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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):野村、日立建機、ディスコ

野村 <日足> 「株探」多機能チャートより
■野村ホールディングス <8604>  674.7円  +18 円 (+2.7%)  本日終値
 野村ホールディングス<8604>が3日ぶり反発したほか、大和証券グループ本社<8601>は続伸で5%高に買われた。前日の米株市場でNYダウが波乱展開をみせたことで東京市場も軟調な地合いが予想されたが、売り物をこなし日経平均株価は前日比強含みで推移する強さをみせている。前日は東証1部の売買代金も急増し、証券会社にとって手数料収入の拡大など収益面でも追い風が吹いており、見直し買いの動きが出ている。大和証Gは前日の上期決算発表と合わせて発行済み株式数3.12%相当の5200万株、400億円を上限とする自社株買いを発表していることで、上げ幅が大きくなった。

■日立建機 <6305>  3,825円  +85 円 (+2.3%)  本日終値
 日立建機 <6305> が反発し、連日で年初来高値を更新した。25日に発表した18年3月期上期(4-9月)の連結税引き前利益が前年同期比11倍の401億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。中国をはじめ建設機械の需要が急拡大し、油圧ショベルなどの販売が大きく伸びたことが寄与。米H-E Parts社と豪ブラッドケンの買収効果も収益を押し上げた。併せて、通期の同利益を従来予想の370億円→510億円に37.8%上方修正。増益率が55.1%増→2.1倍に拡大する見通しとなった。業績好調に伴い、従来未定としていた上期配当を36円(前年同期は4円)実施する方針としたことも支援材料となった。

■アエリア <3758>  1,790円  +36 円 (+2.1%)  本日終値
 アエリア<3758>が3日ぶりに反発。25日の取引終了後に自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入った。上限を20万株(発行済み株数の1.11%)、または4億円としており、取得期間は10月26日から来年3月23日まで。会社側では、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしている。

■エボラブルアジア <6191>  2,435円  +39 円 (+1.6%)  本日終値
 エボラブルアジア<6191>が高い。午前中にLCCのエアアジア・ジャパン(愛知県常滑市)と認可代理店契約を締結したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。エアアジア・ジャパンが10月29日から、名古屋(中部国際空港)と札幌(新千歳空港)の区間で就航を開始するに伴い、契約を締結したもので、今後エアアジアの航空券予約ができるよう準備を進めるとしている。

■キヤノン <7751>  4,178円  +51 円 (+1.2%)  本日終値
 キヤノン<7751>の上げ足が鮮明だ。株価は10月3日から19日までの12営業日連続で上昇、20日に一服したもののその後はきょうまで4連騰と一貫した上値指向を続けている。同社は有機ELディスプレー製造工程での蒸着装置などが好調で収益を牽引、今後も高水準の伸びが期待されている。今週24日に17年12月期の業績見通しを上方修正、売上高を4兆500億円から4兆800億円(前期比19.9%増)へ、営業利益を3300億円から3500億円(同52.9%増)へそれぞれ増額しており、これと併せて期末に10円の記念配を実施し年間配当は160円とすることを発表した。市場では「オフィス機器の好調などを考慮すると営業利益3500億円はなお保守的であり、100億円程度さらに上積みされる公算が大きい」(国内中堅証券)と指摘され、再増額修正への期待が継続的な投資資金の流入につながっているもようだ。

■ディスコ <6146>  25,440円  +250 円 (+1.0%)  本日終値
 ディスコ<6146>が6日続伸。25日の取引終了後に発表した第2四半期累計連結売上高が865億2900万円(前年同期比32.6%増)となり、上期計画の831億円を上回ったことが好感された。また同時に、約140億円を投じて、精密加工装置・精密加工ツールの製造を行う桑畑工場(広島県呉市)を拡張し生産体制を強化すると発表しており、これも好材料視されているようだ。

■東京エレクトロン <8035>  19,250円  +180 円 (+0.9%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>が反発、前日は7日ぶりに上昇一服となったが、きょうは朝安からプラス圏に切り返した。きょうの同社株の上昇は小幅であっても意味が大きい。前日に米国株市場ではNYダウが一時200ドル近い下げをみせたが、そのなか半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が慎重な業績見通しを嫌気され売られ、他の半導体関連株にツレ安するものが相次いだ。東京市場でもここ上昇の続いていた半導体関連株は利益確定の売りが誘発される場面だが、指標銘柄である同社株がしっかりした値動きをみせたことで、ディスコ<6146>や信越化学工業<4063>なども、これに追随する動きをみせた。

■三菱UFJ <8306>  769.7円  +4.9 円 (+0.6%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が4日続伸。25日に米10年債利回りは一時2.47%と約7カ月ぶりの水準に上昇した。この長期金利上昇は銀行の利ザヤ改善につながるとの期待が膨らんだ。三菱UFJは傘下に米カリフォルニアを地盤とするMUFGユニオンバンクを擁していることも注目点だ。

■塩野義製薬 <4507>  6,206円  +34 円 (+0.6%)  本日終値
 塩野義製薬<4507>はしっかり。25日の取引終了後、自社創製の新規キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬S-033188について、成人および小児におけるA型またはB型インフルエンザウイルス感染症を適応症として、日本国内における製造販売承認申請を行ったと発表しており、これが好感された。S-033188は、既存の薬剤とは異なる作用機序でインフルエンザウイルスの増殖を抑制する新規化合物。経口による1回のみの錠剤の服用で治療が完結するほか、これまでに実施した健常なインフルエンザ患者を対象とした臨床試験で既存薬のタミフルと比較して、抗ウイルス効果が高いことが特徴。また、非臨床試験では、鳥インフルエンザウイルス(H5N1やH7N9)や、既存のインフルエンザ治療薬に耐性を有するウイルス株を含む、さまざまな亜型のA型インフルエンザウイルスに対してもウイルス増殖抑制効果が確認されているという。なお、S-033188は15年10月に厚生労働省より先駆け審査指定制度の対象品目に指定されている。

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