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【市況】国内株式市場見通し:世界的な景気拡大を背景に日本株を見直す動きが継続

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

先週の日経平均は上昇。9営業日続伸で1996年12月以来、20年10カ月ぶりに21000円を回復した。国際通貨基金(IMF)が世界経済の成長見通しを上方修正するなど世界的な景気拡大を背景に、相対的に出遅れている日本株を見直す流れが強まっている。また、衆院選では連立与党による議席過半数維持が見込まれるなか、「アベノミクス加速」への思惑が高まっているようである。その他、北朝鮮情勢においては、10日の朝鮮労働党の創立記念日に合わせて新たな軍事挑発に出るのではないかと各国が警戒するなか、小康状態が続いていたことも安心感につながった面もあろう。

今週は衆院選の投開票を22日に控え、よりアベノミクス加速への期待感が高まるのか、若しくは野党勢力の追い込みから様子見姿勢が強まるかが注目されるところである。慎重姿勢が強まるようだと、いったんは利益確定の流れに向かわせる可能性はありそうだが、先週伝えられた報道各社による序盤情勢調査では、自民党が単独過半数(233)を大きく上回ると分析。市場のコンセンサスは連立与党で300議席超をうかがうとの見方がコンセンサスとなろう。そのため、長期安定政権への期待による海外勢による資金流入が一段と強まる可能性がある。また、自民党の公約である(1)北朝鮮への圧力強化(2)アベノミクス加速によるデフレ脱却(3)「生産性革命」による国民所得の増加(4)保育・教育の無償化を柱とした「人づくり革命」(5)震災復興を含む地方創生(6)自衛隊の明記など4分野を中心とする憲法改正-の重点6項目に関連した物色も意識されよう。

日経平均は直近の上昇で過熱感が警戒されてくるほか、21年ぶりの21000円回復により、いったんは達成感も意識されやすい面はある。しかし、21年ぶりの高値水準の更新により、需給面の重石はなく、反対に出遅れ組みによる押し目買い意欲は強いだろう。また、足元ではインデックスに絡んだ主力大型株主導の相場展開のなか、相対的に出遅れているセクター等への見直しに伴う循環物色のほか、個人主体による中小型株への見直しにも波及してくる展開も注目されるところである。

その他の物色の流れとしては、米国では米ゴールドマン・サックスなど金融機関の決算が控えている。米地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表されるが、米金融機関の決算や米経済に対する強気な見方が強まるだと、年内追加利上げ観測への思惑がより高まりそうだ。一方、G20財務相・中央銀行総裁会議で日本銀行の黒田総裁は、2%物価目標の早期達成に向けて「強力な金融緩和を粘り強く進める方針」を各国に説明した。日本の金融政策について「何か批判めいたことは全くなかった」と語っており、日米金利差の拡大への思惑等も日本株市場への押し上げ要因になる。

その他、中国共産党第19回全国代表大会が開幕する。中国経済への期待感が高まる一方、足元の上海指数の強い値動き等は、共産党大会を控えて政府が操作していたとの見方もされていた。中国経済への期待感が高まるのか、若しくは需給面での反動が出てくるかが注目されやすい。また、北朝鮮情勢への緊張も引き続き注視する必要があろう。北朝鮮が中国共産党の党大会が開幕する18日前後に、複数のスカッドミサイルを発射する準備を進めているもようだと、韓国紙が報じている。北朝鮮情勢を警戒しつつも、まずは、世界的な景気拡大を手掛かりとした一段の上昇に期待したいところである。

《FA》

 提供:フィスコ

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