【市況】【杉村富生の短期相場観測】 ─ 年内に2万5000円台を奪回する基本シナリオ!
株式評論家 杉村富生
「年内に2万5000円台を奪回する基本シナリオ!」
●日経平均のPERは13~16倍のゾーン!
日本の株式市場(日経平均株価)のPERは基本的に、13~16倍のゾーンで動いている。しかし、株価は常に、上下に行きすぎる。2015年6月24日の戻り高値2万0868円(終値ベース、当時の日経平均の1株利益は1257円)は、PER16.6倍に買われた。これは、PER的には割高だ。今年3月26日には、2万0347円の安値をつけた。この時点のPERは12.2倍だった。そう、売られすぎである。
現状はどうか。1株利益は1735円(26日)だ。2015年6月24日比38.0%増えている。ちなみに、この当時の為替は1ドル=124円30銭だった。12~13円の円高にもかかわらず、1株利益は4割増えている。筆者はこれこそが企業の稼ぐ力、円高対応力だと主張している。足元のPERは13.9倍だ。上昇したとはいえ、底値ゾーンにとどまっている。
ところで、世界平均のPERは14.9倍、 NY市場は16.9倍に買われている。単純に計算すると、世界平均では2万5850円、NY市場並みだと、2万9300円がらみになる。もとより、PERが上昇するには需給、人気の改善が不可欠だが、年内には2万5000円台を奪回できるのではないか。
●投機筋に売り込まれた銘柄が反発に転じる!
足元の猛反発は、先物(売り方の買い戻し)主導である。売りポジションの“踏み”もあったと思う。しかし、外部環境の好転は否定しようがない。特に、「安倍3選」はヘッジファンドにとって、想定外だったのではないか。なにしろ、彼らは「アベノミクスは終わった」と叫び、売りまくっていたのだ。マスコミの反安倍キャンペーンに眩惑された面があろう。
まあ、マスメディアは真実を報じない。アメリカを代表するとされる2大紙などでもそうだ。極端な反トランプである。ときに、めちゃくちゃな報道をする。これに惑わされてはいけない。真実を見極める確かな視点(目)が必要である。
一方、物色面ではどうか。投機筋(ロボット)に売りたたかれた銘柄の値戻しが期待できる。具体的にはエクスモーション <4394> [東証M]、ジェイテックコーポレーション <3446> [東証M]、メルカリ <4385> [東証M]などだ。さらに、テーマ性を有する“新”成長株のヴィスコ・テクノロジーズ <6698> [JQ]、MTG <7806> [東証M]、エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート <3850> [東証2]、ラクト・ジャパン <3139> 、エーアイ <4388> [東証M]、エラン <6099> は反発に転じるだろう。
2018年9月26日 記
株探ニュース