【特集】「アンモニア」関連株に関心、水素社会実現のカギを握るとの見方も<注目テーマ>
TOPIX <日足> 「株探」多機能チャートより
1 サイバーセキュリティ
2 ブロックチェーン
3 人工知能
4 5G
5 カジノ関連
6 仮想通貨
7 フィンテック
8 情報セキュリティ
9 セルロースナノファイバー
10 TOPIXコア30
みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「アンモニア」が17位となっている。
水素に対するクリーンエネルギーとしての期待は依然高いが、その製造・貯蔵・輸送はガソリンの数倍のコストがかかり、現状では水素社会の実現までには至っていない。こうしたなか、エネルギーキャリア(気体のままでは貯蔵や長距離輸送の効率が低い水素を、液体にしたり水素化合物にしたりして効率的に貯蔵・運搬する方法)として、注目されているのがアンモニアだ。
成分中に水素を多く含むアンモニアは、室温かつ10気圧程度の条件で容易に液体となることから貯蔵や運搬がしやすいといった特徴を持つ。また、肥料や化学原料として広く利用され、すでに輸送インフラが整っているといった面もある。水素社会の実現はキャリアとしてのアンモニア製造および利用技術開発がカギを握るとみられ、直近では研究開発の成果が相次いで発表されている。
例えば、沢藤電機<6901>は5月28日、岐阜大学との共同研究により開発していた、プラズマを用いた水素製造装置「プラズマメンブレンリアクター(PMR)」の高出力化に成功したと発表。
日揮<1963>も5月28日、産業技術総合研究所と共同で研究を進めていた新規アンモニア合成触媒を用いたアンモニア合成プロセスの実証試験装置が完成し、運転を開始したことを明らかにした。
また、IHI<7013>は5月16日、アンモニアを燃料として直接供給する固体酸化物形燃料電池(SOFC)システムを開発し、横浜事業所で1キロワット級の発電に成功したと発表。同社はアンモニアの製造から利用までをつなぐバリューチェーンの構築を目指し、SIP支援のもと、アンモニアを燃料として利用するガスタービンや石炭火力ボイラーの燃焼技術や、SOFCの開発に取り組んでいる。
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)