【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ペッパー、ヤマシン―F、UT
ペッパー <日足> 「株探」多機能チャートより
ペッパーフードサービス<3053>が7連騰し連日の年初来高値更新となった。8日に東証2部から東証1部に指定されることになったと発表して以降、物色人気が高まっているが、東証1部に指定された15日には複数のテレビなどが同社を取り上げており、人気化に拍車をかけているようだ。また、15日に発表した7月度実績でペッパーランチの既存店売上高が前年同月比8.6%増となったほか、いきなり!ステーキも同27.1%増と高い伸びとなっていることも好材料視されたようだ。
■ヤマシンフィルタ <6240> 2,709円 +254 円 (+10.4%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
ヤマシンフィルタ<6240>が大幅続伸、25日移動平均線をサポートラインに下値切り上げ波動を継続、目先上値指向を強めている。8月7日に2770円の上場来高値をつけているが、寄り天(寄り値がその日の高値)で同日の終値は安く引け、結果的に大陰線を引いていた。その因縁場の2700円台に再び接近、買い板も厚く市場の注目が集まっている。同社は建機用フィルターを生産しており、油圧ショベルの作動油回路用フィルター製品を中心に商品ラインアップを充実させ、環境規制強化の動きを強める中国向け需要などを取り込み業績は絶好調だ。17年4~6月期は営業利益段階で前期比2.7倍の5億1200万円と急拡大、通期計画に対する進捗率も52%に達している。また、株式需給面に注目する市場関係者も多く、東証信用残は売り長で信用倍率は0.78倍、日証金でも株不足状態で逆日歩がついており、上げ足を強める背景となっている。
■UTグループ <2146> 2,020円 +139 円 (+7.4%) 本日終値
三菱UFJモルガン・スタンレー証券が15日付で、UTグループ <2146> [JQ]の投資判断「Buy(買い)」を継続し、目標株価を2200円→2300円に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、自動車関連向け製造派遣の拡大を見込み、Buyを再強調したと報告。18年3月期第1四半期の営業利益率が前年同期と比べ1.3ポイント悪化したが、これは主に第2四半期以降の複数の大型案件に対する募集費などの先行費用増であったと指摘。この大型案件には従来同社が他社比で強くなかった自動車関連向けの製造派遣が含まれていると模様だ。同証券では、18年3月期の連結営業利益を54億円→50億円に減額する一方、19年3月期を77億円→80億円、20年3月期を101億円→115億円に上方修正した。
■東洋炭素 <5310> 2,230円 +135 円 (+6.4%) 本日終値
東洋炭素<5310>は大幅反発し、年初来高値を更新した。同社は9日取引終了後、17年12月期通期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高を310億円から325億円(前期比0.1%増)へ、営業利益を15億円から19億円(同2.9倍)へ、最終利益を15億円から16億円(同5.6倍)へそれぞれ増額した。業績上方修正を好感して株価は急上昇。その反動もあり15日は反落したものの、きょうはすかさず切り返して値動きの強さを示している。売上高では、エレクトロニクス分野向けにカーボンブラシの需要が回復したことや、想定に比べて為替レートが円安に推移したことが貢献した。営業利益では、売上高の増加に加え、固定費削減などの構造改革の取り組みが一段と進展したことが寄与している。
■イオンファンタジー <4343> 3,235円 +180 円 (+5.9%) 本日終値
イオンファンタジー<4343>が5日ぶりに反発。15日の取引終了後に発表した7月度の営業概況で、国内事業の既存店売上高が前年同月比7.6%増となり、8カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。夏休み商戦を迎えて、プライズ(アミューズメント専用景品)部門で小学館(東京都千代田区)とのコラボレーションによるオリジナル景品「コロコロコミッククッション」を展開したほか、映画関連景品が好調に推移した。また、メダル部門も好調に推移しており、曜日調整後の既存店前年比は8.3%増と17カ月連続で前年を上回った。
■東邦亜鉛 <5707> 470円 +22 円 (+4.9%) 本日終値
東邦亜鉛<5707>は大幅続伸。足もとの亜鉛価格は、ロンドン金属取引所(LME)で1トン=2940ドル前後と6月中旬の2430ドル前後から2割近く上昇。中国やインドなどの自動車市場の成長で亜鉛を使った鋼板の需要が拡大しているとの観測もある。同社は傘下に豪州子会社が操業するエンデバー鉱山などを持ち亜鉛市況上昇は追い風となる。第1四半期(4~6月)の連結純利益は前年同期比42%増の7億4100万円だった。中間期ベースの進捗率では41%と低いことが懸念されたが、ここへきて見直し買いが流入している様子だ。
■ファンコミ <2461> 1,080円 +33 円 (+3.2%) 本日終値
ファンコミュニケーションズ<2461>が3日続伸で年初来高値を更新。15日の取引終了後に発表した7月度の月次業績速報で、連結ベースの売上高が前年同月比9.6%増となり、11カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。アフィリエイト広告サービスのCPA型アドネットワーク事業が堅調を維持したほか、アドネットワークや行動ターゲティングなどのCPC/ターゲティング型アドネットワーク事業が2ケタ伸長したことが寄与した。
■日本海洋掘削 <1606> 2,092円 +62 円 (+3.1%) 本日終値
日本海洋掘削<1606>が続伸。15日の取引終了後、マレーシアでジャッキアップ型リグ「HAKURYU-11」を使った掘削業務を受注したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。マレーシアのペトロニック社が同国のサプラ・グループの石油開発会社から受注した同国沖で実施する掘削工事を受注したという。なお、作業開始時期は8月、受注金額は非公表としている。
■リクルート <6098> 2,144円 +61 円 (+2.9%) 本日終値
リクルートホールディングス<6098>は4日続伸で上場来高値を指呼の間に捉えている。同社株は1株を3株にする株式分割実施前の5月16日に6340円の最高値をつけており、実質的には2113.3円を上回ると青空圏に突入する。企業の高水準の求人需要を背景に人材関連ビジネスが好調で求人情報検索サイト「Indeed」の伸びも全体業績に貢献している。17年4~6月期業績は20%増収、13%営業増益と好調で、これを受けて、ゴールドマン・サックスや大和証券、立花証券、岩井コスモ証券など国内外証券各社から強気の投資評価が相次いでおり、株高を後押ししている。
株探ニュース