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【市況】今週の【早わかり株式市況】年初来高値圏でもみ合う展開、2週間1000円高でスピード調整

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場は、日経平均株価がここ2週間で1000円強上昇しただけにスピード調整となり、年初来高値圏でもみ合う展開となった。

 週初の25日は為替が円安方向に振れたことを追い風に、日経平均は一時2万0400円台半ばまで上昇。衆院解散に踏み切った安倍政権の経済政策への期待もあって、終値ベースで年初来高値を2日ぶりに更新した。

 翌26日は米国と北朝鮮との対立先鋭化が嫌気されたほか、円高に振れたことも重しとなり、日経平均は反落した。27日は為替が一転して円安に振れたものの、利益確定売り圧力が強く続落した。ただ、9月末の配当落ち分(130円)を考慮すると実質プラスだった。28日は円安進行や前日の米株高が好感され、3日ぶりに反発した。

 週末の29日は円安一服で利益確定売りに押され売りが先行したものの、後場にはヘッジ売りの買い戻しなどが入り下げ渋った。

 日経平均株価は、前週比59円(0.29%)高の2万0356円と3週続伸して取引を終えた。週間の値幅は240円と、前週の359円から縮小した。


 来週は総選挙の動向や北朝鮮情勢に先行き不透明感があり、様子見姿勢から小動きな展開が想定される。
 重要イベントとしては、国内では10月2日朝に発表される9月日銀短観や6日発表の8月景気動向指数が注目される。海外では2日発表の米国9月ISM製造業景気指数や6日に発表される米国9月雇用統計に注視が必要だろう。中国は国慶節(建国記念日)で1日から8連休となる。
 また、2日の医学生理学賞を皮切りに2017年のノーベル賞が発表される。3日に物理学賞、4日に化学賞、6日に平和賞、翌週9日には経済学賞の発表が予定されており、日本人の4年連続受賞がなるか注目される。

 ※株探ニュースは「2017年『ノーベル賞』銘柄は? 日本人4年連続受賞ならこの株が来る <株探トップ特集>」を9月26日に配信しました。


◆マーケット・トレンド(9月25日~29日)

【↑】   9月25日(月)―― 反発・新高値更新、円安や経済政策期待で買い優勢
 日経平均 20397.58( +101.13)  売買高15億2992万株 売買代金 2兆1452億円

【↓】   9月26日(火)―― 反落、米朝間の対立や円高で売り先行
 日経平均 20330.19(  -67.39)  売買高17億8031万株 売買代金 2兆5341億円

【↓】   9月27日(水)―― 続落、円安進行も配当落ち分を埋められず
 日経平均 20267.05(  -63.14)  売買高12億0227万株 売買代金 2兆0839億円

【↑】   9月28日(木)―― 反発、円安や米株高でリスク選好の買い
 日経平均 20363.11(  +96.06)  売買高16億0358万株 売買代金 2兆7403億円

【↓】   9月29日(金)―― 小幅反落、円安一服で売り先行も後場下げ渋る
 日経平均 20356.28(  -6.83)  売買高17億3136万株 売買代金 2兆9564億円

◆セクター・トレンド(9月25日~29日)

(1)東レ <3402> など繊維、日水 <1332> など水産といった出遅れ株が買われた
(2)新日鉄住金 <5401> など鉄鋼、三菱ケミHD <4188> など化学株は反発
(3)三菱UFJ <8306> など銀行、野村 <8604> など証券といった金融株は高値圏もみ合い
(4)OLC <4661> などサービス、NTT <9432> など通信といった内需株の一角は堅調
(5)トヨタ <7203> など自動車、オリンパス <7733> など精密といった輸出株は低調
(6)東電HD <9501> 、関西電 <9503> など電力株は週末にかけ大幅安

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