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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 12月相場、一喜一憂の展開はまだ続く

株式評論家 富田隆弥

「12月相場、一喜一憂の展開はまだ続く」

日経平均株価は1日に950円安、3日に561円高と12月相場も乱高下で始まった。その後、4日に1163円高と続伸し、5万1000円台を回復。日足チャートは25日移動平均線(4日時点5万0261円)を突破して、師走相場への期待を抱かせる展開となった。一方、TOPIX(東証株価指数)は4日に3400ポイントと史上最高値を更新し、日足チャートは25日線(同3323ポイント)を下支えに上昇基調を維持している。

AI(人工知能)半導体関連株の動向に一喜一憂する日経平均株価に対し、TOPIXはバリュー(割安)株が幅広く買われている。さらに、ここへきてロボット関連(ロボティクス、フィジカルAI)も新たな投資テーマに浮上しており、相場の堅調さに寄与している。

◆もっとも、12月上旬に上昇しやすいのは日本株のアノマリー(経験則)通りであり、月後半になると調整が入りやすいアノマリーもある。12日のメジャーSQ(先物・オプション取引の特別清算指数算出)を通過すると先物市場での駆け引きが一巡し、年末を控えて個人投資家から節税対策の売りが出やすくなる点には注意が必要だ。

◆米国では12月9日~10日に連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、これまで利下げを織り込んできた相場はいったん材料出尽くしとなろう。加えて、12月後半になると政府機関閉鎖の影響で遅れていた経済指標の発表が相次ぐ見通しであり、投資家はクリスマス休暇を前にして利益確定売りに動きやすくなると考えられる。

◆日経平均株価は11月19日の安値(4万8235円)から反発に転じたが、サイコロジカルライン(4日時点8勝4敗)や順位相関指数(RCI)など日足のテクニカル指標は再び高値圏に迫っている。これらを踏まえると、12月相場は一喜一憂の展開がまだ続くと思われる。

(12月4日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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