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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ブロドリーフ、アンジェス、WSCOPE

ブロドリーフ <日足> 「株探」多機能チャートより
■ブロードリーフ <3673>  770円  +56 円 (+7.8%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 ブロードリーフ<3673>が後場急伸。この日の午前11時30分、17年12月期の第2四半期(1~6月)連結利益予想の増額修正を発表したことが好感された。今中間期の営業利益は6億円から9億1000万円(前年同期比36.9%減)へ、最終利益は3億9000万円から5億5000万円(同40.7%減)へ修正した。売上収益は81億円から79億2000万円(同3.0%減)へ見直した。売上収益はシステム販売分野で計画を若干下回ったが、コストコントロールを継続的に行った結果、利益は計画を上回った。なお、今12月通期の業績予想は据え置いた。

■アンジェス <4563>  770円  +51 円 (+7.1%)  本日終値
 アンジェス<4563>が急伸。同社はきょう、オーストラリアで計画している高血圧DNAワクチンの臨床試験について、同国の規制当局である薬品・医薬品行政局(TGA)に19日付で臨床試験届けを提出したことを明らかにした。高血圧治療の医薬品市場は国内だけで、主力のARB(アンジオテンシン2受容体拮抗薬)を中心に約5000億円と巨大であり、この一部を代替することを目指す高血圧DNAワクチンは非常に高い事業性が期待されている。

■ダブル・スコープ <6619>  2,403円  +146 円 (+6.5%)  本日終値
 ダブル・スコープ<6619>が大幅高で5連騰。連日の年初来高値更新と気を吐いた。世界的に無公害車に対するニーズが急速な高まりをみせるなか、米国では来年からZEV(ゼロ・エミッション・ビークル)規制が強化される方向にあるほか、中国でも電気自動車の普及を国策として推進している。そのなか、リチウムイオン電池の需給が逼迫しており、関連部材メーカーの株価が軒並み動意づいている。そのなか、同社はリチウムイオン電池用セパレーターの専業大手で韓国に製造拠点を有し、価格競争力が強い。現在は韓国LG向けを主力とするが、中期的には中国EV市場拡大の恩恵を受けやすい位置にあり、見直し買いが進んでいる。PERは43倍と高いものの、それゆえに空売りを呼び込んでおり、東証信用倍率は14日申し込み現在で0.9倍と売り長で需給的な妙味も意識されている。

■ISID <4812>  2,751円  +160 円 (+6.2%)  本日終値
 ISID<4812>が大幅高で4日続伸、25日移動平均線を大陽線で上に抜けてきた。電通傘下でシステム開発を手掛け、金融やメーカー向けで高い実績を持つ。米ナスダック指数が最高値を更新するなか米FANG株の上昇が顕著でクラウドやIoT関連の人気復活につながっている。そのなか、同社はIoT分野のビジネスに積極的に取り組み、IoT活用のスマートビルコントロールシステムなどに展開しており、関連有力株として注目されたもよう。17年12月期中間期(1~6月期)の最終利益は固定資産売却により前年同期比11%増の28億100万円と従来予想から大きく上振れしている。

■トランザクション <7818>  1,170円  +51 円 (+4.6%)  本日終値
 トランザクション<7818>は後場に入り一段高。この日正午ごろ、子会社トランスが米アーノルド・パーマー・エンタープライズ(オハイオ州)とライセンス契約を締結し、「アーノルドパーマー」のドックウエアの販売を開始すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。今回のライセンス契約締結は、トランスが培ってきたドッグウエアに関するノウハウと、「アーノルドパーマー」が持つデザイン性を取り入れることで、幅広いターゲットに対して新しいドッグウエアを発信するのが狙い。なお、8月31日から自社サイト「calulu(カルル)」および全国のペットショップで販売する予定。また、同件による17年8月期業績への影響は軽微としている。

■住友化学 <4005>  678円  +23 円 (+3.5%)  本日終値
 住友化学<4005>が反発。同社はきょう、グループ会社が海外で展開しているヒアリ対策剤「エスティ―ム」を国内に導入すると発表。政府関係機関などでヒアリの侵入および定着阻止の取り組みが進められるなか、同剤への需要拡大などが期待されているようだ。「エスティ―ム」は、同社子会社のベーラントU.S.A社が開発した誘引ベイト剤。米国環境保護庁(EPA)登録を取得している製品で、米国内で販売されているほか、オーストラリアやニュージーランド、台湾のヒアリ根絶プロジェクトなど、各国の行政当局でも使用されている実績を持つ。

■C&R <4763>  1,504円  +46 円 (+3.2%)  本日終値
 クリーク・アンド・リバー社<4763>は続伸し、年初来高値を更新した。同社はきょう、東芝デジタルソリューションズ(川崎市)と、東芝コミュニケーションAI(人工知能)「RECAIUS(リカイアス)」を活用した製品やサービスについて、共同で事業を企画・推進する戦略的な協業関係を構築することで合意したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。両社は第1弾の取り組みとして、「リカイアス」の音声合成技術を活用した「声」のプラットフォーム「コエステーション」を、ゲームや電子書籍、アニメーションなどのエンターテインメント分野で幅広く利用されるよう、C&R社が声優やタレントなどなどの声を収集し、3000社以上のメディア関連などのクライアント企業での活用を働きかけるとしている。

■アンリツ <6754>  1,021円  +27 円 (+2.7%)  本日終値
 アンリツ<6754>がカイ気配スタートで寄り付きに4ケタ大台を回復し、もみ合い上放れの様相。同社は通信計測器の大手メーカーで、次世代通信規格である「5G(第5世代移動通信システム)」関連の有力株として注目されている。同社は2016年に米アジマスシステムを子会社化しフェージング(電波の受信レベルの変動)に関するソリューションを強化、5G関連需要に対応した準備を進めている。5GはLTEの1000倍以上の大容量化、10Gbps以上の通信速度を実現するもので、あらゆるものをオンライン化するIoT時代には欠かせない通信インフラに位置づけられる。20日付の日本経済新聞では、5Gで日本と米国、欧州、中国、韓国が、2020年をメドに周波数などの仕様で合意するなど通信規格を統一すると伝えており、関連有力株である同社の株価を刺激する格好となった。

■富士フイルム <4901>  4,188円  +106 円 (+2.6%)  本日終値
 富士フイルムホールディングス<4901>が3日ぶりに反発。同社は19日、軽度から中等度のアルツハイマー型認知症(AD)患者を対象としたAD治療薬「T-817MA」について、米国での第2相臨床試験で病気期間の短い患者の認知機能低下の進行を大幅に抑制するなどの効果を確認したと発表。将来に向けた製品化への期待感などが高まっているようだ。「T-817MA」は、同社グループの富山化学工業が見出したAD治療薬。同社は今回の結果を受けて今後、FDA(米国食品医薬品局)を含めた規制当局と米国第2相臨床試験結果について協議し、第3相臨床試験に向け検討を進めるとしている。

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