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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):東芝、第一生命HD、東エレク

東芝 <日足> 「株探」多機能チャートより
■東芝 <6502>  261.9円  +5.7 円 (+2.2%)  本日終値
 東芝<6502>がしっかり。株価は前日まで13日連続安を演じており、この日反発すれば14日振りのプラス圏となる。8月1日の東証2部降格や、米ウエスタンデジタル(WD)による東芝提訴に絡む米カリフォルニア州の上級裁判所での初の審問が14日に予定されていることなどが警戒されている。ただ、先月20日からの株安で下落率は20%を超えていることから、目先の反発を狙った売りが出ている様子だ。

■第一生命HD <8750>  2,072.5円  +30 円 (+1.5%)  本日終値
 第一生命ホールディングス<8750>、T&Dホールディングス<8795>、ソニーフィナンシャルホールディングス<8729>など生保株が軒並み高。世界的に金利上昇局面が意識され始めた。米国では10年債利回りが2.36%台半ばまで上昇し5月中旬以来の高い水準にある。また、米30年債利回りも上昇傾向を強めており、前日は2.90%台まで上昇している。米国事業において長短金利差、特に超長期金利の上昇が収益機会につながる生保セクターにとっては追い風が強い。

■東京エレクトロン <8035>  15,230円  +190 円 (+1.3%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>、SCREENホールディングス<7735>、ディスコ<6146>など半導体製造装置関連が全般悪地合いに逆行して高い。ここ半導体関連は米国株のハイテク株売りに歩調を合わせる形で調整色を強めていたが、きょうは値ごろ感からの押し目買いや空売り筋の買い戻しが優勢となった。前日に日本半導体製造装置協会(SEAJ)が発表した2017~19年度の半導体製造装置需要予測では日本製半導体装置の販売高は19年度まで成長が継続する見通しを示しており、これが手掛かりとなって物色資金を誘導している。

■スシローGH <3563>  3,335円  +40 円 (+1.2%)  本日終値
 スシローグローバルホールディングス<3563>が反発。岩井コスモ証券は6日、同社株の投資判断を新規「B+」でカバレッジを開始した。目標株価は3700円とした。回転ずし業界大手で「スシロー」を直営展開。09年に非上場となり今年3月に再上場を果たした。17年9月期第2四半期(16年10月~17年3月)の連結営業利益は前年同期比0.5%増の44億円だったが、会社計画を上回る好調な着地だった。また、5月は寄生虫のアニサキス報道があったが、6月には概ね回復したと分析。同証券では、外食の勝ち組である回転ずし業界で、成長が期待できる企業として評価している。

■コスモス薬品 <3349>  21,560円  +250 円 (+1.2%)  本日終値
 6日、コスモス薬品 <3349> が17年5月期の連結最終利益を従来予想の135億円→182億円に34.9%上方修正。増益率が8.6%増→46.5%増に拡大し、従来の9期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。消費者の節約志向が続くなか、低価格戦略の強化などが奏功し、売上が計画を上回ったことが寄与。熊本地震の被害に係る保険金受領に加え、法人税が想定を下回ったことも最終利益を押し上げた。業績上振れに伴い、前期の年間配当を従来計画の70円→80円(前の期は65円)に増額修正したことも支援材料となった。

■マクドナルド <2702>  4,320円  +25 円 (+0.6%)  本日終値
 日本マクドナルドホールディングス<2702>が反発。6日の取引終了後に発表した6月度の月次動向で、既存店売上高は前年同月比16.8%増と19カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。前年に好評だった「グランドビッグマック」「ギガビッグマック」を再販売したほか、同時に「グランドフライ」「グランドコーク」を販売したことが寄与した。また、スイーツブランドの「By McSWEETS」から「マックフルーリー森永ミルクキャラメル」を販売したことも好評だった。

■フジミインコ <5384>  2,363円  +3 円 (+0.1%)  本日終値
 フジミインコーポレーテッド<5384>が3日続伸。6日の取引終了後、京都大学エネルギー理工学研究所檜木達也准教授と、次世代航空機エンジン用SiC/SiC複合材料「セラミック複合材料(CMC)」の実用化に向けて共同研究を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。檜木准教授は、従来のSiC/SiC複合材料に比べて耐熱性と生産性に優れたSiC/SiC複合材料を世界に先駆けて開発しているが、今回の共同研究では、フジミインコが半導体業界で長年培ってきた超精密研磨材の製造技術を提供し、共同で次世代航空機エンジン用SiC/SiC複合材料の実用化に向けた開発、事業化を目指すのが狙い。同社では今年4月に先端技術研究所を設立し、社外研究機関との連携を活発化させているが、今回の共同研究はその活動の一環としている。

■乃村工藝社 <9716>  2,293円  -282 円 (-11.0%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 乃村工芸社<9716>が急反落。6日取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算で、売上高276億8500万円(前年同期比6.3%減)、営業利益18億6800万円(同21.7%減)、最終利益17億4000万円(同14.0%増)と2割を超える営業減益となったことが嫌気された。ディスプレー事業では、再開発にともなう商業施設の店舗などを手掛けた専門店市場や商業施設の環境工事を手掛けた複合商業施設市場は増加したものの、広報・販売促進市場や前年同期に大型案件があった博覧会・イベント市場とその他市場が減少し、売上高は268億6300万円(前年同期比7.2%減)、営業利益は17億8400万円(同24.0%減)となった。飲食・物販事業では、博物館や科学館などのミュージアムショップや商業施設における飲食店・物販店の運営業務などを手掛け、売上高 は8億2100万円(前年同期比35.8%増)、営業利益は1億円(同85.4%増)となった。なお、18年2月期の業績予想は従来見通しを据え置いた。通期業績は売上高1200億円(前期比3.8%増)、営業利益81億円(同6.5%増)、最終利益56億円(同10.7%増)を見込んでいる。

■ベルク <9974>  4,925円  -475 円 (-8.8%)  本日終値  東証1部 下落率2位
 ベルク<9974>が大幅4日続落。6日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高512億1600万円(前年同期比8.1%増)、営業利益21億7900万円(同5.0%減)、純利益16億600万円(同16.2%増)と営業減益で着地したことが嫌気された。期中に2店舗を新規に出店したほか、既存店3店舗の改装を実施するなどしたことで売上高は増収を確保したが、新規出店に伴う経費増や改装などの費用が膨らんだ。なお、純利益は前年同期に計上した貸倒引当金繰入額がなくなった影響から2ケタ増益となった。なお、18年2月期通期業績予想は、売上高2050億3100万円(前期比5.9%増)、営業利益92億5500万円(同1.0%増)、純利益65億1900万円(同5.0%増)の従来予想を据え置いている。

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