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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

パイオニア <日足> 「株探」多機能チャートより

■パイオニア <6773>  214円 (+8円、+3.9%)

 パイオニア <6773> が続伸。同社は19日、欧州のデジタル地図大手でオランダに本拠を構えるHERE社と資本・業務提携することを発表、これを材料視する買いを誘った。同社は自動運転の開発に積極的に取り組んでおり、今回の提携はその一環として注目されている。

■東和薬品 <4553>  5,440円 (+200円、+3.8%)

 東和薬品 <4553> が反発。19日、同社が18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の28億円→50億円に78.6%上方修正。増益率が7.3倍→13倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。研究開発費の計上時期が下期にずれ込むことが利益上振れの主因。なお、通期の経常利益は従来予想の85億円(前期は74.1億円)を据え置いた。

■ソフトバンク <9984>  9,232円 (+328円、+3.7%)

 ソフトバンクグループ <9984> が続伸、19日に317円高と急動意したが、20日も物色資金の流入が続き、取引時間中としては9月1日以来となる9000円大台を回復した。同社の子会社で米携帯電話4位のスプリントと米携帯電話3位のTモバイルUSとの経営統合の行方が注目されているが、19日の米国株式市場では両社が経緯統合に向け協議していると伝わったことで、スプリント株が大幅高となった。ソフトバンクにとっても両社の経営統合実現は大きなポジティブ材料となることから、投機資金の流入を促した。

■邦チタ <5727>  830円 (+18円、+2.2%)

 東邦チタニウム <5727> が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が19日付で同社の投資判断「ニュートラル(中立)」を継続し、目標株価を840円→860円に引き上げたことが買い材料視されたようだ。リポートでは、機能性化学品事業におけるMLCC向けNi微粒粉の堅調な販売を踏まえ、業績予想を増額修正した。また、引き続きサウジアラビア工場本格稼働後の拠点戦略を注目点に挙げている。なお、需給ひっ迫によるスポンジ価格の上昇による収益性改善が期待されるが、現状は需給環境に大きな変化は見られないと報告している。

■大阪チタ <5726>  1,635円 (+35円、+2.2%)

 大阪チタニウムテクノロジーズ <5726> と東邦チタニウム <5727> がともに買われた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が19日付でそれぞれ投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、大阪チタの目標株価を1800円から1820円へ、邦チタを同840円から860円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。市場がチタン銘柄に期待している「需給ひっ迫によるスポンジ価格上昇に伴う収益性改善」については、現状は需給環境に大きな変化は見られないとしているが、大阪チタは18年3月期のチタン事業の収益見通しの増額修正で営業利益予想を24億円から25億円へ上方修正。また、邦チタは機能化学品事業の見直しで18年3月期営業利益予想を20億円から24億円へ上方修正している。

■住友不 <8830>  3,514円 (+75円、+2.2%)

 住友不動産 <8830> や東京建物 <8804> などが買われた。国土交通省は19日、17年7月1日時点の基準地価を発表し、全国の商業地が前年比0.5%上がり、2年連続で上昇したことが明らかになった。商業地の地価上昇は、雇用情勢の改善やインバウンド需要による店舗・ホテル需要の高まり、オフィスの需給改善などが要因とみられており、アナリストからは「当面は全国的に緩やかな地価回復が続く」と予想する見方も出ている。この商業地の地価上昇は住友不などの不動産株にはプラス材料とみられている。

■コムシスHD <1721>  2,593円 (+51円、+2.0%)

 コムシスホールディングス <1721> が3日続伸し、上場来高値更新。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が19日付で、投資判断「オーバーウエイト」を継続し目標株価を2850円から3040円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、サブコン各社は資本提携やM&Aを推進しているが、最も熱心に取り組んでいるのが同社であると指摘。会社側では、通信キャリアビジネスは中長期的に縮減局面に向かうとみて、キャリア事業以外を強化すべく太陽光発電工事、道路舗装工事、ビルメンテナンスといった社会インフラに関わる企業を相次いで買収しており、今年7月には、瓦斯設備工事会社「カンドー」を連結子会社化している点などを評価している。また、18年3月期の営業利益予想を320億円から327億円へ、19年3月期を同336億円から356億円へ引き上げている。

■大日印 <7912>  1,349円 (+24円、+1.8%)

 大日本印刷 <7912> が続伸し新高値。岩井コスモ証券は19日、同社株の投資判断の「B+」を継続するとともに、目標株価を1400円から1460円に引き上げた。印刷業界大手で、液晶用カラーフィルターや有機EL製造業メタルマスクなどを手掛けている。第1四半期(4-6月)の連結営業利益は前年同期比39%増の82億3300万円と好調だった。有機EL・光学フィルムが好調だった。同証券では18年3月通期の同利益を会社予想350億円に対し400億円(前期比27%増)と予想。

■ツルハHD <3391>  13,790円 (+230円、+1.7%)

 ツルハホールディングス <3391> が年初来高値を更新。19日の取引終了後に発表した第1四半期(5月16日-8月15日)連結決算が、売上高1560億5600万円(前年同期比6.0%増)、営業利益107億5400万円(同15.6%増)、純利益69億8500万円(同11.6%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。ドミナント戦略に基づく地域集中出店や既存店舗のスクラップ&ビルドを推進し、26店舗の新規出店と16店舗の閉店を実施した。また、食品売り場を中心に既存店舗の改装を推進したことで、既存店売上高が前年同期比2.1%増となったことも売上高・利益の向上に貢献した。なお、18年5月期通期業績予想は、売上高6000億円(前期比4.0%増)、営業利益390億円(同10.5%増)、純利益247億4000万円(同6.5%増)の従来見通しを据え置いている。

■ストライク <6196>  4,420円 (+65円、+1.5%)

 ストライク <6196> が7日続伸。19日、同社が17年8月期の経常利益(非連結)を従来予想の10.4億円→11.4億円に9.6%上方修正。増益率が32.0%増→44.7%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。事業承継ニーズを中心にM&A市場が拡大するなか、M&A成約案件の単価が上昇したことが収益を押し上げた。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の14円→16円(前の期は1→3の株式分割前で35円)に増額修正したことも支援材料となった。

■ダイセキ <9793>  2,888円 (+33円、+1.2%)

 ダイセキ <9793> が10日続伸。19日の取引終了後、18年2月期の連結業績予想について、売上高を488億円から498億4000万円(前期比12.7%増)へ、営業利益を83億8000万円から87億2000万円(同22.5%増)へ、純利益を49億8000万円から55億円(同33.1%増)へ上方修正したことが好感された。下落を続けてきた資源価格が安定したほか、外国為替も安定したため、同社の製造するリサイクル製品価格が安定したことが寄与した。また、主力の産業廃棄物処理業のシェアアップが順調に推移したことも貢献した。

※20日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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