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【特集】高成長【始動】候補リスト〔第2弾〕 15社選出 <成長株特集>

インフォメD <日足> 「株探」多機能チャートより
 本特集では、時価総額300億円以上1000億円未満の銘柄を対象とした「高成長【始動】候補リスト〔第1弾〕」(9月27日配信)に続き、“時価総額300億円未満”の銘柄を対象に、製品・サービスの販売拡大もしくは買収や提携などにより、高成長に向けて動き始めた可能性が高い銘柄を探った(9月28日現在)。

 下表では、時価総額30億円以上300億円未満の銘柄の中から、直近四半期に前年同期比で【10%増収・20%経常増益】を2四半期もしくは3四半期連続で達成した15社を“高成長「始動」候補”として選び出し、直近四半期の増益率が大きい順に記した。連続で収益が拡大し始めた企業は、これから高成長が期待できる有力候補として注目していいだろう。

 増益率トップのリソルホールディングス <5261> は太陽光発電設備などの販売用不動産を売却し、4-6月期(第1四半期)の経常利益は前年同期の6700万円から6億5400万円に急拡大して着地。2位に入った不二精機 <6400> [JQ]の4-6月期(第2四半期)は医療機器用精密金型や自動車関連部品の販売が大きく伸びたうえ、生産性や稼働率の向上で採算が改善したことも利益拡大を後押しした。上期(1-6月)経常利益の通期計画に対する進捗率は84.7%に達しており、業績上振れが期待される。

 3位のインフォメーション・ディベロプメント <4709> は1月にセゾン情報システムズ <9640> [JQ]から買収したフェスの業績上積みに加え、ソフトウエア開発事業で公共系の大型プロジェクトの受注を獲得したことが収益を押し上げた。また、プロジェクト管理の強化による生産性向上や不採算案件の発生防止に取り組んだことも増益に貢献した。同社株は米中貿易戦争が激しさを増すなか、外部環境の影響を受けにくい内需関連の好業績銘柄として人気を集め、株価は上場来高値圏で推移している。

 4位のラックランド <9612> と5位の東京産業 <8070> の株価も好調な業績を背景に上値追いが続く。ラックランドの4-6月期(第2四半期)は商業施設の企画制作事業で新たに大手デベロッパーや電鉄系の顧客を開拓し、大型複合商業施設の改装案件などの受注を大きく伸ばした。5位にリストアップされた三菱系機械商社である東京産業の4-6月期(第1四半期)は太陽光発電設備などを手掛ける化学・環境事業が業績を牽引し、経常利益は前年同期比3.1倍の10.8億円と初めて10億円の大台突破を果たした。

 選出リストには、インフォメーション・ディベロプメントを筆頭に企業の旺盛なIT投資ニーズが追い風となった情報通信業が多く入っている。6位のCRI・ミドルウェア <3698> [東証M]は国内スマートフォンゲーム向けに映像・音声ミドルウェアのライセンス収入などが伸びたほか、業務委託費が減少したことも大幅増益の要因となった。8位の応用技術 <4356> [JQ]はゼネコンや設計事務所から建築設計ソフトの引き合いが拡大したうえ、防災・減災分野のコンサルティングでは耐震解析業務や河川氾濫解析業務の受注が増勢だった。

 11位に入ったシステムリサーチ <3771> は売上高の4割近くをトヨタグループ向けが占める独立系システム開発会社。4-6月期(第1四半期)は製造業のIT投資需要が堅調に推移する中、システム構築案件や基幹業務システムを中心とするソフト開発の受注が大きく伸びた。不採算プロジェクトの管理を徹底したことも利益改善につながった。同社は昨年8月に自動応答型のQ&Aサービス「AI導入エントリーパック」の提供を開始したことを足掛かりに、AIビジネスを新たな収益基盤として育てる構えにある。

 最後に取り上げるのは大阪を地盤に運送と倉庫業を手掛けるヒガシトゥエンティワン <9029> [東証2]。4-6月期(第1四半期)は主力の運送事業で事務所移転作業の受注が増加したほか、昨年7月に子会社化した倉庫事業を展開するイシカワコーポレーションの買収効果も収益を押し上げた。第1四半期の経常利益が上期計画にほぼ到達しており、業績上振れが確実視される。株価は9月4日に上場来高値720円まで上昇、その後も頑強な値動きを続けている。

           ┌─ 経常利益 ─┐ ┌─ 売上高 ─┐ 増収増益 予想
コード 銘柄名    増益率 直近四半期 増収率 直近四半期 連続期数  PER
<5261> リソル      876    654  26.9    6239    2  15.9
<6400> 不二精機     479    139  33.1    1714    2  14.8
<4709> ID       253    424  23.9    6634    2  24.4
<9612> ラックランド   226    372  33.5    9249    2  25.3
<8070> 東京産      208    1081  32.4   29053    3  13.0

<3698> CRI      133    119  13.1    388    2  63.7
<9930> 北沢産      111    114  10.2    4268    2  16.0
<4356> 応用技術    97.1    134  13.6    916    2  35.7
<1810> 松井建     80.6    2184  33.6   23877    2  8.8
<9029> ヒガシ21   67.8    339  16.2    5726    3  18.2

<3771> システムリサ  46.9    119  13.2    3140    3  24.3
<4299> ハイマクス   44.3    176  10.4    3365    2  14.0
<9707> ユニマRC   40.3    735  21.7   13535    3  8.8
<2483> 翻訳センター  37.6    172  19.3    2886    2  17.8
<6317> 北川鉄     28.4    1602  13.8   14032    2  7.9

※売上高、経常利益の単位は百万円。増益率、増収率は前年同期に比べた増加率、単位は%。連続期数は四半期ベースの連続回数。

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