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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

パレモ・HD <日足> 「株探」多機能チャートより

■パレモ・HD <2778>  357円 (+80円、+28.9%) ストップ高

 パレモ・ホールディングス <2778> [JQ]がストップ高。19日、同社が18年2月期の連結最終利益を従来予想の5.2億円→9億円に73.1%上方修正。増益率が60.5%増→2.8倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。上期に特別損失で見込んでいた減損損失が大きく減少したほか、繰延税金資産を計上したことが上振れの主因。雑貨事業の業績好調に加え、不採算店舗の閉店効果も利益を押し上げる。業績上振れに伴い、従来無配としていた期末一括配当を3円実施し、3期ぶりに復配する方針としたことも買いに拍車を掛けた。

■AGS <3648>  1,622円 (+159円、+10.9%)

 東証1部の上昇率3位。AGS <3648> が大幅3日続伸。19日、同社が10月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■石川製 <6208>  2,325円 (+216円、+10.2%)

 東証1部の上昇率4位。石川製作所 <6208> が急反騰、19日の下げを帳消しにして2300円台まで株価水準を戻した。ここにきて北朝鮮を巡る地政学リスクが後退し、相場のリスク選好ムードを後押ししていたが、一連の防衛関連株は19日に全体指数に逆行するかたちで売りに押されていた。しかし、トランプ米大統領が19日の国連総会での演説で、米国および同盟国を守る必要に迫られた場合、北朝鮮を完全に破壊する以外に選択肢はないと、これまでになく厳しいコメントを発したことから、同社株を筆頭に防衛関連株を物色する動きが再燃した。

■レントラクス <6045>  1,075円 (+90円、+9.1%)

 レントラックス <6045> [東証M]が大幅3日続伸。同社はインターネットの成果報酬型広告サービスを展開しているが、19日の取引終了後に発表した8月度の月次売上高が前年同月比33.8%増の7億7900万円となり、3割を超える大幅増となったことが好感された。パートナー運営者数が前月比424人増の2万2379人となり、順調に積み上がっていることが寄与したようだ。

■巴工業 <6309>  2,089円 (+170円、+8.9%)

 東証1部の上昇率6位。巴工業 <6309> が大幅3日続伸。19日、同社が17年10月期の連結経常利益を従来予想の17.8億円→21.8億円に22.5%上方修正。従来の横ばい予想から一転して22.5%増益見通しとなったことが買い材料視された。化学製品で住宅・建設用材料や半導体関連が想定より伸びるほか、機械製品で海外向け大型案件を販売することも収益を押し上げる。20日終値ベースの予想PERが16.2倍→12.7倍に低下し、割安感が強まったことも支援材料となった。

■アークランド <9842>  1,725円 (+124円、+7.8%)

 東証1部の上昇率7位。アークランドサカモト <9842> が5日大幅続伸し、上場来高値を連日更新した。19日に発表した18年2月期上期(3-8月)の連結経常利益は前年同期比8.2%増の55.5億円に伸びて着地、これを好材料視する買いが向かった。とんかつ店「かつや」、からあげ店「からやま」の積極出店が奏功し、外食事業の業績が拡大したことが寄与。ホームセンターを展開する小売事業は減収だったものの、利益率の改善や販管費の減少で増益を確保した。

■ホクリヨウ <1384>  994円 (+62円、+6.7%)

 東証1部の上昇率8位。ホクリヨウ <1384> が4日続伸。19日、同社が17年8月期の連結経常利益を従来予想の15.9億円→16.9億円に6.0%上方修正。増益率が2.7%増→8.9%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。鶏卵相場が第4四半期に入っても想定以上に高水準で推移し、売上が計画を上回ったことが利益を押し上げた。19日終値ベースの予想PERが5.8倍→5.6倍に低下し、割安感がさらに強まったことも支援材料となった。

■enish <3667>  2,665円 (+165円、+6.6%)

 東証1部の上昇率9位。enish <3667> が3日続伸。同社は19日に「欅坂46」初の公式ゲームアプリ「欅のキセキ」の事前登録を開始したと発表し急騰。その反動で20日はマイナススタートとなっていたが、その後プラスに転じ徐々に上げ幅を拡大。午後には、事前登録者数が10万人を突破したと発表したことがこれに拍車をかけた。「欅のキセキ」は、グループが歩んだ成長の軌跡と、メンバーが努力し続けることで起こした奇跡をたどるドキュメンタリーライブパズルゲーム。運命のオーディションから物語はスタートし、プレイヤーは新米マネージャーとしてメンバーを支え、彼女たちとともに成長していくというストーリーとなっている。また、メーンとなるパズルには、スワイプとコンボを掛け合わせた新しいスタイル&ルールを採用し、爽快なプレイ感と多彩な遊びを提供するとしている。なお、配信開始は今秋を予定している。

■明豊エンタ <8927>  386円 (+21円、+5.8%) 一時ストップ高

 明豊エンタープライズ <8927> [JQ]が続急騰、一時値幅制限いっぱいの80円高は445円まで上値を伸ばした。同社株は前週末の15日にストップ高、19日も取引時間中にストップ高に買われる場面があり、需給相場の様相を呈している。8月下旬の段階で株価は170円近辺にあったが、短期間で2.5倍に変貌した。9月14日の決算発表で開示した18年7月期の業績予想が、売上高が前期比倍増の150億円、営業利益が同3.2倍の21億7000万円と急拡大する見通しだったことが株価急騰の引き金となった。投資用賃貸アパート「ミハス」事業の展開加速で収益が押し上げられる見込み。また、市場ではさらにこれが上振れするとの見方も出ており、投機資金の流入に拍車がかかった。東証信用残は8日申し込み現在で信用倍率1.87倍、日証金では貸借倍率0.17倍と株不足状態にあり、買い戻しによる踏み上げ相場の素地も垣間見せた。

■アルゴグラフ <7595>  3,600円 (+195円、+5.7%)

 アルゴグラフィックス <7595> が続急伸し、連日で年初来高値を更新した。19日、九州を中心にITサービス事業を展開するシステムプラネットの議決権比率67%の株式を取得し子会社化すると発表したことが買い材料視された。システムプラネットは九州を地盤としてシステム開発やソフトウェアパッケージの提供、ITシステム関連の運用支援などを手掛ける。今回の株式取得を通じ、同社はソフト開発能力の増強に加え、顧客サポート強化や新規顧客開拓、主力のPLMビジネスの掘り起しにつなげる構えだ。

■いちよし証券 <8624>  1,112円 (+56円、+5.3%)

 いちよし証券 <8624> が3日続伸。19日に配当修正を発表。従来未定としていた18年3月期の上期配当を22円(前年同期は15円)実施する方針としたことが買い材料視された。堅調な業績を踏まえ、株主への利益配分を増やす。なお、下期配当は引き続き未定とした。発表を受けて、権利付き最終日の26日を目前に控え、配当取りを狙う買いが向かった。

■ベクトル <6058>  1,606円 (+76円、+5.0%)

 ベクトル <6058> が続伸。9月6日安値1276円を底に反騰機運を高めており、まずは2000円を目指す動きが期待できそうだ。同社はSNSなどインターネット媒体を得意とするPR会社。メディアが客観的に報じるニュース内に企業側が広めたいメッセージを露出させる「戦略PR」を主力とするが、これにSNSやアドテクノロジーの活用、コンテンツの制作配信までを組み合わせてワンストップで提供している点が強みとされている。足もとでは、戦略PRを中心としたプロジェクト数の増加や動画サービス「IRTV」の成長、また子会社PR TIMES <3922> [東証M]が手掛けるニュースリリース配信事業の拡大などで業績は好調。18年2月期連結営業利益30億円(前期比36%増)を見込む。これに対して、市場予想平均は同31億円強で上振れが期待できるほか、今後5年間の年平均成長率を営業利益で32%と予想する調査機関もあり、今後はこうした成長力を評価する動きが本格化しよう。

■任天堂 <7974>  42,890円 (+1,940円、+4.7%)

 任天堂 <7974> が続伸で年初来高値を更新。全体地合いにかかわらず継続的に投機資金が流入し、個人投資家の回転売買に加え、海外ファンドなど機関投資家の実需買いも観測された。ニンテンドースイッチの売り上げが絶好調、19日は外資系証券による目標株価の大幅な引き上げが買い人気に火をつけたが、2022年までのスイッチの累計販売台数予測の上方修正がベースとなっており、中期的な成長期待が一段と高まっている。市場では21日から開催される「東京ゲームショウ2017」に注目する向きも多い。

※20日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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