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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

オンキヨー <日足> 「株探」多機能チャートより

■オンキヨー <6628>  192円 (+50円、+35.2%) ストップ高

 オンキヨー <6628> [JQ]がストップ高、年初来高値を更新。21日午前10時ごろ、米アップルの音声認識技術「Siri(シリ)に対応し、LightningコネクタでiPhone/iPad/iPod touch と接続し簡単に会議用のスピーカーフォンとして使用することができる、パイオニアブランドのポータブルスピーカー「RAYZ Rally(レイズ ラリー)」を、世界中のアップルストアで発売したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。「RAYZ Rally」は、Lightningコネクタに接続することでスピーカーとマイクが作動し、外部バッテリーを必要とせずに、簡単に電話会議を始めることができるのが特徴。電話会議などのビジネス利用をはじめ、料理や運転時のハンズフリー環境での通話、パーティーやアウトドアなどでの遠隔地との会話などプライベートシーンでも新しいコミュニケーション体験ができるようになるとしている。

■シーシーエス <6669>  2,076円 (+343円、+19.8%) 一時ストップ高

 シーシーエス <6669> [JQ]が一時ストップ高、年初来高値を更新した。20日に業績修正を発表。17年12月期の連結経常利益を従来予想の9.1億円→12.1億円に33.0%上方修正し、従来の2期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。主力の電子・電気・半導体産業向け検査用LED照明の国内販売が想定より伸びることが寄与。円安による採算改善なども利益を押し上げる。前提為替レートは1ドル=100円→110円に変更した。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の22円→30円に大幅増額修正した。20日終値ベースの予想PERが15.1倍→11.6倍に低下し、割安感が強まったことも支援材料となった。

■沢藤電 <6901>  639円 (+100円、+18.6%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。沢藤電機 <6901> がストップ高。21日朝のテレビ東京系ニュース番組「Newsモーニングサテライト」で水素エネルギーが特集され、同社も取り上げられたことが好材料視されたようだ。同社は岐阜大学と共同で、アンモニアを原料とする低コスト・低環境負荷・高効率の水素製造装置の試作機を開発したと3月に発表。水素キャリアの新技術として注目され、株価も急騰した経緯があるだけに、今回も株価急騰を期待した買いが入ったようだ。

■シリコンスタ <3907>  5,000円 (+700円、+16.3%) ストップ高

 シリコンスタジオ <3907> [東証M]がストップ高まで買われ、年初来高値を更新。21日の午前中に、同社が開発を継続しているグローバルイルミネーション技術「Enlighten」が、任天堂 <7974> の新型ゲーム機「Nintendo Switch」に対応したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。「Enlighten」は、グローバルイルミネーションの効果をリアルタイムで計算し、イルミネーションはミリ秒単位で更新して、ライト、マテリアル、およびオブジェクトを実行時に移動および更新することができる業界最高水準のグローバルイルミネーション技術。このランタイム機能は、ゲームおよびエディタ内で利用可能で、現在のゲームおよびコンシューマ機器の全てに対応しているという。

■岡本工 <6125>  246円 (+34円、+16.0%)

 岡本工作機械製作所 <6125> [東証2]が5日ぶり急反騰し、年初来高値を更新。半導体関連の割安銘柄として引き続き市場の関心を集めたようだ。時価で試算したPER10倍水準と依然として割安感は顕著だ。同社は、平面研削盤では国内トップを占める。一般的な工作機械 メーカーとのイメージがあるものの、バックグラインダー、ポリッシングマシンなど半導体製造装置も幅広く手掛けている。また、液晶テレビ用パネル製造過程では、マザーガラス、フォトマスクなど多くの研削、研磨工程があり、同社はその工程を担う大型研削・研磨装置を手掛けている。18年3月期の連結業績予想は、売上高280億円(前期比17.9%増)、営業利益は16億円(同40.4%増)、最終利益は11億円(同90.5%増)と大幅な増収増益を見込んでいる。

■ベクター <2656>  784円 (+100円、+14.6%) ストップ高

 ベクター <2656> [JQ]がストップ高。同社は個人向けソフトウエア販売オンラインゲームを手掛けている。業績は低迷しているがソフトバンクグループに属し、経営再建を図っている。20日に中国BAIOO社が開発したスマートフォン向けゲーム「造物法則」の国内独占ライセンスを獲得したことを発表、これが材料視された。同ゲームは中国で若者を中心に熱狂的な支持を集めており、業績への貢献が期待される。また、21日は同社株の信用取引の臨時措置(委託保証金率50%以上、うち現金20%以上)解除日にあたり、株式需給面でも追い風が強い。

■トランスG <2342>  797円 (+100円、+14.4%) ストップ高

 トランスジェニック <2342> [東証M]がストップ高。20日の取引終了後、大阪市立大学・森啓特任教授らが開発したアルツハイマー病モデルマウスとしてのAPPOSKマウスおよび野生型TAUトランスジェニックマウスについて、ライセンス契約を締結したと発表した。同APPOSKマウスは、アミロイドβ(Aβ)オリゴマーが形成され、アルツハイマーに特徴的な加齢に伴った認知機能障害、シナプス欠損、ニューロン消失、TAUの異常リン酸化が認めらるというもの。また、ヒト野生型TAUトランスジェニックマウスを交配するとこれらの症状に加えて、ヒトアルツハイマー病に特徴的な神経原線維変化が見られるようになり、また症状の発症も早くなることが示されていることから、これらのマウスを活用することで、アルツハイマー発症の病態とそれをターゲットとする治療法の研究、創薬研究に貢献することが期待されている。トランスジェニックでは今回の契約締結により、全世界においてアルツハイマー病モデルマウスの生産および販売サービスの提供を開始することになる。なお、18年3月期業績への影響は未定としている。

■JIA <7172>  4,380円 (+390円、+9.8%)

 ジャパンインベストメントアドバイザー <7172> [東証M]が急反発。21日の寄り前に、米ボーイングの「737MAX8」を10機発注するための覚書をボーイングと締結し、パリ航空ショーでボーイングと共同で公表したと発表しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。同社は、子会社を通してボーイング737型機および777型機を含む航空機へのオペレーティング・リース 事業を展開している。今回のボーイング737MAX8の発注により、運用する航空機アセットに新たな機種が加わることになり、オペレーティング・リースの対象資産ポートフォリオに広がりを持たせることができるようになる。なお、10機のリストプライス(カタログ価格)は、総額約11億2000万ドル(約1232億円)で、21年以降順次引き渡しされる予定という。また、同社としてボーイング新造機を直接購入する取引は初めてとなるという。

■gumi <3903>  1,371円 (+119円、+9.5%)

 東証1部の上昇率3位。gumi <3903> が後場急上昇し年初来高値を更新。はじけるぶっとびアクションゲーム「スマッシュ&マジック」のゲームPVが20日に公開されたことで、新ゲームへの期待感が高まったようだ。「スマッシュ&マジック」は資本・業務提携先であるアングーとの共同開発タイトル第1弾。なお、配信開始は今夏を予定している。先日の決算説明会で今夏にリリースすることを明らかにしたアングー(東京都新宿区)との共同開発タイトル第1弾『スマッシュ&マジック』のPVが公開されたことが市場の関心を集めている。

■築地魚 <8039>  1,380円 (+115円、+9.1%)

 築地魚市場 <8039> [東証2] が3連騰し、連日で年初来高値を更新した。同社は20日大引け後に業績修正を発表。18年3月期の連結最終利益を従来予想の1.2億円→4.5億円に3.8倍上方修正し、減益率が81.5%減→30.7%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。小池百合子東京都知事が築地市場を豊洲新市場へ移転する方針を示したことを受け、豊洲新市場に新設した冷蔵庫棟などの設備に対して支給された、東京都と環境省からの補助金を特別利益に計上することが上振れの背景。

■そーせい <4565>  11,980円 (+570円、+5.0%)

 そーせいグループ <4565> [東証M]、JCRファーマ <4552> 、ナノキャリア <4571> [東証M]、サンバイオ <4592> [東証M]、ペプチドリーム <4587> 、新日本科学 <2395> などバイオ関連株が軒並み動意。全般相場は上昇一服となったが、個人投資家の物色人気は旺盛で、値動きの速いバイオ関連株に物色の矛先が向いた。21日は、ここ最近のバイオ相場の火付け役となったアンジェス MG <4563> [東証M]がストップ高に買われたほか、実験用マウス販売を発表したトランスジェニック <2342> [東証M]もストップ高となるなど、ボラティリティの高さに着目した投機資金の食指を動かしているもよう。市場では「21日は、個人投資家の信用取引を活用した短期売買の対象としてゲーム関連とバイオ関連に集中している。バイオ関連はそーせいの戻り足が全体にプラスの影響を与えている」(国内ネット証券大手)という。

■オプテクスG <6914>  3,980円 (+150円、+3.9%)

 オプテックスグループ <6914> が続急伸し、上場来高値を更新した。20日、同社は17年12月期の連結経常利益を従来予想の38億円→42.5億円に11.8%上方修正。増益率が23.1%増→37.7%増に拡大し、10期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。スマートフォン向けを中心にFA用センサーや画像検査用LED照明などの国内販売が伸びることが収益を押し上げる。業績上振れに伴い、今期の上期(1-6月)配当を従来計画の20円→25円(前年同期は20円)に増額修正。これを受けて、27日の権利付き最終日を前に配当取りを狙う買いも向かった。なお、年間配当は50円になる。

■京阪神ビル <8818>  707円 (+24円、+3.5%)

 京阪神ビルディング <8818> が反発し、年初来高値を更新。20日の取引終了後に自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入った。上限を6万6600株(発行済み株数の0.12%)、または5000万円としており、取得期間は7月1日から8月31日まで。会社側によると、ストックオプションの行使に伴い交付する株式に充当するためとしている。

■太平洋セメ <5233>  378円 (+11円、+3.0%)

 太平洋セメント <5233> が続急伸。今・来期にかけて、補正予算の執行に伴う公共事業拡大や、東京五輪に絡むインフラ関連工事の本格化や駅前再開発、オフィスビル建設などが見込まれるなか、大手ゼネコンなど建設セクターの株価が好調だ。建設資材にも特需が期待され、国内セメント首位の同社にも恩恵が及ぶとの見方が出ている。また、全体売上高の4分の1を海外で稼ぐなど輸出比率も高く、ベトナムやフィリピンなど東南アジア向けが収益に貢献しているほか、巨額インフラ投資に踏み込むトランプ政権の政策恩恵への思惑も根強い。

■堀場製 <6856>  7,250円 (+200円、+2.8%)

 堀場製作所 <6856> が3日続伸、年初来高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は20日、同社株のレーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエイト」へ引き上げ、目標株価は5400円から8500円に見直した。半導体事業の利益予想の大幅上方修正を背景に業績予想を見直した。同証券では、半導体事業は18年12月期以降も安定成長が継続すると指摘。17年12月期の連結純利益を従来予想の131億円から144億円(会社予想136億円)に見直したほか、18年12月期は同140億円を182億円に上方修正している。

■村田製 <6981>  16,820円 (+450円、+2.8%)

 村田製作所 <6981> 、太陽誘電 <6976> 、フォスター電機 <6794> など電子部品株が全般軟調相場に逆行して買いを集めた。20日の米国株市場でハイテク株が下げたほか、足もと為替が円高傾向にあることで、電機・精密セクターの銘柄は総じて安いだけに、異彩を放った。市場では「米アップルのiPhone次期モデルの今秋発売が見込まれるほか、直近は米国で大ヒットしているAIスピーカーの日本上陸が近いこともあって、電子部品株は見直されやすいタイミングにあり、海外機関投資家の買いが観測されている。また、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が村田製の目標株価を1万8000円から2万円に引き上げたほか、フォスター電なども国内証券の強気の株価フォローが利いている」(準大手証券ストラテジスト)と指摘されていた。

■ツガミ <6101>  832円 (+21円、+2.6%)

 ツガミ <6101> が4日続伸。21日前引け後に、自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入った。上限を200万株(発行済み株数の3.42%)、または16億円としており、取得期間は6月21日から12月8日まで。今後の経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するために取得するとしている。同時に、3月13日に発表した200万株、または14億5000万円を上限とする自社株取得について、取得価額の総額が上限に近づいたため終了すると発表した。6月20日までに178万7000株を取得し、取得価額の総額は14億3800万円に上ったとしている。

■アークランド <9842>  1,523円 (+38円、+2.6%)

 アークランドサカモト <9842> が3日続伸。20日に決算を発表。18年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比6.0%増の27.9億円に伸びて着地したことが買い材料視された。とんかつ専門店「かつや」の業績が好調で2ケタ増収増益を達成したことが全体の収益を押し上げた。主力のホームセンターを中心とする小売事業は減収となったものの、粗利益率の改善などで増益を確保した。

■グリー <3632>  1,073円 (+25円、+2.4%)

 グリー <3632> が続伸。19日に同社のアプリ開発スタジオWright Flyer Studiosがリリースした新作アプリ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか ~メモリア・フレーゼ~」(ダンメモ)が、20日に続いてiPhone無料ゲームランキングで1位となったほか、Android無料ゲームランキングでも6位に浮上しており、これを好感した買いが入った。「ダンメモ」は、人気ライトノベル「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」初の本格スマートフォンゲーム。原作本のシリーズ累計売り上げが800万部を突破し、15年春に放映されたテレビアニメは爆発的な人気を博した作品で、「ダンメモ」では原作者の大森藤ノ氏が完全監修し、小説2000ページ分を超えるオリジナルストーリーが収録されていることから話題を呼んでいる。また同社は、ここ最近「アナザーエデン」や「SINoALICE(シノアリス)」などリリースしたタイトルが好調に推移しており、業績への貢献が期待されている。

■アンリツ <6754>  1,052円 (+20円、+1.9%)

 アンリツ <6754> が4日続伸。同社株は次世代通信規格である「5G(第5世代移動通信システム)」関連の有力株として注目されている。5Gは世界的にも利用者数で圧倒的な基盤を誇る中国の台頭などで主導権争いが先鋭化している。インフラ整備に向け各社設備投資に注力するなか、通信系計測器のトップメーカーである同社のビジネスチャンス拡大に、改めてマーケットの注目が集まり始めた。

■フリュー <6238>  1,348円 (+22円、+1.7%)

 フリュー <6238> が3日続伸。21日、ニンテンドー3DSのホームメニューをユーザーの好みにカスタマイズできる「テーマ」として、新たに「けろけろけろっぴ」のデザインを「テーマショップ」で配信開始したと発表しており、業績への寄与を期待した買いが入ったようだ。「けろけろけろっぴ」はサンリオ <8136> から誕生し、18年に30周年を迎える人気キャラクター。今回配信を開始したテーマは、パステルカラーを基調とした色合いであじさいとけろけろけろっぴを描いた今の季節ならではのデザインという。

■ツルハHD <3391>  12,760円 (+160円、+1.3%)

 ツルハホールディングス <3391> が3日続伸。20日取引終了後、18年5月期の連結業績予想を発表し、売上高は6000億円(前期比4.0%増)、営業利益は390億円(同5.2%増)、最終利益は247億4000万円(同1.3%増)と、最高益更新を見込むことが好感された。同社のPB(プライベートブランド)「エムズワン」「メディズワン」をはじめとする良質で求めやすい商品の品揃えを増やしていくほか、ドミナント展開による店舗網の拡充を図るべく、新規エリアを含めた地域集中出店により140店舗の出店を計画している。なお、17年5月期連結決算は売上高5770億8800万円(前の期比9.4%増)、営業利益370億7100万円(同18.3%増)、最終利益244億3300万円(同26.4%増)だった。

※21日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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