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【特集】軟調地合いに負けない好チャート株勢ぞろい、「好業績&割安」で今を逃すな<株探トップ特集>

世界経済の先行き減速懸念が暗雲となってマーケットを覆っている。しかし、株価は常に行き過ぎるもの。反転上昇に向けた位置エネルギーが次第に高まるなか、全体相場のリバウンド局面を主導する好チャート株に着目。

―25日・75日移動平均線のゴールデンクロス目前、「離陸カウントダウン銘柄」リスト―

 11日の東京株式市場は、前日の米株高や外国為替市場での円安・ドル高進行を支えに寄り付きは買いが先行した。しかし、英国の欧州連合(EU)離脱を巡る不透明感や、世界経済への先行き懸念が根強く、買い一巡後は売りに押されてマイナス圏で推移する展開となった。ただ、後場は徐々に下落幅を縮小する推移となった。そこで、今回は反転上昇相場到来に備えて、日足チャートで25日・75日の移動平均線がゴールデンクロス間近となっている好業績で比較的割安な銘柄に注目した。


●プレサンス、上期経常利益は2.4倍増益で通期計画を超過達成

 関西中心に投資用ワンルームからファミリー向けマンションの開発・販売を展開するプレサンスコーポレーション <3254> が11月6日に発表した19年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は、前年同期比2.4倍の255億8300万円に急拡大し、従来予想の217億円を上回って着地した。ファミリーマンションの引き渡し戸数が大幅に増加したうえ、投資用ワンルームマンションやホテルの販売も伸び、売上高が同83.2%増の大幅増収を達成したことが寄与した。通期計画の経常利益236億6100万円(前期比19.2%増)を既に8.1%上回っており、上方修正が確実視されている。

●ベネフィJ、モバイルWiFiの回線利用者数が拡大

 ベネフィットジャパン <3934> が11月13日に発表した19年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は、前年同期比27.1%増の4億2200万円に伸びて着地した。主力のMVNO事業で一般顧客向け通信サービス「ONLYSERVICE」の利用者数が急増し、月額利用料が大きく伸びたことが寄与している。なかでも、ルーターとSIMカードをパッケージ化したモバイルWiFiの回線利用者数が拡大した。更に、他業種とのアライアンスや民泊事業者など新たな領域の開拓が奏功している。

●セントラル硝子、化成品事業で医薬品関連製品が急拡大

 セントラル硝子 <4044> が10月31日に発表した19年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は、前年同期比65.3%増の54億9600万円に拡大し、従来予想の39億円を上回った。利益の柱となる化成品事業で、医薬品関連製品の販売が大きく伸びたことが寄与している。円安進行で為替差益が増加したことも利益を押し上げた。通期計画の90億円(前期比42.2%増)に対する進捗率は61.1%に達しており、通期業績上振れに期待が寄せられている。

●T&Gニーズ、国内取扱組数増で19年3月期業績予想を上方修正

 テイクアンドギヴ・ニーズ <4331> は11月7日、19年3月期通期の連結業績予想について、売上高を660億円から665億円(前期比3.0%増)へ、経常利益を30億円から34億円(同36.6%増)へ、純利益を12億円から14億円(同57.7%増)へ上方修正した。前期にオープンしたホテルの新店が好調に推移していることに加えて、店舗リニューアル効果などで国内店舗の取扱組数が増加していることや、足もとの受注が堅調なことなどが寄与している。

●トレックスセミ、電源ICが自動車向けに好調で収益押し上げ

 アナログ電源ICメーカーで、電装化の進む自動車向けなどで需要を捉えているトレックス・セミコンダクター <6616> は11月12日、19年3月期通期利益見通しを上方修正した。経常利益を22億3000円から25億6000万円(前期比28.1%増)へ、最終利益を12億9000万円から14億2000万円(同57.4%増)へそれぞれ増額した。ただ、売上高は263億円(同9.6%増)で据え置いた。電源ICの販売および子会社のフェニテックセミコンダクターでのディスクリートの販売が順調に推移すると見込んでいる。また、利益面では、生産性向上による経費削減などにより、増額見通しとなった。

●GSユアサ、車載用リチウムイオン電池の販売が増加

 ジーエス・ユアサ コーポレーション <6674> は11月8日、19年3月期通期の連結業績予想の修正を発表した。売上高は4500億円から4400億円(前期比7.1%増)へ小幅な下方修正となったものの、経常利益を230億円から240億円(同12.2%増)へ、最終利益を130億円から140億円(同22.3%増)へそれぞれ増額した。海外で販売数量が期初予想と比べて減少するなど、売上高は下方修正となるものの、主として自動車電池事業での国内の補修用需要および中国での販売が堅調に推移したことに加え、車載用リチウムイオン電池の販売が増加したことなどが寄与している。

●Vテク、中国の設備投資継続でFPD事業が好調推移

 ブイ・テクノロジー <7717> は11月13日に発表した19年3月期第2四半期累計(4-9月)連結決算は、売上高381億400万円(前年同期比63.9%増)、経常利益85億8500万円(同2.4倍)、純利益57億6400万円(同2.8倍)の大幅増益となった。前期の第4四半期に、露光装置の受注が集中したことによる反動減で受注金額は減少したものの、中国で主に大型液晶ディスプレー関連の設備投資が継続したことを受けて、FPD(フラットパネルディスプレー)事業が好調に推移した。

●日本トランスシティ、新拠点での取扱量増加による稼働率が当初の予想を上回る

 日本トランスシティ <9310> は10月30日、19年3月期通期の連結業績予想の修正を発表。経常利益を40億円から42億円(前期比34.6%増)へ、最終利益を24億円から28億円(同34.4%増)へそれぞれ増額した。ただ、売上高は1000億円(同4.6%増)で据え置いた。売上高はほぼ当初予想通りと見込んでいるが、昨年度から稼働した新拠点での取扱量増加による稼働率の向上などが当初の利益予想を上回ったことに加え、受取配当金が当初の見込みを上回ることが予想される。

◆主な25日・75日GC目前の好業績、割安銘柄◆
               経常
銘柄 <コード>        増益率   株価  PER
CDS <2169>         11.4   1308  12.1
トレファク <3093>       25.9   736  15.1
スター・マイカ <3230>     12.2   1617  13.1
プレサンス <3254>       19.2   1496   5.7
SUMCO <3436>        2.3倍  1397   7.1
ファーストブラザーズ <3454>  45.7   1173   5.8
ベネフィットジャパン <3934>  13.4   809   8.4
セントラル硝子 <4044>     42.2   2379  15.5
堺化学工業 <4078>       16.8   2475  12.7
T&Gニーズ <4331>      36.6   1973  18.3
牧野フライス <6135>      16.2   3950   6.5
日精ASB機械 <6284>     19.3   3710  12.6
TOREX <6616>       28.1   1395  10.6
GSユアサ <6674>       12.2   2468  14.5
チノー <6850>         22.1   1328  10.7
ローム <6963>         29.1   7090  14.9
萩原電気HD <7467>      12.1   2910   9.5
ブイ・テクノロジー <7717>   31.0 1万4510   7.0
ニホンフラッシュ <7820>    15.0   1786   8.5
三益半導体 <8155>       21.0   1345  11.7
日本エスコン <8892>      74.5   708   6.7
日本トランスシティ <9310>   34.6   451  10.3
※株価は11日終値、単位:%、円、倍

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