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【特集】萩原工業 Research Memo(1):Dynamic HAGIHARA 56(DH56) 果敢に挑戦、新たな躍動

萩原工業 <日足> 「株探」多機能チャートより

■要約

萩原工業<7856>は、前期の売上高営業利益率が11.3%、ROE、ROAとも10%を超える高収益会社となった。次のステージに向け、現3ヶ年中期経営計画では、創業者の「おもしれえ直ぐやってみゅう」というパイオニア精神を継承するスローガン「Dynamic HAGIHARA 56(DH56) 果敢に挑戦、新たな躍動」を掲げた。既存市場で価格競争に明け暮れるのを良しとせず、新たな市場の開拓や新製品開発に取り組み、他社が手掛けていない分野、もしくは自社の強みを生かしてトップシェアを獲得するブルーオーシャン戦略を取っている。

1. 製造設備から、原反やシートなど最終製品までの一貫生産が強み
製造設備から自社で手掛ける合成樹脂加工製品メーカー。フラットヤーンからシートの製造まで一貫生産をしている。そのため、顧客が必要とする本質的な価値を満たすことができる、個々の用途に最適な性能と機能を素材と技術を組み合わせて開発・製造している。新規顧客へ新製品を販売する際も、顧客の要望に応えて迅速に改善や修正ができるため、ビジネスが本格的に軌道に乗る際の顧客満足度が高くなる。

2. 戦略製品の拡販に注力
トップシェア、高い収益性、成長性などの観点から選定した戦略製品の販売に注力している。現在は、「バルチップ」「粘着テープ原反」「その他高機能化製品」「フィルムスリッター」が相当する。リチウムイオン電池に使用されるフィルムを切るフィルムスリッターは、電気自動車や電動バイクの生産に力を入れる中国で需要が旺盛だ。同社は、上海に機械の生産子会社を有していることから、競合他社に比べ優位に立っている。高機能化製品として海外市場で有望なのは、野菜や果実の包装材である「メルタッククロス」と膨大な面積をカバーする穀物カバー用ラミクロスになる。

3. 第2四半期の好業績を発表も、通期予想は据え置き
2017年10月期第2四半期の業績は、営業利益や経常利益が期初予想を10%前後上回った。中間配当金は、期初の計画に対し1株当たり5円の増配とした。通期予想を据え置いたので、堅めの予想となった。

■Key Points
・第2四半期の好業績を発表も、通期予想は据え置き
・現中期経営計画は、「果敢に挑戦、新たな躍動」をスローガンとする
・中間期の好業績を反映して、期初予想比5円の増配を発表

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

《HN》

 提供:フィスコ

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