【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):モリテック、オリジン、NF回路
モリテック <日足> 「株探」多機能チャートより
モリテック スチール<5986>がストップ高。今週5日に日経平均が大きく値を崩し、それに追随する形で大陰線を引いたが、長い下ヒゲ形成で終値は25日移動平均線をキープ。前日は高値引けで強さを発揮し、きょうは地合いの好転とともに上値追い態勢に入った。自動車向けを主力とする板金加工大手だが、市場では電気自動車(EV)関連の穴株として注目されているもよう。EV向けケーブル自動巻き式充電スタンドを販売しており、リチウムイオン2次電池の需要拡大と同様に急速充電器の設置が急務となっており、同社はその有力関連株として頭角を現しつつある。「18年3月期経常利益は助成金効果もあって前期比25%増の7億円を見込むが、一段の上振れの可能性もある」(国内証券)との見方も買い人気を後押しする。配当利回りが3%近くあるにもかかわらず、PBRは0.6倍前後と割安感が際立っている。
■オリジン電気 <6513> 410円 +80 円 (+24.2%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
オリジン電気<6513>がストップ高。防衛関連としてEMP攻撃への対応でシールド関連が買われたが、同社は放射線遮断塗料を手掛けその関連株として注目されている。また、有力なミサイル迎撃策として高出力レーザー砲に対する思惑が高まっている。そのなか、「(レーザー砲の)現場では高圧の給電システムが必須となるが、同社は高圧直流給電システムを手掛けていることが注目材料」(市場関係者)との見方も出ている。一方、同社は充放電兼用のリチウムイオン電池電源システムなどを手掛けており、日産自動車<7201>が6日、電気自動車(EV)「リーフ」の新型を10月2日に国内で発売すると発表し、リチウム電池関連株に物色の矛先が向くなか、その関連株の一角としても人気素地が指摘されている。
■NF回路 <6864> 1,380円 +178 円 (+14.8%) 本日終値
エヌエフ回路設計ブロック<6864>が急騰。前日は朝安後にプラス圏に切り返したが、きょうは25日移動平均線を足場に一気に上値追いを加速させている。スーパーコンピューターでは1000億年を要する計算を数時間で完結するといわれる量子コンピューターの実用化に安倍政権は積極的だ。ビッグデータ時代のデータ収集・処理やサイバーセキュリティーの側面からも同分野の深耕は欠かせない。そのなか、同社は量子コンピューター向けに微小信号増幅装置などの超電導デバイスを提供する。株価は、8月18日と21日に大きくマドを開けて急上昇、700円台から1989円まで短期間で居どころを大きく変えた。その後は目先筋の利益確定売りに調整を余儀なくされたが、25日線との接触が反騰の契機となった。
■セグエグループ <3968> 4,365円 +340 円 (+8.5%) 本日終値
セグエグループ<3968>が急反発。6日の取引終了後、ひふみ投信などの運用を手掛けるレオス・キャピタルワークス(東京都千代田区)が関東財務局に大量保有報告書を提出し、18万4900株(保有比率6.59%)を保有していることが判明したことで需給思惑が働いたようだ。なお、報告書によると保有目的は純投資で、報告義務発生日は8月31日としている。
■コメ兵 <2780> 1,625円 +90 円 (+5.9%) 本日終値
中古品の買取・販売などを手掛けるコメ兵<2780>が後場急伸。同社はきょう午後2時ごろに、8月度の月次売上高(速報値)を発表。全社ベースの売上高は27億9500万円(前年同月比16.4%増)となり、5カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されたようだ。
■オロ <3983> 1,478円 +70 円 (+5.0%) 本日終値
6日、オロ <3983> [東証M]が16万2000株の株式の立会外分売を実施すると発表したことが買い材料視された。同社は東証1部への市場変更申請を行う準備をしており、この基準を満たすための株式分布状況の改善や流動性の向上を目的に立会外分売を実施する。発表を受けて、早期の1部市場変更を期待する買いが向かった。
■クレステック <7812> 1,275円 +51 円 (+4.2%) 本日終値
クレステック<7812>が続伸。同社は6日、セイコーエプソン<6724>製スマートグラスを使用し、グループでAR(拡張現実)を楽しめる体験型コンテンツ配信サービス「PORECT(ポレクト)」の販売を15日から開始すると発表。これが買い手掛かりとなったようだ。このサービスは、Android搭載のタブレットからエプソン製スマートグラス上のコンテンツの再生・停止を制御し、1台のタブレットで最大20台までのスマートグラスを管理。主に観光ガイドや観劇、工場見学ツアーなどでの利用が想定されている。
■櫻護謨 <5189> 545円 +21 円 (+4.0%) 本日終値
桜ゴム<5189>が急動意、年初来高値を更新。同社は消防や防災向けゴムホースを製造するが、航空・宇宙分野にも展開するなどその技術力の高さが光る。航空自衛隊、ボーイング社などの認定工場ともなっていることから防衛関連の側面も持つ。年間5円配当を続けながらPBR0.9倍前後と解散価値を下回っており割安感があるほか、信用取組が9月1日申し込み現在で買い残が4万5000株に過ぎず、株式需給面でも軽さが意識されているようだ。
■ブイキューブ <3681> 579円 +22 円 (+4.0%) 本日終値
6日、ブイキューブ <3681> がひふみ投信マザーファンドを引受先に171万株の第三者割当増資を実施すると発表したことが買い材料視された。今回の増資による調達資金は9億8600万円で、ソフトウェアの開発費用に充てる。増資により8.82%の株式希薄化が生じる見込みだが、将来の新技術や新機能へのソフトウェア開発投資につながるとの見方から買いが優勢となった。
●ストップ高銘柄
安永 <7271> 2,712円 +500 円 (+22.6%) ストップ高 本日終値
カネソウ <5979> 554円 +80 円 (+16.9%) ストップ高 本日終値
システムズ・デザイン <3766> 788円 +100 円 (+14.5%) ストップ高 本日終値
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース