロン <8035> ~配当利回り4.98%。半導体製造装置の世界大手。DRAMやNAND向け需要伸び今期最高益。半導体需要への警戒感から株価下落も昨年高値から4割強下落で底打ち期待が出ている。今期配当は724円予想。3月決算。
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