【特集】7日続伸「東証2部」、割安&好業績の宝庫から選んだ30株 <株探トップ特集>
13日の東証2部指数は、東芝の大規模自社株買いの影響もあり大幅高に7日続伸した。東証2部に注目が集まるなか、好業績かつ割安な銘柄をリストアップした。
―今期経常大幅増益&低PER銘柄を厳選リストアップ―
きょうの東証2部市場は、東芝 <6502> [東証2]が7000億円程度の自社株買い実施による株主還元の発表を好感して急騰したこともあり、東証2部指数は大幅高で7日続伸となった。同2部市場は、株価指数先物取引がなく全体相場の変動に個別銘柄が必要以上に左右されないため、個人の投資比率が高いのが特長。また、株価面では比較的低位で割安な好業績銘柄も豊富だ。そこで、同2部上場銘柄のなかから、今期経常利益が大幅増益予想でPERが比較的割安水準にある30銘柄を厳選した。
●東京コスモス電機、非接触センサの生産ライン新稼働などが寄与
産業機器用可変抵抗器や車載用電装部品を手掛ける東京コスモス電機 <6772> [東証2]は、5月18日に発表した19年3月期通期の連結業績予想で、売上高105億円(前期比2.5%増)、経常利益5億円(同53.8%増)、純利益3億円(同20.5%増)と大幅増益を見込み、年間配当は前期比実質10円増の40円を予定している。モデルチェンジなどの影響で、既存製品の売り上げは減少が見込まれるものの、白河コスモス電機で新機種となる非接触センサの生産ラインを3本稼働させることや、中国広州東高志電子の新工場が通年で稼働することなどから売上高は増加する見通しだ。
●リミックスポイント、仮想通貨交換所事業の拡大が奏功
リミックスポイント <3825> [東証2]が5月15日に19年3月期通期の連結業績予想を発表した。売上高は333億3800万円(前期比2.4倍)、経常利益は102億3500万円(同3倍)、最終利益は68億8500万円(同3倍)と、2期連続で過去最高益を更新する見込み。金融関連事業では、マーケット環境や国内外の経済環境に加え、銀行業界や広告業界からの取引制限の影響もありうるため予想が困難なものの、安心・安全な仮想通貨交換所・取引所としての信用・信頼の醸成に努め、事業拡大に向けての取り組みを続ける。一方、旅行関連事業では、訪日外国人旅行者数がさらに拡大する見込みであることから、宿泊施設の需要は依然根強く、引き続き案件の獲得・遂行に注力する。
●セメダイン、電機・電子部品市場向け接着剤の売上増加が見込
セメダイン <4999> [東証2]は5月11日、19年3月期通期の連結業績予想を発表した。売上高は290億円(前期比3.9%増)、経常利益は14億円(同33.6%増)、最終利益は10億円(同49.9%増)を見込んでいる。スマートフォン製造用など、電機・電子部品市場向け接着剤の売上増加が見込めるのに加え、国内のサイディングメーカーや住宅設備メーカー向けの建築用接着剤・シーリング材も底堅い推移が予想される。
●SECカーボン、人造黒鉛電極の売上高急拡大を計画
SECカーボン <5304> [東証2]が5月11日に19年3月期通期の連結業績予想を発表した。売上高は298億円(前期比83.4%増)、経常利益は84億円(同7.3倍)、最終利益は66億円(同3.3倍)を見込み、11期ぶりに過去最高益を更新する見通しだ。今期は世界的な電極需給の逼迫を追い風に、黒鉛電極の販売数量が増加するうえ、販売価格も上昇し、人造黒鉛電極事業の売上高が前期の64億100万円から今期は181億3100万円と前期比2.8倍に跳ね上がる計画を打ち出している。
●高松機械、工作機械の高水準な受注残高を評価
中小型NC旋盤メーカーの高松機械工業 <6155> [東証2]が5月9日に発表した19年3月期通期連結業績予想で、売上高224億9000万円(前期比13.7%増)、経常利益21億8300万円(同34.0%増)、純利益15億100万円(同34.4%増)と大幅増益を見込んでいる。主力の工作機械事業の3月末時点での受注残高は前の期比2.7倍の181億5700万円に増加しており、国内外での強い需要を受けて今後も好調な受注が見込まれるほか、作業の効率化や生産体制の見直しによるコスト削減が利益押し上げに寄与する。また、年間配当は前期比2円増の22円を予定している。
●ヒラノテクシード、電気・電子部材やエネルギー分野を積極展開
塗工・化工・各種熱処理機械を手掛けるヒラノテクシード <6245> [東証2]は5月11日、19年3月期通期の連結業績予想を発表した。売上高300億円(前期比44.7%増)、経常利益40億円(同34.1%増)、最終利益28億円(同34.1%増)を見込んでいる。また、年間配当計画を前期比6円増配の36円としている。注力分野の電気・電子部材関連や、エネルギー関連部門で積極的に営業展開を行うほか、新技術開発や新市場開拓などにも取り組む。
●岡本工、製品開発やグローバル化推進を積極化
岡本工作機械製作所 <6125> [東証2]は5月15日、19年3月期通期の連結業績予想を発表した。売上高は320億円(前期比11.0%増)、経常利益は23億5000万円(同37.7%増)、最終利益は16億5000万円(同16.8%減)を見込んでいる。同社は中期経営計画「Mission GX 2019」の達成に向け、さまざまな顧客ニーズに対応した製品開発を進めるとともに、事業のグローバル化を推進して販売活動を強化している。さらに生産活動では、QCD(品質・コスト・納期)活動の推進によるコストの削減などを進め収益性の向上を図る。
●加地テック、水素ステーション向け特殊ガス圧縮機が増加
各種プラント向け特殊ガス圧縮機を製造する加地テック <6391> [東証2]が4月27日、19年3月期通期の単体業績予想を発表した。売上高62億円(前期比42.0%増)、経常利益4億8000万円(同2.1倍)、最終利益3億3000万円(同2.1倍)を見込んでいる。今期は、水素ステーションの建設実施件数が増加見込みにあり、製品の機能向上に向けた取り組みも完了していることから受注・販売の拡大を見込む。また、高効率・省エネ・省メンテナンスを追及したPETボトル成型用圧縮機の新製品を17年6月に発売し、高い評価を得ているため、今後も受注・販売増加が想定される。加えて、石油精製・石油化学向け案件についても増加が見込まれる。
◆東証2部の主な大幅増益予想の割安銘柄◆
経常
銘柄 <コード> 増益率 株価 PER
技研HD <1443> 77.7 282 11.7
田辺工業 <1828> 30.8 1041 8.6
サンテック <1960> 60.1 878 8.7
高田工業所 <1966> 48.9 759 4.1
オーベクス <3583> 38.1 1000 9.5
リミックス <3825> 3.0倍 1403 11.6
マナック <4364> 56.9 557 16.0
セメダイン <4999> 33.6 978 14.6
ノザワ <5237> 22.6 1306 6.5
SECカーボン <5304> 7.3倍 1万4660 9.1
神鋼鋼線 <5660> 20.9 1500 13.1
エンビプロ <5698> 25.0 910 13.9
オーナンバ <5816> 47.1 450 10.3
東洋刃物 <5964> 27.4 1233 7.0
KTC <5966> 28.5 2097 12.0
ファインシン <5994> 35.0 2466 9.0
岡本工 <6125> 37.7 4170 10.1
高松機械 <6155> 34.0 1347 9.7
ヒラノテクシード <6245> 34.1 2621 14.1
テクノスマート <6246> 42.1 1367 13.2
三精テクノ <6357> 81.9 1788 12.2
加地テック <6391> 2.1倍 ※2825 14.2
ダイベア <6478> 19.7 1037 10.0
コンテック <6639> 30.4 2259 13.4
東京コスモス電機 <6772> 53.8 257 13.4
キョウデン <6881> 22.7 565 10.8
ユニバンス <7254> 54.4 316 11.0
ヤギ <7460> 28.5 2245 7.7
コマニー <7945> 23.6 1642 10.9
電響社 <8144> 95.9 ※1490 11.4
※加地テック、電響社の株価は12日終値
株価は13日終値、単位:%、円、倍
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