【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):マクニカ富士、塩野義、リコー
マクニカ富士 <日足> 「株探」多機能チャートより
27日、スペース <9622> が12月31日現在の株主を対象に1→1.1の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の11分の10に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。
■マネーフォワード <3994> 3,385円 +90 円 (+2.7%) 本日終値
マネーフォワード<3994>が4日続伸し上場来高値を更新。SMBC日興証券が27日付で、投資評価を新規「1」、目標株価3700円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同社はアカウントアグリゲーションの技術を活用した個人の自動家計簿・資産管理サービス「マネーフォワード」と法人向け会計サービス「MF クラウドシリーズ」を主要なサービスとして提供している。同証券では、同社のマネタイズの本質は、お金の流れを「見える化」することであることから、金融サービスのプラットフォームとしてさまざまなサービスとの親和性や拡張性が高いとして、外部環境の構造的変化や提携先開拓、サービス開発力を踏まえれば、さらなる評価余地があるとしている。
■マクニカ富士 <3132> 2,326円 +56 円 (+2.5%) 本日終値
27日、マクニカ・富士エレホールディングス <3132> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.82%にあたる100万株(金額で22億7000万円)を上限に、28日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買い(買い付け価格は27日終値の2270円)を実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。
■DyDo <2590> 5,660円 +120 円 (+2.2%) 本日終値
ダイドーグループホールディングス<2590>が反発。27日の取引終了後、18年1月期の連結業績予想について、売上高を1755億円から1720億円(前期比0.3%増)へ、営業利益を53億円から41億円(同6.3%増)へ、最終利益を30億円から26億円(同20.5%減)へ下方修正したが、織り込み済みとの見方が強く、ネガティブな反応は限定的のようだ。下方修正は、医薬品関連事業が好調に推移したものの、国内飲料事業が天候不順の影響を受けたほか、海外飲料事業にかかる為替換算レート(トルコリラ)が想定を下回ったことなどから計画を下回る見通し。また、トルコリラ安による原材料価格高騰も利益を圧迫するとしている。なお、同時に発表した第3四半期累計(1月21日~10月20日)決算は、売上高1339億400万円(前年同期比1.3%増)、営業利益48億1200万円(同8.8%増)、最終利益31億3800万円(同17.2%減)だった。なお、想定為替レートは1トルコリラ=33円から31円へ見直している。
■塩野義製薬 <4507> 6,183円 +128 円 (+2.1%) 本日終値
27日、塩野義製薬 <4507> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.5%にあたる480万株(金額で300億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は12月1日から18年2月28日まで。また、18年3月12日付で500万株の自己株消却を実施する。
■参天製薬 <4536> 1,685円 +34 円 (+2.1%) 本日終値
参天製薬<4536>がしっかり。同社は27日、緑内障・高眼圧症治療点眼剤「DE-117(オミデネパグ イソプロピル)の製造販売承認申請を22日付で行ったことを明らかにした。DE-117は、参天薬が宇部興産<4208>から導入し、両社が共同で開発した点眼剤。今後、製造販売承認を取得し、より多くの治療選択肢を医療現場に提供するとしている。
■リコー <7752> 989円 +14 円 (+1.4%) 本日終値
リコー<7752>が3日ぶりに反発。同社はきょう、米国で脳磁計測システム事業に参入すると発表。その第1弾として、独自開発した新製品「RICOH MEG」を12月に同市場向けに発売することも明らかにした。脳磁計測システムは、人の神経活動によって脳から生じるわずかな磁気を、痛みや苦痛を伴わずに計測し、脳内の神経活動の伝達を“見える化”する装置。「RICOH MEG」はFDA(米国食品医薬品局)への登録が完了しているほか、発売に先立ち12月1~5日にかけて米ワシントンで開催される米国最大のてんかん学会に出展するとしている。
■エン・ジャパン <4849> 5,010円 +55 円 (+1.1%) 本日終値
エン・ジャパン <4849> [JQ]が3日続伸し、上場来高値を更新した。SMBC日興証券が27日付で同社の投資判断「1(強気)」を継続し、目標株価を4100円→6000円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、転職求人サイト「エン転職」は今期に入って積極的なプロモーションと高い応募効果を背景に成長ペースが加速していると指摘。その上で人材企業間の優勝劣敗が進む中、“勝ち組”として中期保有すべき銘柄であると評価している。また同証券では、「エン転職」の成長性や人材紹介「エンワールドジャパン」の復調を踏まえ、18年3月期の営業利益を92億円→93億円(会社計画は90億円)、19年3月期を115億円→121億円にそれぞれ上方修正した。
■日本精工 <6471> 1,683円 +18 円 (+1.1%) 本日終値
日本精工<6471>が3日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が27日付で、投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエート」とし、目標株価を1420円から2000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では従来、エクイティストーリーを「自動車向け需要の改善待ち」とみていたが、今回、産業機械事業の収益性向上に注目し強気に転換。値上げの寄与や工作機械、半導体製造装置向けを中心とした旺盛な需要により、収益に本格的に貢献すると見込んでいる。また、これを受けて18年3月期の営業利益予想を910億円から930億円へ、19年3月期を同960億円から1090億円へ、20年3月期を同1010億円から1150億円へそれぞれ上方修正しており、19年3月期についてはコンセンサスを上回る予想としているが、今後の業績拡大が株価に十分織り込まれていないと指摘している。
株探ニュース