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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):住友鉱、郵船、シスメックス

住友鉱 <日足> 「株探」多機能チャートより
■住友金属鉱山 <5713>  4,560円  +164 円 (+3.7%)  本日終値
 住友金属鉱山<5713>が4日ぶり反発、ここ非鉄関連株は調整色をみせていたが、きょうは同社株を筆頭に戻り足を強める展開。買い戻しの背景にあるのは、前週末にLMEの銅やアルミ、ニッケルなどの価格がいずれも上昇したこと。米国経済は改めて好調が確認され、貿易摩擦問題も過度な不安心理が後退して世界経済減速への警戒感が緩和されている。これに銅市況も反応している格好で、非鉄セクターの銘柄にもプラスに働いている。

■日本郵船 <9101>  2,248円  +71 円 (+3.3%)  本日終値
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など大手をはじめ海運株が軒並み上昇。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が前週末に小幅ながら上昇し1200台を回復している。前週末の米雇用統計で米経済の強さが改めて確認されたほか、トランプ米大統領の打ち出す輸入制限が世界経済に与える影響が限定的との見方から、世界の物流ニーズを反映する海運市況の先行きに対しても悲観的な見方が後退している。海運株は底値模索の動きにあったが、目先底値感からリバウンド狙いの買いを誘発している。

■シスメックス <6869>  8,920円  +280 円 (+3.2%)  本日終値
 シスメックス<6869>が反発。SMBC日興証券が9日付で、投資判断「2」を継続しつつ、目標株価を6700円から8100円へ引き上げたことが好材料視されているようだ。中国での試薬の値上げや、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ地域)における試薬売り上げの拡大、さらにライフサイエンス事業の収益拡大を反映し、18年3月期営業利益予想を585億円から598億円へ、19年3月期を同657億円から670億円へ、20年3月期を同729億円から752億円へそれぞれ上方修正したことが要因としている。

■出光興産 <5019>  4,185円  +130 円 (+3.2%)  本日終値
 出光興産<5019>が反発。同社は9日取引終了後、豪州燃料油販売会社のトリニティー社を買収(株式を100%取得)したことを発表、これが株価を強く刺激する格好となった。買収金額は非開示ながら、トリニティーは豪州で軽油やガソリンなどを年15万キロリットル販売、売上高は約2億豪ドルに達しており、今回の買収に伴う業容拡大効果を材料視する買いを呼び込んでいる。

■東京エレクトロン <8035>  22,205円  +675 円 (+3.1%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>が大幅高となったほか、ディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>、SCREENホールディングス<7735>など半導体製造装置株が軒並み上昇。米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック指数の上昇が際立っており、前週末に史上最高値を更新。この背景には半導体需要の拡大を背景とした関連銘柄の上値追いがある。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は前週末に2001年以来の最高値を更新、半導体装置大手のアプライドマテリアルズが3.8%の上昇を示すなど全体を牽引している。この流れが東京市場にも波及した。また、足もとの為替が1ドル=107円近辺まで円安に振れていることもポジティブに働いた。

■アルコニックス <3036>  2,297円  +65 円 (+2.9%)  本日終値
 アルコニックス<3036>は5日続伸。世界的に半導体製造装置関連銘柄への見直し買いに勢いがついてきた。米国ではアプライドマテリアルズが2000年以来の高値を更新中で、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も同様に実質青空圏を走る状況。東京市場でも出遅れ感から関連銘柄に国内外機関投資家の投資資金が流入している。またこれは、半導体製造装置の部品メーカーにも収益機会を与えており、非鉄商社である同社も同装置向け精密加工部品販売を手掛けていることで、物色の矛先が向き始めた。電気自動車(EV)向け2次電池で不可欠となるリチウムやコバルトを扱っていることも思惑材料となっている。

■旭硝子 <5201>  4,415円  +125 円 (+2.9%)  本日終値
 9日、旭硝子 <5201> が発行済み株式数の1.36%にあたる319万9600株の自社株を消却すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。消却予定日は3月30日。

■船井総研HD <9757>  2,068円  +57 円 (+2.8%)  本日終値
 船井総研ホールディングス<9757>が大幅反発。東海東京調査センターが9日付で、目標株価を2733円から2400円へ引き下げたものの、時価水準とのカイ離が大きいことや、投資判断「アウトパフォーム」を継続したことが好材料視された。ソリューション変更などで、17年12月期業績が同センター予想を下回って着地したため、18年12月期以降の同センター予想を前回予想から下方修正し、目標株価も引き下げたが、18年12月期以降は主力事業の拡大と新規事業の伸長により、順調な増収増益を予想。また、総合経営コンサルティンググループ実現などの成長戦略を考慮し、18年12月期営業利益は前年比27%増(会社予想5.8%増)、19年12月期は同17%増を見込んでいる。

■パナソニック <6752>  1,679.5円  +44.5 円 (+2.7%)  本日終値
 パナソニック<6752>が3日続伸。10日付の日本経済新聞で「監視カメラ事業の生産部門を売却する方向で調整に入った。外資系投資ファンドを軸に数百億円規模で売る交渉を進める」と報じられており、これを好材料視した買いが入ったようだ。記事によると、同社は監視カメラで国内首位だが、海外でのシェアは小さいことから、主力の生産部門を切り離してソフト面の開発に集中するという。また、売却資金は企業向けシステムの買収や自動車用電池など他の重点分野に振り向けるとしていることから、事業の選択により収益力の向上が期待されている。

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