【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):JVCケンウ、三菱UFJ、郵船
JVCケンウ <日足> 「株探」多機能チャートより
日本エスコン<8892>が新値追い。28日の取引終了後、保有する商業施設と商業底地を私募リートであるエスコンジャパンリート投資法人へ譲渡すると発表しており、業績洋装の上振れを期待した買いが入った。物件引渡日は12月1日の予定で、譲渡価額および譲渡益は非公表。なお、17年12月期業績への影響は現在精査中としている。
■JVCケンウッド <6632> 350円 +12 円 (+3.6%) 本日終値
JVCケンウッド<6632>が大幅反発。きょう付の日本経済新聞で「ドライブレコーダー(ドラレコ)の2017年度の国内販売台数を期初計画の前年比1.5倍から2倍に引き上げる」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、高速道路事故やトラブルの映像がテレビで繰り返し流れて国内の需要が急増していることを受けて、ドラレコの主力工場であるタイ工場などで増産するという。また、欧米や新興国での販売も増やすとしており、業績への貢献が期待されている。
■沖縄電力 <9511> 2,892円 +98 円 (+3.5%) 本日終値
28日、沖縄電力 <9511> が発行済み株式数(自社株を除く)の4.05%にあたる175万株(金額で60億円)を上限に、29日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買い(買い付け価格は28日終値の2794円)を実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。
■グンゼ <3002> 5,770円 +160 円 (+2.9%) 本日終値
グンゼ<3002>は9連騰で年初来高値を更新。18年3月期の連結業績予想を2日に上方修正し、売上高を1380億円から1400億円(前期比2.5%増)へ、純利益を25億円から32億円(同3.2%増)へ見直した。プラスチックフィルムやエンジニアリングプラスチックスなど機能ソリューション事業が好調だ。特に、プラスチックフィルムが国内およびアジア向けに伸びている。岩井コスモ証券では28日、同社株の目標株価を4600円から6000円に引き上げている。今期純利益は33億5000万円と再増額修正を予想。投資判断は株価の上昇で「A」から「B+」に引き下げたが、業績好調や成長性を評価すればPBR1倍程度の評価は可能とみている。
■いなげや <8182> 1,860円 +50 円 (+2.8%) 本日終値
いなげや<8182>は4日続伸。28日の取引終了後、18年3月末時点の株主から、株主優待制度の一部を変更し、長期保有優遇株主優待を新設すると発表したことが好感されているようだ。1000株以上を3年以上継続保有する株主に対し、1000円相当のオリジナル優待品を贈呈する。また同時に、これまで買い物優待券を贈呈していた優待内容についても、500株以上を保有する株主に対しては買い物優待券とお米券、寄付から選べるようにするという。
■三菱UFJ <8306> 784.5円 +21.1 円 (+2.8%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が6日続伸と上値追いを継続、三井住友フィナンシャルグループ<8316>やみずほフィナンシャルグループ<8411>も反発に転じるなどメガバンクが買い優勢の展開。前日の米国株市場ではNYダウが大幅高で最高値を更新したが、全体相場を牽引したのはシティグループ、JPモルガン、ゴールドマン・サックスなどの大手金融株で、シティグループは3.2%、JPモルガンは3.5%の上昇をみせた。これは次期FRB議長に指名されたパウエル理事が上院銀行委員会の承認公聴会で、ボルカー・ルールの改定に前向きなコメントをしたことから金融規制緩和への期待感が膨らんだもの。米国で事業展開する三菱UFJなどメガバンクにとっても運用環境が改善する、との思惑が投資資金を引き寄せる格好となった。
■日本郵船 <9101> 2,539円 +33 円 (+1.3%) 本日終値
日本郵船<9101>、商船三井<9104>など海運株が上値指向となっている。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が27日時点で7日続伸、1477と3週間ぶりの水準に回復するなど戻り足を鮮明としており、足もとの海運市況の改善を手掛かり材料に買いを呼び込んでいる。両銘柄とも11月中旬以降は調整色をみせていたが25日移動平均線近辺で押し目買いを誘導している。
■不二製油グループ本社 <2607> 3,265円 +40 円 (+1.2%) 本日終値
不二製油グループ本社<2607>は小幅続伸。同社は29日、マレーシアにパーム分別油生産販売の合弁会社を設立すると発表した。同社子会社のフジオイルアジアは、マレーシアのパームヤシ栽培会社のユナイテッドプランテーション社と持続可能なパーム油を原料とした高付加価値のパーム油製品を生産販売する合弁会社を設立することで合意した。稼働予定は2018年6月としている。
株探ニュース