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【注目】前週末28日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

小糸製 <日足> 「株探」多機能チャートより

■小糸製作所 <7276>  6,380円 (+350円、+5.8%)

 小糸製作所 <7276> が3連騰し、上場来高値を更新した。同社は27日に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比45.3%増の244億円に拡大して着地したことが買い材料視された。国内や中国などで自動車用LEDヘッドランプの販売が拡大したことが寄与。合理化の進展や円安による為替差損の解消も大幅増益の要因となった。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の930億円→990億円に6.5%上方修正。従来の2.5%減益予想から一転して3.8%増益を見込み、6期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。

■ポーラHD <4927>  3,100円 (+166円、+5.7%)

 ポーラ・オルビスホールディングス <4927> が続伸。27日取引終了後、17年12月期の連結業績予想の増額修正を発表したことが好感された。売上高は2330億円から2360億円(前期比8.0%増)へ見直したほか、営業利益は335億円から365億円(同35.6%増)へ、最終利益は215億円から238億円(同36.4%増)へ修正した。「ポーラ」ブランドの新商品販売が好調だったほか、インバウンド関連の売り上げなどが伸びた。さらに、増収効果に加え原価率の改善や販管費抑制が効き、利益を押し上げている。

■デンソー <6902>  5,133円 (+256円、+5.3%)

 デンソー <6902> が4連騰。同社は28日午前11時20分ごろに、18年3月期通期の連結業績予想修正を発表。営業利益見通しを従来の3270億円から3530億円(前期比6.8%増)に上方修正したことが好感された。売上収益予想も4兆6100億円から4兆7400億円(同4.7%増)に増額修正。生産増加や合理化努力により、第1四半期(4-6月期)の売上収益が1兆1649億1400万円(前年同期比6.6%増)、営業利益が931億5700万円(同38.6%増)と好調だったことを受けて見直した。なお、通期の想定為替レートは1ドル=110円、1ユーロ=121円としている。

■日立マクセル <6810>  2,541円 (+126円、+5.2%)

 日立マクセル <6810> が5日ぶり急反発で年初来を高値。同社は28日午後2時、18年3月期の第1四半期(4-6月)連結決算を発表。売上高は335億4300万円(前年同期比2.6%増)、営業利益は20億8400万円(同87.2%増)、最終利益は14億4200万円(同3.8倍)だった。磁気テープの販売を縮小したことに加え、エステ家電の販売は減少したものの、一方でリチウムイオン電池の販売が増加したことに加え、5月から新たに子会社となったマクセルシステムテックの画像認識システム及び受託開発・製造事業による増収などが寄与した。業績予想は従来見通しを据え置いた。通期業績は売上高1400億円(前期比3.6%増)、営業利益80億円(同5.7%増)、最終利益50億円(同12.6%減)を見込んでいる。

■豊田通商 <8015>  3,465円 (+155円、+4.7%)

 豊田通商 <8015> が大幅反発。同社は28日午後1時40分、18年3月期の第1四半期(4-6月)連結決算を発表。収益は1兆5743億100万円(前年同期比14.8%増)、営業利益は490億7300万円(同25.9%増)、最終利益は370億3100万円(同32.3%増)だった。自動車生産関連の取り扱い増加およびエレクトロニクス関連取り扱い増加などが寄与して、前年同期に比べて2ケタの増収増益達成となった。業績予想は従来見通しを据え置いた。通期業績は最終利益1100億円(前期比1.9%増)を見込んでいる。

■愛三工業 <7283>  990円 (+44円、+4.7%)

 電子制御燃料噴射装置など自動車部品メーカーの愛三工業 <7283> が大幅反発。同社は27日取引終了後、18年3月期の第1四半期(4-6月)連結決算を発表した。売上高は533億5400万円(前年同期比5.2%増)、営業利益は24億4100万円(同28.2%増)、最終利益は17億7600万円(同2.2倍)だった。地域別で、日本の売上高は、販売量増加により244億3300万円(前年同期比3.9%増)となった。営業利益は、販売量の増加および収益改善活動による効果などにより1億3300万円(前年同期は営業損失5500万円)と黒字転換した。一方、アジアの売上高は、為替による影響があったものの、販売量の増加により200億1400万円(前年同期比10.2%増)となった。営業利益は、販売量の増加および収益改善活動による効果などにより15億8800万円(同14.8%増)となった。そのほか、米州売上高は、95億6300万円(同5.0%減)、欧州売上高は、40億8100万(同8.0%増)となった。業績予想は従来見通しを据え置いた。通期業績は売上高2050億円(前期比0.6%増)、営業利益88億円(同7.8%増)、最終利益56億円(同24.3%増)を見込んでいる。

■愛知製鋼 <5482>  4,700円 (+205円、+4.6%)

 愛知製鋼 <5482> が3日続伸。同社は28日午後2時40分ごろに、18年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結業績予想を修正。営業利益見通しは従来の43億円から66億円(前年同期比13.8%増)に引き上げた。同期間の売上高予想も1098億円から1114億円(同8.1%増)に増額修正。販売数量が期初予想を上回る見込みであるほか、原材料の鉄スクラップ価格が想定を下回りそうなことから業績予想を見直した。なお、通期の業績予想は従来予想を据え置いている。

■エプソン <6724>  2,779円 (+118円、+4.4%)

 セイコーエプソン <6724> が続伸。同社は27日に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前利益が前年同期比2.3倍の144億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。新興国を中心に大容量モデルのインクジェットプリンターの販売が増加したほか、プロジェクターなども伸びた。高価格帯製品の売上構成比率が上昇したことも大幅増益に貢献した。併せて、想定為替レートを円安方向に見直し、通期の同利益を従来予想の640億円→760億円に18.8%上方修正した。従来の5.1%減益予想から一転して12.6%増益見通しとなった。

■アオイ電子 <6832>  4,540円 (+150円、+3.4%)

 アオイ電子 <6832> が6日続伸。同社は28日午後1時、18年3月期の第1四半期(4-6月)連結決算を発表した。売上高は116億3300万円(前年同期比8.1%増)、営業利益は16億9700万円(同28.2%増)、最終利益は12億4900万円(同37.4%増)だった。携帯情報端末の高機能化や自動車関連など産業機器向け部品の市場拡大がけん引役となり好調に推移している。集積回路は、産業機器向けICの受注が堅調に推移したことにより、売上高は102億4600万円(前年同期比7.5%増)となった。機能部品は、サーマルプリントヘッドの受注が増加したため、売上高は13億3800万円(同9.1%増)となった。業績予想は従来見通しを据え置いた。通期業績は売上高460億円(前期比2.7%増)、営業利益62億円(同7.3%増)、最終利益43億5000万円(同2.9%増)を見込んでいる。

■宝HLD <2531>  1,143円 (+35円、+3.2%)

 宝ホールディングス <2531> が反発。同社は27日に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比12.5%増の22.4億円に伸びて着地したことが買い材料視された。前期に買収した日本食材卸を手掛ける米Mutual Trading社などの業績上積みが収益を押し上げた。物流事業が好調だったことなども寄与した。上期計画の47億円に対する進捗率は5年平均の28.9%を上回る47.8%に達しており、好調なスタートを切ったことが評価されたようだ。

■JCRファーマ <4552>  3,025円 (+85円、+2.9%)

 JCRファーマ <4552> が反発。同社は27日に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比67.9%増の6.2億円に拡大して着地したことが買い材料視された。主力製品である成長ホルモン製剤「グロウジェクト」、腎性貧血治療薬「エポエチンアルファ」、再生医療等製品「テムセル」の販売がいずれも伸長し、15.4%の大幅増収を達成したことが寄与。

■三菱製鋼 <5632>  291円 (+8円、+2.8%)

 三菱製鋼 <5632> が続伸。全般下落相場に逆行高し2015年6月以来、約2年1ヵ月ぶりの高値圏に入った。同社は27日取引終了後、18年3月期の第1四半期(4-6月)連結決算を発表。売上高は286億3000万円(前年同期比19.8%増)、営業利益は12億2600万円(同60.9%増)、最終利益は6億9700万円(同3倍)と好調だった。特殊鋼鋼材事業は建機向けを中心に需要が回復、原料価格上昇に対する売価対応も進捗し、大幅に利益が回復したほか、ばね事業も建機や商用車、精密部品の販売が伸びて全体業績に貢献している。PBR0.7倍台と株価指標面でも割安感がある。

■三井住友トラ <8309>  4,062円 (+107円、+2.7%)

 三井住友トラスト・ホールディングス <8309> が反発。27日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の0.52%にあたる200万株(金額で90億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は7月28日から8月31日まで。同時に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比25.8%増の614億円で着地したことも支援材料となった。

■日立建機 <6305>  3,100円 (+70円、+2.3%)

 日立建機 <6305> が反発。同社は27日に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前利益が前年同期比12倍の173億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。中国をはじめとする建設機械の需要拡大に加え、前期に買収した米H-E Parts社と豪ブラッドケンの業績上積みが収益を押し上げた。通期計画の370億円に対する進捗率は47.0%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■アイカ工業 <4206>  3,615円 (+80円、+2.3%)

 アイカ工業 <4206> が4日ぶり反発し年初来高値。同社は27日取引終了後、18年3月期の第1四半期(4-6月)連結決算を発表した。売上高は366億1900万円(前年同期比8.5%増)、営業利益は40億400万円(同14.6%増)、最終利益は24億900万円(同14.5%増)だった。接着剤系商品は、国内で施工用接着剤、合板用接着剤、集成材用接着剤が好調に推移した。また、海外でもアジア太平洋地域での接着剤・産業用樹脂の需要を取り込んで売上を伸ばした。メラミン化粧板は、国内で、高い意匠性と指紋などの汚れが目立ちにくい特性をもつメラミン化粧板「セルサス」や、薄さと不燃性を兼ね備えた薄物メラミン不燃化粧板「アイカフレアテクト」など、高付加価値品がホテルや教育施設の新築や改修需要を取り込んで売り上げを伸ばした。業績予想は従来見通しを据え置いた。通期業績は売上高1560億円(前期比2.9%増)、営業利益186億円(同2.8%増)、最終利益114億円(同3.0%増)を見込んでいる。

※28日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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