【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ナブテスコ、三和HD、ジンズ
ナブテスコ <日足> 「株探」多機能チャートより
ナブテスコ<6268>が3日ぶりに反発。野村証券が5日付で投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価を3150円から3700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、トランスポートソリューション事業について、中国鉄道車両用機器での減収の影響を受けるとしながらも、産業ロボット向け精密減速機や建機向け油圧機器を中心としたコンポーネントソリューション事業の業績好調を考慮し、17年12月期の営業利益予想を262億円から290億円(会社予想284億円)へ、18年12月期を同270億円から310億円へ上方修正している。
■三和ホールディングス <5929> 1,216円 +25 円 (+2.1%) 本日終値
三和ホールディングス<5929>が3日ぶりに反発。SMBC日興証券は5日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに目標株価は1300円から1350円に引き上げた。堅調な欧米事業を踏まえて、業績予想を増額修正している。米国では売り上げが堅調なことに加え鋼材価格上昇の販売価格への転嫁が順調であり、欧州では産業用ドアを中心に販売が伸びている。同証券では、18年3月期の連結営業利益を従来予想310億円から315億円(会社予想303億円)に見直したほか、19年3月期は同345億円を350億円に増額している。
■ジンズ <3046> 6,680円 +110 円 (+1.7%) 本日終値
ジンズ<3046>は小反発。5日の取引終了後に発表した8月度の月次売上状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比2.5%増と12カ月連続で前年実績を上回ったことが好材料視された。7月21日に発売した英国リバティ社が手掛ける老舗テキスタイルブランド「LIBERTY FABRICS」のプリントデザインを使用した「LIBERTY FABRICS コラボメガネ」が好調だったほか、引き続きサマーセールが堅調に推移したことが寄与した。なお、全店売上高は同5.7%増だった。また、昨年9月からの累計では、既存店売上高は前年比3.3%増、全店ベースでは同8.1%増だった。
■セリア <2782> 6,140円 +90 円 (+1.5%) 本日終値
セリア<2782>が全般軟調相場のなか頑強な値動き。同社は100円ショップのなかでも、特色のある商品ラインアップで女性層の需要を取り込んでおり、好調な月次売り上げを続けている。前日取引終了後に発表した8月既存店売上高は、前年同月比5.2%増と今期に入り5カ月連続で前年実績を上回ったほか、全社売上高は13.1%増と2ケタ伸長を続けていることで、これを評価する買いが株価を下支えしている。
■コムシスHD <1721> 2,476円 +32 円 (+1.3%) 本日終値
コムシスホールディングス<1721>が6連騰。大和証券が5日付で投資判断を「3」から「2」とし、目標株価を2170円から2800円へ引き上げたことを好材料視した買いが入ったようだ。会社側が8月4日発表した第1四半期営業利益は34億9400万円(前年同期比2.6倍)と好スタートとなり、同時に18年3月期通期予想の営業利益を270億円から285億円へ上方修正したが、同証券では305億円とさらなる上振れを予想。また、18年3月期から19年3月期はLTE-Advancedと700メガヘルツ帯のLTEの工事が増加する見通しであるほか、注目される5Gの受注も19年3月期第4四半期ごろから始まり20年3月期に本格化するとし、モバイル工事は当面、堅調な需要が続くとみており、従来よりも長い期間にわたって利益成長に寄与すると予想している。
■ユニプレス <5949> 2,809円 +36 円 (+1.3%) 本日終値
ユニプレス<5949>は、業績拡大基調を背景に、昨年7月安値を底にした中期的な株価上昇基調を維持しており、さらなる上値が期待できる。8月7日に発表した第1四半期(4~6月)業績は、経常利益が69億3900万円(前年同期比3.7倍)の大幅増益となった。日本と中国での生産台数増が貢献したほか、前年同期に比べて新車準備費用が減少したことや合理化などが寄与した。日本や中国での生産増に伴う増収効果は想定以上であったとみられ、これを考慮すると、18年3月期通期予想は上振れの可能性が高そうだ。また、19年3月期以降は、トランスミッション関連製品の日産以外への拡販が期待できるほか、米国での生産性改善の進捗が見込まれる。さらに、電気自動車の普及で高張力鋼板の採用増やバッテリー関連製品の貢献も期待でき、中期的にも業績拡大を継続しそうだ。(仁)
■エービーシー・マート <2670> 5,610円 +50 円 (+0.9%) 本日終値
エービーシー・マート<2670>は堅調。5日の取引終了後に発表した8月度概況で、既存店売上高が前年同月比5.2%増と3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。8月は、天候不順の日が多かったものの、盆休みを中心に客数が伸長した。商品別では、引き続きサンダル、キッズシューズが好調だったほか、秋の新作スニーカーの動きも良好だった。
■日本トリム <6788> 4,415円 +20 円 (+0.5%) 本日終値
日本トリム<6788>はしっかり。5日の取引終了後、グループ会社のヒューマンライフコードが、東京大学医科学研究所と、同種臍帯由来間葉系細胞を用いた共同研究に関する契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同種臍帯由来間葉系細胞は、同附属病院セルプロセッシング・輸血部准教授(部長)の長村登紀子医師らにより研究され、国産の再生医療等製品として製品化が進められている細胞。同製剤は、国内ドナー由来であることから安全性に関して追跡できる可能性が高いこと、臍帯採取にあたり、ドナーへの身体的負担がないこと、抗原性が低く同種移植が可能で汎用性があること、製造にかかわるコストも抑えられるなどのメリットを有しているという。今回の共同研究では、17年度内に重症急性移植片対宿主病を有する患者を対象に、医師主導治験を開始する予定。また、ヒューマンライフコードは東大医科研と共同し、治療ニーズをいまだ満たしていない血液腫瘍領域における希少疾患への適応拡大を検討する研究を推進するとしている。
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