【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):三菱UFJ、日ハム、児玉化
三菱UFJ <日足> 「株探」多機能チャートより
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが軟調。米株安などを受けて全般はリスクオフの流れにあるが、前週末の米国株市場では10年債利回りや30年債利回りが低下したことなどを受けて、ゴールドマン・サックスやJPモルガン、シティグループなど大手金融株が安く、全体相場の地合い悪を助長した。東京市場でも米国事業を展開する金融機関にとって運用環境に逆風が意識され売りを促している。
■日本ハム <2282> 2,739円 -29 円 (-1.1%) 本日終値
日本ハム<2282>は3日ぶりに反落。SMBC日興証券は17日、同社株の目標株価を3600円から2900円に引き下げた。投資評価の「2」は継続した。加工事業の収益性は改善されるどころか悪化傾向にあることに加え、海外食肉事業はボラティリティリスクが拡大しており、今後の収益回復力が読み難い点などを懸念。今後に向けた、より踏み込んだ改革の実行が急務とみている。
■LINE <3938> 4,875円 -20 円 (-0.4%) 本日終値
LINE<3938>が売り優勢の展開。株価は10月26日にマドを開けて買われた後も高値圏で頑強な展開をみせていたが、きょうは利益確定売りが優勢となった。アマゾンジャパンが自社の通販サイトでLINEの人工知能(AI)搭載スピーカーの販売を停止していたことが判明したと一部メディアを通じて伝わり、これがネガティブ材料となった。10月にLINEが同製品を発売した当初はアマゾンのサイトで取り扱っていたが、今月に入ってから、アマゾンも自社開発のAIスピーカーを日本で発売しており、自社製品の普及を優先させたいとの思惑が背景にあるとみられている。
■児玉化学工業 <4222> 168円 +45 円 (+36.6%) 一時ストップ高 本日終値
児玉化学工業<4222>が前週末に続いてストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社は17日に、ガラス繊維マットプレス新工法による製品が、新型「LEXUS LS」の後部座席構造材に金属代替部材として採用されたと発表。これが引き続き材料視されたようだ。この新工法は、同社がかねてから開発を進めていたもので、鋼鉄製品と比較して高剛性かつアルミ並みの軽量化が可能。また、金属素材では不可能な複雑な形状を作ることができるなどの特長を持っている。同社は今後、新工法による炭素繊維など他の素材への展開を進め、より高い物性を実現する製品を開発するとともに、さらなる金属製品の代替、金属部品とのモジュール化を目指すとしている。
■ヒップ <2136> 1,385円 +205 円 (+17.4%) 一時ストップ高 本日終値
ヒップ<2136>が大幅高で3連騰。同社は自動車、機械、電子、ソフトウエアなどの技術サービスを提供する派遣業務を手掛ける。業績は自動車業界の旺盛な開発意欲を背景に人材需要が旺盛で18年3月期業績は本業のもうけを示す営業利益段階で、14.5%増益予想と好調。最終利益は治験の子会社売却で63%増益と急拡大する見通しにある。株価は10月末に年初来高値1460円をつけた後調整を入れたが、マド埋め完了から再び新高値を視野に入れそうな勢い。
■TAC <4319> 292円 +28 円 (+10.6%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
TAC<4319>が大幅高。企業の求人需要が旺盛ななか、安倍政権では「働き方改革」や「人づくり革命」を看板に掲げ、アベノミクスの主軸を担う「一億総活躍社会」を目指す構えにある。そのなか、同社が首都圏を中心に展開する「資格の学校」は会計や法律をはじめ幅広い分野の資格を取得するためのサービスで、国策関連銘柄として注目が高まりつつある。PER12倍台、PBR1倍割れの時価は指標面からも水準訂正余地がある。
■アクモス <6888> 347円 +31 円 (+9.8%) 本日終値
アクモス<6888>が急騰。同社はITソリューション事業を中心にM&A戦略を駆使して業容を拡大している。子会社ACMOSソーシングサービスでシステムエンジニアを常駐させており、人的資源も豊富だ。クラウドサービス市場の拡大を背景に、情報セキュリティー分野では超高速秘密分散ソリューションを開発し需要も旺盛、活躍余地を広げている。17年6月期の32%営業増益に続き、18年6月期も利益成長を確保する見通し。
■クラウドワークス <3900> 1,025円 +67 円 (+7.0%) 本日終値
クラウドワークス<3900>が3日ぶりに反発。同社はきょう、東京都が今年度に実施する海外のブロックチェーン関連ベンチャーを対象としたアクセラレータプログラムにメンターとして参加すると発表した。東京都はブロックチェーンに関連する技術やビジネスモデルを持つ海外スタートアップ企業を都内に呼び込み、海外企業と国内企業のビジネスマッチングを図るアクセラレータプログラム「ブロックチェーン ビジネスキャンプ東京」の実施を予定。同社はこのプログラムへの参加を通じて、ブロックチェーン技術やビジネスモデルに秀でた海外のスタートアップ企業のパートナーシップの機会を探り、今後の事業成長につなげるとしている。
●ストップ高銘柄
前田製作所 <6281> 1,575円 +300 円 (+23.5%) ストップ高 本日終値
NF回路 <6864> 2,139円 +400 円 (+23.0%) ストップ高 本日終値
フィル・カンパニー <3267> 3,840円 +700 円 (+22.3%) ストップ高 本日終値
麻生フオームクリート <1730> 1,020円 +150 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値
フジコー <3515> 4,895円 +700 円 (+16.7%) ストップ高 本日終値
など、10銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース