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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

ツガミ <日足> 「株探」多機能チャートより

■ツガミ <6101>  1,218円 (+85円、+7.5%)

 ツガミ <6101> が急反発。13日午前11時30分ごろ、18年3月期の連結業績予想について、売上高を450億円から520億円(前期比26.7%増)へ、営業利益を45億円から60億円(同94.6%増)へ、純利益を29億円から36億円(同36.8%増)へ上方修正したことが好感された。従来予想で工作機械業界は、国内市場、欧州・米国市場とも緩やかに伸長する一方、中国市場は先行き不透明感が出てくると予想していたが、足もとでは各市場とも総じて堅調に推移していることが要因としている。なお、第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高273億7600万円(前年同期比48.8%増)、営業利益33億4700万円(同2.3倍)、純利益22億9600万円(同3.1倍)だった。同時に、上限を100万株(発行済み株数の1.87%)、または11億5000万円とする自社株買いを発表しており、これも好材料視されているようだ。今後の経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしており、取得期間は11月13日から来年3月9日まで。

■ダイフク <6383>  6,290円 (+430円、+7.3%)

 ダイフク <6383> が3日ぶり急反発。10日に決算を発表。18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益が前年同期比70.1%増の174億円に拡大して着地したことが買い材料視された。半導体・液晶関連向け搬送装置や物流センター向け自動化システムの受注が大きく伸びたことが寄与。併せて、通期の同利益を従来予想の310億円→380億円に22.6%上方修正。増益率が30.5%増→59.9%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の52円→62円(前期は42円)に増額修正したことも買いに拍車を掛けた。

■日清食HD <2897>  7,770円 (+520円、+7.2%)

 日清食品ホールディングス <2897> が急伸。10日大引け後(15:00)に決算を発表。「上期経常が38%増益で着地・7-9月期も56%増益」が好感された。18年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比38.0%増の190億円に拡大し、通期計画の370億円に対する進捗率は51.4%に達し、5年平均の41.9%も上回った。

■やまびこ <6250>  1,646円 (+110円、+7.2%)

 農林業機械でシェアトップのやまびこ <6250> が3日ぶり急反発。10日、同社が17年12月期(決算期変更により9ヵ月決算)の連結経常利益を従来予想の61億円→67億円に9.8%上方修正したことが買い材料視された。米国のハリケーン上陸に伴う復旧機材としてチェンソー需要が発生したことに加え、円安進行で為替差損益が好転することなども利益を押し上げる。10-12月期の想定為替レートは1ユーロ=120円→130円に見直し、対ドルは1ドル=110円を据え置いた。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の30円→35円(前期は25円)に増額修正したことも支援材料となった。13日の株価は急反発したが、いまだ予想PER10倍台、期末配当利回り2%後半と割安感が強く残っている。

■ロランドDG <6789>  3,360円 (+215円、+6.8%)

 ローランド ディー.ジー. <6789> が続急伸。10日大引け後(15:00)に決算を発表。「7-9月期(3Q)経常は35%増益」が好感された。17年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益は前年同期比22.1%減の25.4億円に減り、通期計画の35億円に対する進捗率は72.6%にとどまり、さらに前年同期の79.5%も下回った。

■ロート <4527>  2,880円 (+178円、+6.6%)

 ロート製薬 <4527> が続急伸。10日大引け後(15:00)に決算を発表。「上期経常が28%増益で着地・7-9月期も17%増益」が好感された。18年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比28.3%増の87.5億円に伸び、通期計画の169億円に対する進捗率は51.8%に達し、5年平均の43.5%も上回った。

■ネクソン <3659>  3,370円 (+205円、+6.5%)

 ネクソン <3659> が急反発。10日、同社が非開示だった通期の業績予想は連結税引き前利益が前期比84.2%増の867億円に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しを示したことが買い材料視された。中国でパソコン向けオンラインゲーム「アラド戦記」の課金収入が大きく伸びることが寄与。円安効果なども利益拡大を後押しする。同時に発表した17年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結税引き前利益は前年同期比4.0倍の715億円に急拡大して着地した。併せて、発行済み株式数の1.0%にあたる450万株(金額で100億円)を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、株主還元の拡充を好感する買いも向かった。

■HUG <3676>  1,754円 (+105円、+6.4%)

 ハーツユナイテッドグループ <3676> が4日ぶり急反発。10日大引け後(16:00)に決算を発表。「上期経常が8%増益で着地・7-9月期も16%増益」が好感された。18年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比7.8%増の10億円に伸びたが、通期計画の22.2億円に対する進捗率は45.3%となり、5年平均の43.7%とほぼ同水準だった。

■ジーエヌアイ <2160>  515円 (+25円、+5.1%)

 ジーエヌアイグループ <2160> [東証M] が続急伸。10日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。「1-9月期(3Q累計)税引き前が赤字縮小で着地・7-9月期は黒字浮上」が好感された。17年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結税引き前損益は1億5900万円の赤字(前年同期は6億2600万円の赤字)に赤字幅が縮小した。

■高圧ガス <4097>  949円 (+46円、+5.1%)

 高圧ガス工業 <4097> が急反発。10日大引け後(15:00)に決算を発表。「上期経常が23%増益で着地・7-9月期も25%増益」が好感された。18年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比22.7%増の26.3億円に伸び、通期計画の53億円に対する進捗率は5年平均の45.8%を上回る49.7%に達した。

■戸田工 <4100>  4,970円 (+235円、+5.0%)

 戸田工業 <4100> が大幅5日続伸。10日の取引終了後、18年3月期の連結業績予想について、営業損益を10億円から16億円(前期1億5100万円の赤字)へ、最終利益を4億円から11億円(同29億2600万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。スマートフォン向け非接触充電用フェライトシートの販売開始時期の影響から、売上高は345億円から340億円(前期比21.9%増)へ下方修正したが、徹底した原価低減活動や原価管理を推し進めたことが奏功。また、工場全体の稼働率が向上したことや販管費の見直しを徹底的に行ったことなども寄与したとしている。同時に発表した第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高165億6800万円(前年同期比17.6%増)、営業利益10億9800万円(前年同期100万円)、最終利益8億5100万円の黒字(同6億7400万円の赤字)だった。

■シチズン <7762>  847円 (+29円、+3.6%)

 シチズン時計 <7762> が4日ぶり反発。同社が10日取引終了後に発表した18年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算は、売上高が1533億7900万円(前年同期比0.9%減)と微減だったものの、営業利益は117億6300万円(同10.1%増)と2ケタ増益を確保、最終利益は82億2000万円(同56.6%増)と高変化を示した。これを好感する形で買いを呼び込んだ。旺盛な半導体需要や車載関連向けに工作機械需要が好調で収益を牽引した。主力の時計事業も富裕層を中心とする高額商品への需要が回復し業績に寄与した。一方、子会社の取引に不適切行為があったことを発表したが、これに対するネガティブな反応は限定的となった。

■じげん <3679>  1,709円 (+51円、+3.1%)

 じげん <3679> が4連騰。前週末10日の取引終了後、12月31日を基準日として1対2株の株式分割を実施すると発表したほか、同時に発表した第2四半期累計(4-9月)連結決算が、売上高49億3700万円(前年同期比51.7%増)、営業利益16億8100万円(同53.5%増)、純利益9億6200万円(同51.2%増)と大幅増益となったことが好感された。人材領域、不動産領域、生活領域ともに主力メディアのユニークユーザー数が増加傾向にあるほか、顧客基盤拡大による単価上昇が貢献した。また、今年1月に株式を取得した三光アドも寄与した。なお、18年3月期通期業績予想は、売上高105億円(前期比39.4%増)、営業利益32億2000万円(同29.7%増)、純利益19億3000万円(同31.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■ユニチャーム <8113>  2,866円 (+69円、+2.5%)

 ユニ・チャーム <8113> が続伸。同社は紙おむつなど衛生商品の大手で中国をはじめとするアジア地域で業績を伸ばしている。前週末10日の前場取引終了後に17年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結決算を発表したが、売上高は4655億9200万円(前年同期比7.5%増)、最終利益は436億2200万円(同34.7%増)と高変化をみせた。中国では習近平1強体制が敷かれ、政治的な安定から同国に積極展開する企業の株価が見直されている。同社は中国関連の代表格でもあり、水準訂正を見込んだ投資資金の攻勢が継続している。

■任天堂 <7974>  44,050円 (+750円、+1.7%)

 任天堂 <7974> が全体相場に逆行して続伸。「ニンテンドースイッチ」が会社側の想定を大きく上回る売れ行きをみせており、市場では同社の増産の行方に注目が集まっている。前週末は19年3月期にスイッチの生産ペースを引き上げるとの観測が米大手メディアなどを通じて報じられ、株価を改めて刺激する格好となった。スイッチが投入2年目に1400万台を販売できれば、大ヒットしたゲーム機「Wii」に匹敵する規模になることからマーケットでも期待が高まっている。

※13日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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