【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):サイバー、キーエンス、H2Oリテイ
サイバー <日足> 「株探」多機能チャートより
サイバーエージェント<4751>が4日続伸。25日移動平均線との下方カイ離をほぼ解消するなど底値圏からの切り返しが鮮明だ。同社は2日、仮想通貨取引事業を行う新子会社として、サイバーエージェントビットコインを同日付で設立したことを発表した。ここ、ビットコインをはじめとする仮想通貨の利用者が急増するなか、10月から仮想通貨取引所が登録制になるなど、法制面からも整備が進んでいる。社会的にも関心が高まる仮想通貨取引分野への参入に伴い、同社の業容拡大への期待が買いを引き寄せている。
■キーエンス <6861> 61,260円 +1,380 円 (+2.3%) 本日終値
キーエンス<6861>が大幅高、4連騰で9月20日につけた上場来高値を更新した。時価総額は7兆4000億円強に達しており、目先は全上場銘柄のなかでJT<2914>を超え7位に浮上した。FA用センサーのトップメーカーであり、高技術力は世界屈指。グローバルな設備投資需要の拡大が追い風材料となっており、時価総額上昇に伴い海外投資家からの注目度も高まっている。
■H2Oリテイ <8242> 2,071円 +46 円 (+2.3%) 本日終値
エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>が4日続伸。2日の取引終了後に発表した9月度の売上速報で、全社合計売上高が前年同月比7.4%増となり、10カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。気温の低下とともに、婦人服で重衣料を中心とした秋冬物の動きが活発になったほか、それに合わせてコーディネートアイテムであるブラウスなどの動きも良好だった。また、化粧品が季節の変わり目とともに好調なスキンケアに加えて、トレンド色を中心としたメークも順調。さらに、国内需要で1000万単位のジュエリーが動くなど、ラグジュアリーや時計などの高額品も好調だった。なお、インバウンドは化粧品だけではなく、高額なジュエリーや時計も活発な動きを見せ前年同月比約1.9倍と好調を継続した。
■アステラス製薬 <4503> 1,479円 +25 円 (+1.7%) 本日終値
アステラス製薬<4503>が4日続伸。ドイツ証券は2日、同社株の目標株価を1550円から1650円に引き上げた。レーティングは「バイ」を継続している。同証券ではフェーズ3のパイプライン入りが見込まれる慢性腎臓病患者を対象とした「Roxadustat(ロキサデュスタット)」の予想を引き上げた。また、前立腺がん治療薬「XTANDI(イクタンジ)」は過小評価されているとみている。なかでも、ロキサデュスタットに関しては、成長余地があり同社のピーク売上高は2500億円に達する可能性があるともみている。
■日産自動車 <7201> 1,102.5円 +18 円 (+1.7%) 本日終値
日産自動車<7201>は5日ぶりに反発。同社は2日、国内工場での検査不備の問題に絡み約121万台のリコールを今週中に国土交通省に届け出ることを発表、リコール費用は250億円を超える見通しだ。ただ、株価は前日までの4日間で6.5%下げており、目先は空売りの買い戻しを誘発したことで株価はプラス圏に浮上した。
■高島屋 <8233> 1,060円 +16 円 (+1.5%) 本日終値
高島屋<8233>は反発。2日の取引終了後、同社の新宿店などが入居するタイムズスクエアビル(東京都渋谷区)の信託受益権を210億円で取得したと発表しており、これを好材料した買いが入った。地代家賃の削減や不動産活用の自由度向上を目指して、東急不動産ホールディングス<3289>傘下の東急不動産と協議を進めていたもので、9月29日に契約を締結し、同日引き渡された。今回の取得により、新宿店の土地・建物はすべて高島屋の所有となる。なお、18年2月期業績への影響は精査中としている。また、あわせて発表した9月度の店頭売上速報で、高島屋単体と国内百貨店子会社を含む17店舗合計の売上高が前年同月比8.3%増と2カ月連続で前年実績を上回ったことも好材料視されたようだ。ジャケットやセーターなど秋物衣料に動きが見られたほか、高額品や免税売り上げが伸長した。また、アライアンス企業との新たな共同販促「スーパーポイントウィーク」も奏功した。
■JR東日本 <9020> 10,395円 +155 円 (+1.5%) 本日終値
JR東日本<9020>が3日ぶりに反発。SMBC日興証券は2日、同社株の投資評価を「2」から「1」へ引き上げた。目標株価は1万1000円から1万2600円に見直した。「家計所得の増加などを背景に旅客収入の伸長が見込めること」「継続的な自己株取得を含む還元施策」「株価の出遅れ感・割安感」などを格上げ要因としている。旅客収入の増加を反映し18年3月期の連結営業利益は従来予想4840億円を4920億円(会社予想4720億円)に増額している。目標株価は、PERに品川再開発含み価値を加えて算出している。
■Jフロント <3086> 1,576円 +21 円 (+1.4%) 本日終値
J.フロント リテイリング<3086>がしっかり。2日の取引終了後に発表した9月度の売上速報で、百貨店事業の合計売上高は前年同月比6.7%増と6カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。秋物の婦人・紳士衣料品全般の動きが良かったほか、美術宝飾品が大きく売り上げを伸ばした。また、化粧品やラグジュアリーブランドも好調を持続した。
■三越伊勢丹 <3099> 1,191円 +15 円 (+1.3%) 本日終値
三越伊勢丹ホールディングス<3099>が続伸。2日の取引終了後に発表した9月度の国内百貨店事業売上速報で、三越伊勢丹合計の既存店売上高が前年同月比7.3%増と4カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。全国的にアウターを中心とした秋物の動きが堅調だったことに加えて、大都市店舗を中心に高額品の動きが底堅く推移した。特に基幹3店では化粧品や宝飾時計、ラグジュアリーブランドの好調が継続し、客単価の伸長が売り上げ実績を押し上げた。さらに、最低気温が20℃を下回る日も多く、コートなどの秋冬物衣料品も好調だった。
株探ニュース