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【市況】今週の【早わかり株式市況】 4ヵ月半ぶり1万9300円割れ、北朝鮮リスクや円高でリスク回避の売り

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場は、北朝鮮リスクや急速な円高進行でリスク回避姿勢が強まり、日経平均株価は4ヵ月半ぶりに1万9300円を割り込んだ。

 週初の4日は北朝鮮が前日に核実験を強行したことを受けて米国との軍事衝突への警戒感から売りに押され、日経平均は4日ぶりに大幅に反落した。

 翌5日も北朝鮮リスクが引き続き嫌気され終始リスク回避の売りが優勢となり、日経平均は続落した。6日は前日の米株急落で売りが先行し、朝方には一時1万9300円を割り込んだ。売り一巡後は押し目買いが入り下げ渋った。7日は米株高と為替の円高一服を背景にリスク回避姿勢が和らぎ4日ぶりに反発した。

 週末の8日は前日開催のECB理事会後に円高が急速に進んだことが嫌気されたほか、9日に北朝鮮建国記念日を控えリスク回避の売りが膨らみ日経平均は反落、終値ベースで約4ヵ月半ぶりに1万9300円を下回った。

 日経平均株価は、前週比416円(2.12%)安の1万9274円と反落して取引を終えた。週間の値幅は388円と、前週の455円から縮小した。


 来週も引き続き北朝鮮リスクが重荷となり、下値を探る展開となりそうだ。
 重要イベントとしては、国内では11日朝に発表される7月機械受注が注目される。海外では14日に発表される中国8月鉱工業生産指数のほか、同日発表の米国8月消費者物価指数や15日発表の米国8月鉱工業生産指数に注視が必要だろう。そのほか、日本時間の13日未明に行われる米アップルの新製品発表会は投資家だけでなく、国内で圧倒的なシェアを誇るiPhoneのユーザーの注目度が高い。

◆マーケット・トレンド(9月4日~8日)

【↓】   9月 4日(月)―― 反落・一時1万9500円割れ、北朝鮮の核実験強行を嫌気
 日経平均 19508.25( -183.22)  売買高15億9579万株 売買代金 1兆7369億円

【↓】   9月 5日(火)―― 続落、北朝鮮を巡る軍事的緊張を引き続き嫌気
 日経平均 19385.81( -122.44)  売買高16億4026万株 売買代金 1兆9539億円

【↓】   9月 6日(水)―― 3日続落、米株急落で売り先行も円高一服で下げ渋る
 日経平均 19357.97(  -27.84)  売買高16億6553万株 売買代金 2兆2100億円

【↑】   9月 7日(木)―― 4日ぶり反発、米株高・円高一服でリスク回避後退
 日経平均 19396.52(  +38.55)  売買高15億2648万株 売買代金 2兆0448億円

【↓】   9月 8日(金)―― 反落・1万9300円割れ、円高・北朝鮮リスクを嫌気
 日経平均 19274.82( -121.70)  売買高18億6042万株 売買代金 2兆7145億円

◆セクター・トレンド(9月4日~8日)

(1)全33業種中、32業種が下落しほぼ全面安
(2)三菱UFJ <8306> など銀行、第一生命HD <8750> など保険といった金融株が大きく売られた
(3)商船三井 <9104> 、川崎汽 <9107> など海運株は大幅反落
(4)住友鉱 <5713> など非鉄、信越化 <4063> など化学といった素材株もさえない
(5)NTT <9432> など通信、JT <2914> など食品といった内需株は総じて軟調
(6)輸出株はソニー <6758> など電機、オリンパス <7733> など精密が下げる一方
  トヨタ <7203> など自動車、三菱重 <7011> など機械は値を保つ

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