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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ダイフク、YKT、サインポスト

ダイフク <日足> 「株探」多機能チャートより
■ダイフク <6383>  6,300円  -110 円 (-1.7%)  本日終値
 22日、ダイフク <6383> が248万株の公募増資とオーバーアロットメントによる売り出しに伴う上限52万株の第三者割当増資を実施するほか、自己株処分による100万株の株式売り出しを発表したことが売り材料視された。新株発行が最大で発行済み株式数の2.43%となり、株式価値の希薄化や株式の需給悪化を懸念する売りが向かった。発行価格は12月5日から11日までのいずれかの日に決定。最大で約223億円の調達資金については、設備投資資金や借入金返済などに充てる。

■東祥 <8920>  3,395円  -55 円 (-1.6%)  本日終値
 東祥<8920>が3日続落。ドイツ証券が22日付で、投資判断を「バイ」から「ホールド」に引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では、上期決算や最新の出店計画、連結子会社ABホテル<6565>の上場計画などを考慮して業績予想を見直し、18年3月期営業利益予想は足もとのホテル事業の好調を受けて67億4000万円から68億7200万円へ引き上げ、19年3月期はホテルの出店時期の後ズレにより同81億9500万円から80億9800万円へ若干下方修正した。さらに、20年3月期はスポーツクラブ、ホテルの出店効果が本格的に出てくると想定し同97億8100万円から102億3400万円へ引き上げているが、株価はこれら高成長を織り込んだ水準にあるとしている。なお、目標株価は2950円から3500円へ引き上げている。

■トヨタ自動車 <7203>  7,023円  -56 円 (-0.8%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株に利益確定の売り圧力が顕在化。前日の米国株市場は休場だったが、欧州株式市場が高安まちまちで、中国上海株市場が大きく下げたことで海外投資家のリスク許容度はやや低下している。そのなか、外国為替市場では1ドル=111円20~30銭近辺でもみ合う円高傾向にあり、為替感応度の高い自動車セクターは輸出採算改善に対する期待が後退している。トヨタは直近まで3日続伸、ホンダは5日続伸と上昇を続けていたこともあって、きょうは国内外の機関投資家もいったんキャッシュポジションを高める動きを余儀なくされている状況だ。

■第一生命HD <8750>  2,198.5円  -16 円 (-0.7%)  本日終値
 第一生命ホールディングス<8750>、T&Dホールディングス<8795>などが軟調。全体相場は押し目買いに日経平均は後場プラス転換しているが、生保会社は売りに押される展開から脱していない。米国では直近、10年債利回りが2.32%台まで低下、30年債利回りも低下基調にあり、22日の米株市場ではゴールドマン・サックスやJPモルガンなど大手金融機関の株価が値を下げている。東京市場でも米長期金利および超長期金利の低下で運用環境に逆風となる大手生保にはネガティブ材料とみなされている。

■浜井産業 <6131>  225円  +46 円 (+25.7%)  本日終値
 浜井産業<6131>が続急騰、22日に33%高の急騰を演じたが、きょうも寄り付きに目先筋の売りをこなし切り、一気に上げ足を加速して需給相場に突入した。今年秋口まで約2年間にわたり120円未満で底値圏往来を続けていたが、14年9月には297円まで急速に水準を切り上げた実績がある。シリコンウエハーなどの半導体部材を平面加工するラップ盤が収益を牽引している。また中国での事業展開に注力している点も評価材料。中国では共産党大会終了後も経済政策を積極的に進める構えにあり、特に「中国製造2025」を推進し“物づくり大国”を目指す方針。技術高度化への取り組みが、浜井産のロボット用減速機向けフライス盤などの受注環境に好影響をもたらすとの見方が出ている。

■CVSベイ <2687>  861円  +150 円 (+21.1%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 シー・ヴイ・エス・ベイエリア<2687>がストップ高。22日の取引終了後、同社のコンビニエンス・ストア事業を会社分割して、ローソンおよびローソンアーバンワークスに売却することを発表、これに伴い、19年2月期に35億円程度の特別利益を計上する見込みで、これを材料視するかたちで投機資金が流入した。同社の17年2月期最終利益は9400万円、18年2月期は2000万円を計画しており、収益へのインパクトは絶大となる。

■ニッカトー <5367>  889円  +150 円 (+20.3%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位
 ニッカトー<5367>がストップ高。TDK<6762>が21日、オールセラミック固体電池を開発したと発表したことを受けて、耐熱セラミックス中堅の同社にも全固体電池関連として思惑が波及しているようだ。TDKが開発した全固体電池「CeraCharge(セラチャージ)」は、電解質に固体のセラミック材料を利用。これにより火災、爆発、または液体電解質の漏出のリスクがなくなるとしている。

■ジャストプランニング <4287>  970円  +150 円 (+18.3%) ストップ高   本日終値
 22日、ジャストプランニング <4287> [JQ]が配当修正を発表。18年1月期の期末一括配当を従来計画の18円→22円(前期は18円)に増額修正したことが買い材料視された。堅調な業績を踏まえ、株主への利益還元を増やす。今期最終利益は前期比13.6%増の3億円に伸びる見通し。前日終値ベースの期末配当利回りは2.68%に上昇し、配当取りを狙う買いが向かった。

■YKT <2693>  664円  +100 円 (+17.7%) ストップ高   本日終値
 YKT<2693>がストップ高となったほか、エヌエフ回路設計ブロック<6864>、ブレインパッド<3655>、日本ラッド<4736>、ホットリンク<3680>など、量子コンピューター分野に経営資源を投入している企業や、量子コンピューター実用化でビジネスチャンスが広がる企業群に投機資金の攻勢が続いている。YKTは工作機械や半導体実装装置などを取り扱う電子機器商社だが、同社の完全子会社で産業用レーザーや光センサー向け先端技術部品を取り扱うサンインスツルメントが、量子コンピューター関連機器も扱っている点が材料視されている。またNF回路は量子コンピューター向けに微小信号測定器などのデバイスを提供していることで、株価を先駆させた関連有力株。このほか市場で注目度が高まりつつあるのがホットリンクで、22日に61円高と急騰したが、きょうも上値指向を継続している。同社はディープラーニングなどの人工知能(AI)技術を積極活用したビッグデータ解析ツールを提供しており、「データ処理速度の飛躍的向上につながる量子コンピューターの開発は極めて強い追い風となる」(市場関係者)との見方がある。中国をターゲットとした膨大な情報分析力も展開材料としてインパクトがある。

■サインポスト <3996>  10,550円  +1,500 円 (+16.6%) ストップ高   本日終値
 サインポスト<3996>がストップ高。21日に東証マザーズ市場に新規上場した直近IPO銘柄で、上場初日はカイ気配のまま取引を終了し、上場2日目の22日に公開価格(2200円)の3.9倍となる8530円で初値を付けた。直近IPO銘柄ならではの値動きの軽さから短期資金が流入したようだ。同社は、金融および公共向けを主力とするコンサルティング事業と、バッチ処理高速化ソリューションや事業性評価サービス、e電子便などを手掛けるソリューション事業、さらに人工知能(AI)を活用したイノベーション事業が事業の3本柱。このため、AI関連としても注目を集めているほか、上場日の21日付の日本経済新聞で、「JR東日本は20日、大宮駅(さいたま市)に設けたコンビニエンスストアで無人店舗の実証実験を始めた。サインポスト(東京・中央)が開発した人工知能(AI)を使うことでレジ係を不要にした」と報じられたことも人気に拍車をかけたようだ。

●ストップ高銘柄
 児玉化学工業 <4222>  203円  +50 円 (+32.7%) ストップ高   本日終値
 マーケットE <3135>  943円  +150 円 (+18.9%) ストップ高   本日終値
 パレモ・HD <2778>  526円  +80 円 (+17.9%) ストップ高   本日終値
 フジタコーポレーション <3370>  1,041円  +150 円 (+16.8%) ストップ高   本日終値
 大阪油化工業 <4124>  5,210円  +700 円 (+15.5%) ストップ高   本日終値
 など、10銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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