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【市況】【↑】日経平均 大引け| 小反発、米株安も企業の好業績期待で押し目買い (10月26日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  21698.95
高値  21793.62(09:14)
安値  21688.56(09:00)
大引け 21739.78(前日比 +32.16 、 +0.15% )

売買高  15億9008万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆6333億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は小反発、米株安も押し目買い意欲旺盛で利食いこなす
 2.NYダウが波乱含みの下げとなるが、好業績期待の買いが全体を支える
 3.業種別には証券株への買い目立ち、石油や紙パルプ株も物色される
 4.騰落レシオなどテクニカル指標は依然として日経平均の過熱感示唆
 5.LINEがストップ高となり、サンケン電、芝浦メカなど設備投資関連も高い

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは112ドル安と反落。長期金利の上昇や業績見通しが市場予想を下回ったボーイングが売られ、指数を押し下げた。

 東京市場では、前日の米株安を受けた利益確定売り圧力をこなして日経平均株価は小幅に反発。企業の好業績期待が下支えとなっている。

 26日の東京市場は、前日の米国株市場でNYダウが一時200ドル近い下げをみせたこともあって、利益確定売りに押されるとの見方が強かった。しかし、フタを開けてみれば、好業績への期待を背景に押し目買い意欲は旺盛で日経平均は寄り後すぐにプラス圏に浮上、後場も上値こそ重いものの、前日終値を上回る水準で売り物を吸収した。ここまで上昇相場の買い主体となっている外国人投資家に加え、持たざるリスクにさらされている国内機関投資家に押し目を拾う動きが観測された。業種別には出遅れていた証券株のほか、石油や紙パルプなど市況産業に買いが優勢だった。売買代金は前日ほど膨らまなかったが2兆円台後半と活況が続いている。ただ、高値警戒感は意識され、東証1部の騰落レシオは過熱領域とされる120%台をわずかに下回っているが、日経平均ベースでみた場合は150%と依然としてかなり高い。

 個別では、LINE<3938>がストップ高となったほか、豊和工業<6203>も商いを伴い高い。サンケン電気<6707>が値を飛ばし、トランザクション<7818>、オハラ<5218>なども大きく上値を追った。芝浦メカトロニクス<6590>が急上昇、日立ハイテクノロジーズ<8036>、TOKYO BASE<3415>も水準を切り上げた。大和証券グループ本社<8601>が買われ、KLab<3656>も物色人気に。
 半面、売買代金断トツの任天堂<7974>は大幅な下げとなった。安川電機<6506>、アドバンテスト<6857>も軟調。日本電産<6594>も売りに押された。アーレスティ<5852>が急落したほか、VOYAGE GROUP<3688>、クラリオン<6796>なども大幅安。北の達人コーポレーション<2930>が値を下げ、ビックカメラ<3048>も下落した。三越伊勢丹ホールディングス<3099>も安い。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、東エレク <8035> 、信越化 <4063> 、日立建機 <6305> 、キヤノン <7751> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約33円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はアドテスト <6857> 、テルモ <4543> 、資生堂 <4911> 、安川電 <6506> 、コナミHD <9766> 。押し下げ効果は約19円。

 東証33業種のうち上昇は19業種。上昇率の上位5業種は(1)証券商品先物、(2)石油石炭製品、(3)パルプ・紙、(4)繊維製品、(5)輸送用機器。一方、下落率の上位5業種は(1)その他製品、(2)海運業、(3)水産・農林業、(4)小売業、(5)空運業。

■個別材料株

△井村屋G <2209> [東証2]
 上期経常を40%上方修正・最高益予想を上乗せ。
△串カツ田中 <3547> [東証M]
 シンガポール企業とFC契約で合意。
△KLab <3656>
 「天空のクラフトフリート」で大型アップデート。
△LINE <3938>
 第3四半期純利益は2.3倍。
△サンケン <6707>
 今期経常を50%上方修正。
△KIHD <6747> [東証2]
 前期経常が上振れ着地・今期は3%増益へ。
△ケル <6919> [JQ]
 上期経常を46%上方修正。
△GMB <7214>
 上期経常を64%上方修正、通期も増額。
△日立ハイテク <8036>
 今期税引き前を13%上方修正、配当も5円増額。
△大和 <8601>
 3.12%を上限に自社株買いを実施。

▼アーレスティ <5852>
 今期経常を一転38%減益に下方修正。
▼カーチスHD <7602> [東証2]
 上期経常を一転赤字に下方修正。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)GMB <7214> 、(2)宮越HD <6620> 、(3)LINE <3938> 、(4)Sサイエンス <5721> 、(5)豊和工 <6203> 、(6)ベリサーブ <3724> 、(7)サンケン <6707> 、(8)総合メデカル <4775> 、(9)ユアテック <1934> 、(10)トランザク <7818> 。
 値下がり率上位10傑は(1)アーレスティ <5852> 、(2)イトーキ <7972> 、(3)バルカー <7995> 、(4)ボヤージュ <3688> 、(5)enish <3667> 、(6)クラリオン <6796> 、(7)DDHD <3073> 、(8)川西倉 <9322> 、(9)富士通ゼ <6755> 、(10)東ソー <4042> 。

【大引け】

 日経平均は前日比32.16円(0.15%)高の2万1739.78円。TOPIXは前日比2.47(0.14%)高の1753.90。出来高は概算で15億9008万株。値上がり銘柄数は1096、値下がり銘柄数は827となった。日経ジャスダック平均は3666.33円(23.52円高)。

[2017年10月26日]

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