【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):千代田インテ、任天堂、明豊エンタ
千代田インテ <日足> 「株探」多機能チャートより
14日、千代田インテグレ <6915> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.54%にあたる20万株(金額で5億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は9月19日から12月26日まで。
■任天堂 <7974> 38,250円 +580 円 (+1.5%) 本日終値
任天堂<7974>が3日ぶりに反発。ドイツ証券は14日付のリポートで、株価は3カ月近く3万5000円から約4万円のレンジ内で推移してきたが、株価が高値安定から高騰へヒートアップし始めている可能性があると指摘。四半期ごとの「ニンテンドースイッチ」に関する一連のデータは心強い内容となっており、徐々に増加するデータが年内の4万円大台乗せを促すこともあり得るとしている。また、今月21日から「東京ゲームショウ2017」が開催される予定で、同社は出展しないものの、ソフトメーカーによるスイッチ向け新作ソフトの発表に対する思惑も働いているようだ。
■LIXILグループ <5938> 3,035円 +41 円 (+1.4%) 本日終値
LIXILグループ<5938>は5日続伸し、年初来高値を更新した。同社は14日、子会社のLIXILが51%を出資する南アフリカの住宅設備会社グローエ・ドーン・ウィーターテック(GDWT)を完全子会社化すると発表した。完全子会社化は、GDWTが展開するブランド・ポートフォリオの管理や事業戦略に関してLIXILの関与を高め、南アフリカやサハラ砂漠以南のアフリカ地域で事業拡大を目指すため。なお、49%を保有する合弁相手からの株式取得などに約27億5200万円を投じる。
■日揮 <1963> 1,713円 +14 円 (+0.8%) 本日終値
日揮<1963>は3日ぶりに小幅反発。足もとで原油価格が上昇していることも、石油関連プラントなどを手掛ける同社には追い風だ。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は14日、同社株のレーティングの「オーバーウエート」と目標株価2200円を継続した。同証券では、「今後原油価格の大幅な低下は見込みにくく、同社株への中期的な投資妙味は高まった」と指摘。短期的に米国を襲ったハリケーンが、進行中のエチレンプロジェクトに与える影響には注視が必要としているが、仮に18年3月期に追加損失が発生しても、19年3月期以降の業績に与える影響は限定的とみている。
■バロック <3548> 1,012円 -35 円 (-3.3%) 本日終値
バロックジャパンリミテッド<3548>が大幅続落となり年初来安値を更新。14日の取引終了後、18年1月期の連結業績予想について、売上高を762億800万円から688億4200万円(前期比0.9%減)へ、営業利益を63億1200万円から34億7800万円(同35.2%減)へ、最終利益を44億7900万円から22億800万円(同37.0%減)へ下方修正したことが嫌気された。上期において、主力ブランドのMOUSSYおよび百貨店業態の中軸ブランドであるENFOLDは順調だったが、国内売上高の5割超を占めるショッピングセンター(SC)業態で既存店売り上げが前年割れとなったことが響いた。また、ECプラットフォームの更新にかかる一過性のシステムトラブルの影響などで、EC事業が減収となったことも売上高・利益を押し下げた。同時に発表した第2四半期累計(2~7月)決算は、売上高306億円(前年同期比5.2%減)、営業損益2億6200万円の赤字(前年同期20億8800万円の黒字)、最終損益5億2000万円の赤字(同12億1400万円の黒字)だった。
■東京ドーム <9681> 1,001円 -28 円 (-2.7%) 本日終値
東京ドーム<9681>は続落。同社は14日取引終了後、18年1月期第2四半期累計(2~7月)の連結決算を発表した。売上高は403億5100万円(前年同期比5.4%減)、営業利益は60億6300万円(同9.5%減)と減収減益となったものの、最終利益は49億9500万円(同21.6%増)と大幅増益となった。熱海後楽園ホテルのリニューアル計画に基づく営業規模の縮小や、東京ドームホテル札幌の営業終了により減収となったものの、投資有価証券売却益の計上により、親会社株主に帰属する四半期純利益については増益となった。業績予想は従来見通しを据え置いた。通期業績は売上高820億円(前期比6.6%減)、営業利益106億円(同15.8%減)、最終利益60億円(同9.6%減)を見込んでいる。
■アルデプロ <8925> 120円 -2 円 (-1.6%) 本日終値
アルデプロ<8925>は反落。14日の取引終了後に発表した17年7月期連結決算が、売上高77億3300万円(前の期比71.9%減)、営業利益8億2000万円(同79.9%減)、純利益4700万円(前期比98.5%減)となり、従来計画の営業利益8億7400万円を下回って着地したことに加えて、未定としていた期末一括配当が1円(前の期2円)と減配となることが嫌気されたようだ。当初計画していた東京都港区所在の複数の販売用不動産について、買い主である海外投資家のうちの一部の投資家から投資をしばらくの間見合わせるとの申し出を受けたほか、資金調達ができなかったため売却に至らなかった案件が発生したことなどが響いたとしている。なお、18年7月期業績予想は未定としている。
■明豊エンタープライズ <8927> 337円 +80 円 (+31.1%) ストップ高 本日終値
14日、明豊エンタープライズ <8927> [JQ]が決算を発表。17年7月期の連結経常利益は前の期比32.0%増の5.3億円に伸び、従来予想の4.4億円を上回って着地。続く18年7月期も前期比3.7倍の20億円に急拡大する見通しとなったことが買い材料視された。前期は予定していた物件販売が後ずれとなり、売上は計画を下回ったものの、付加価値の高い賃貸アパート「ミハス」の売却が進んだうえ、販管費を抑制したことで経常利益は上振れして着地した。今期は賃貸アパート「ミハス」の引き渡し件数が大きく伸びるほか、中古マンション再販物件の売却なども寄与し、2.0倍の大幅増収を見込む。業績好調に伴い、今期の年間配当は5円で、10期ぶりに復配する方針としたことも買いに拍車を掛けた。
■昭和真空 <6384> 1,550円 +300 円 (+24.0%) ストップ高 本日終値
14日、昭和真空 <6384> [JQ]が18年3月期の連結経常利益を従来予想の9.3億円→14.7億円に58.1%上方修正。増益率が3.6%増→63.7%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。水晶デバイス装置や光学装置などの受注が高水準で推移する中、工場稼働率の向上や原価低減による採算改善などが利益を押し上げる。
株探ニュース