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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

石原ケミ <日足> 「株探」多機能チャートより

■東日システム <3316>  4,430円 (+700円、+18.8%) ストップ高

 東京日産コンピュータシステム <3316> [JQ]がストップ高。9日、同社が4月30日現在の株主を対象に1→5の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の5分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■石原ケミカル <4462>  2,402円 (+372円、+18.3%)

 石原ケミカル <4462> [東証2]が3日続急騰。9日、東証が同社を16日付で市場1部に指定替えすると発表したことが買い材料。発表を受け、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■アールエイジ <3248>  1,020円 (+150円、+17.2%) ストップ高

 アールエイジ <3248> [東証2]がストップ高。9日に決算を発表。18年10月期第1四半期(17年11月-18年1月)の連結経常利益が前年同期比4.0倍の2.8億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。不動産開発販売事業で賃貸事業用マンション1棟を売却し、2.2倍の大幅増収を達成したことが寄与。第1四半期実績だけで通期計画の4.8億円に対する進捗率は60.2%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■ニチダイ <6467>  3,465円 (+420円、+13.8%)

 ニチダイ <6467> [JQ]が4日続急騰。9日、東証が12日売買分から同社に対する信用取引の臨時措置(委託保証金率を70%以上[うち現金40%以上]とする)を解除すると発表したことが買い材料視された。日証金も増担保金徴収措置の解除を発表しており、信用規制の解除により、資金流入の活発化を期待する買いが向かった。

■北沢産業 <9930>  401円 (+46円、+13.0%)

 東証1部の上昇率4位。北沢産業 <9930> が4日ぶり急反騰し、2月28日に上ヒゲでつけた高値420円奪回が目前。ここを抜けば2007年7月以来、10年8ヵ月ぶりの高値圏突入となる。業務用厨房機器販売の大手で全国に販売網を持つ。食品スーパー向け機器が好調なほか、インバウンド需要の拡大を背景としたホテル向け大型案件も増勢。18年3月期営業利益は前期比53%増の4億7000万円見通しと高変化見通しにあり、19年3月期も増収増益が視野に入る。PBRは依然として0.8倍台と割安圏にあることが強み。

■ジェイエイシ <2124>  2,439円 (+258円、+11.8%)

 東証1部の上昇率6位。JAC Recruitment <2124> が3日ぶり急反騰。東海東京調査センターが9日付で、投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を2090円から2700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同センターでは、同社が求人企業、登録者両方を一人のコンサルタントが担当する「両面型」のビジネスモデルを導入したことで、求人企業のニーズに迅速かつ正確に応えるとともに、中高額年収帯の人材紹介が可能となっている点を評価。18年12月期業績は会社計画の売上高184億9600万円(前年比15.3%増)、営業利益55億5200万円(同4.6%増)に対して、売上高187億円、営業利益58億円と上振れを予想しており、コンサルタントの増強、育成によるスキル向上などが寄与すると見込んでいる。

■カナモト <9678>  3,705円 (+365円、+10.9%)

 東証1部の上昇率7位。カナモト <9678> が3日ぶり急反騰。9日に決算を発表。18年10月期第1四半期(17年11月-18年1月)の連結経常利益が前年同期比14.3%増の55.4億円に伸びて着地したことが買い材料視された。主力の建設機械レンタルの収益が拡大したことが寄与。東北地区の復興需要は減少したものの、底堅い公共投資や民間設備投資の増加を背景に受注を伸ばした。上期計画の92.7億円に対する進捗率は59.8%に達し、5年平均の54.3%も上回った。

■鳥貴族 <3193>  3,160円 (+292円、+10.2%)

 東証1部の上昇率8位。鳥貴族 <3193> が続急騰。前週末9日の取引終了後に発表した第2四半期累計(17年8月-18年1月)単独決算が、売上高165億900万円(前年同期比18.5%増)、営業利益8億9100万円(同51.0%増)、純利益5億4700万円(同30.9%増)と大幅増益だったことが好感された。関東地方における記録的な長雨や昨年10月に2週続けて週末に台風が上陸したこと、さらに1月の関東地方の豪雪の影響などで既存店売上高は前年同期比0.1%減となったが、一方で、関東圏や東海圏を中心に43店舗の新規出店を行ったことが寄与。また、昨年10月に全品統一のメニュー価格を280円から298円に値上げしたほか、タッチパネルの導入などで人件費を抑制したことも貢献した。なお、18年7月期通期業績予想は、売上高369億3900万円(前期比25.9%増)、営業利益23億6300万円(同62.2%増)、純利益13億3900万円(同38.4%増)の従来見通しを据え置いている。

■ツガミ <6101>  1,417円 (+89円、+6.7%)

 ツガミ <6101> 、オークマ <6103> 、DMG森精機 <6141> など工作機械株が軒並み高に買われた。ここ世界的な景気回復への懸念から設備投資関連株に売り圧力が顕在化し、工作機械セクターも3月初旬に下値模索の展開を強いられるものが多かった。しかし、先物を絡めた需給先行の売りが目立っていた部分もあり、目先は全体相場買い戻しによる浮揚効果が働いている。注目された2月の米雇用統計は市場コンセンサスを上回る好調だったことで、景気拡大を背景とした企業の設投需要増大に対する投資家の期待感も再び高まった。

■綿半HD <3199>  3,885円 (+230円、+6.3%)

 綿半ホールディングス <3199> が急反発。前週末9日の取引終了後に発表した2月度の月次動向で、スーパーセンター事業の既存店売上高が前年同月比1.2%増となり、4ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。12月から日用品や食品など800品をさらに値下げしてEDLP戦略をさらに推進したことに加えて、産地直接仕入れの拡大など生鮮食品の品質・鮮度向上に取り組んだことが奏功した。また、綿半Jマート店舗への食品導入による客単価の向上や、国分寺店・東村山店のスーパーセンター化も寄与した。なお、全店売上高は12月末に三鷹店を閉店した影響で、同3.7%減となった。

■三谷セキ <5273>  2,375円 (+128円、+5.7%)

 三谷セキサン <5273> が6日ぶり急反発。9日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の0.49%にあたる10万株(金額で2億5000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は3月12日から3月23日まで。

■シグマクシス <6088>  1,891円 (+91円、+5.1%)

 シグマクシス <6088> が大幅続伸、昨年来高値を更新した。同社は戦略立案やシステム開発、業務効率化など一貫した支援業務を手掛ける経営コンサルティング会社で、三菱商事 <8058> が同社株の約3分の1の株式を保有する。人工知能(AI)を駆使したデジタルサービスなどのノウハウが特長で幅広く業界のニーズを取り込むことに成功している。ここにきてAI関連株が相次いで人気化する流れとなっており、同社はこの流れに乗っている。18年3月期連結営業利益は前年同期比25%増の9億5000万円~10億5000万円のレンジ予想だが、進捗率から上限で着地する可能性がある。

■gumi <3903>  1,025円 (+39円、+4.0%)

 gumi <3903> が大幅続伸。9日の取引終了後に発表した第3四半期累計(17年5月-18年1月)連結決算が、売上高210億5300万円(前年同期比12.4%増)、営業利益11億5200万円(同7.0%減)となり、従来予想の売上高205億7000万円、営業利益4億1800万円を大きく上回ったことが好感された。16年1月に配信を開始した「誰ガ為のアルケミスト(日本語版)」やオリジナルタイトルとして16年4月に配信を開始した「クリスタル オブ リユニオン(日本語版)」さらに昨年11月に配信を開始した「誰ガ為のアルケミスト(海外言語版)」などが好調に推移したことが売上高を押し上げた。開発費の増加で減益となったものの、支払い手数料率の低いタイトルが増収となったことや広告宣伝費などのコスト適正化に努めたことで、減益幅は計画を上振れた。なお、従来未開示としていた18年4月期通期業績予想は、売上高272億5300万円(前期比5.1%増)、営業利益6億5200万円(同60.4%減)を見込む。

※12日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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