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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ルネサス、東エレク、野村総研

東エレク <日足> 「株探」多機能チャートより
■ルネサス <6723>  1,000円  +20 円 (+2.0%)  本日終値
 ルネサスエレクトロニクス<6723>は反発。産業革新機構などを売出人とする株式の売り出し価格が12日、1株825円と前の日終値に比べ約20%と大幅ディスカウントされて決まったことが話題を集めたが、ドイツ証券は18日、同社株の投資評価「ホールド」と目標株価1000円を継続した。同証券では、17年12月期の連結営業利益を968億円から784億円に引き下げたが、18年1128億円から1165億円に上方修正した。同業の米国インターシル社買収に伴う影響などを考慮したもの。同証券では「現状の株価はほぼフェアバリューにある」と指摘。あすは株式売り出しの受渡日となるだけに、その動向が注目されている。

■東京エレクトロン <8035>  16,025円  +260 円 (+1.7%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置メーカーや信越化学工業<4063>など半導体材料メーカーの一角が底堅い。前週末16日の米国株市場では、インテルやザイリンクス、エヌビディアといった半導体関連株が軟調で、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3日続落と調整色をみせている。半導体市場の拡大基調に変化はみられないが、足もとは自動車販売の伸び悩みなど一部セクター向けで需要が踊り場との見解も出ており、目先筋の利益確定売りの動きに押されている。ただ、東京市場では米株市場の地合いに影響されてはいるものの、関連株には値ごろ感から押し目買いの動きも顕在化してきた。

■野村総合研究所 <4307>  4,370円  +55 円 (+1.3%)  本日終値
 野村総合研究所<4307>が3日続伸、年初来高値を更新した。証券や銀行など金融業界向けを主力にITソリューションを提案、製造業向けシステム開発も引き続き好調で18年3月期は9.4%増益の640億円を見込む。人工知能(AI)の業務自動化などで強みを発揮、ブロックチェーン技術の証券市場への適用などにも取り組むなど、時流に乗ったテーマ分野の深耕で存在感を高めている。

■東レ <3402>  932.5円  +10.8 円 (+1.2%)  本日終値
 東レ<3402>が高い。同社はきょう、イタリアの航空宇宙関連企業であるアヴィオ社と新型打ち上げロケット用途に使用する炭素繊維に関し、最長2027年まで(オプション含む)供給する長期契約を締結したことを明らかにした。アヴィオ社は、アリアンスペース社が打ち上げ・運用する小型ヴェガロケットおよび大型アリアン5ロケットの主要部品の製造を担当している企業。東レは現在、フランスの現地子会社を通じて、アヴィオ社に高強度炭素繊維を供給しており、今回の長期供給契約に基づき、新たにアヴィオ社が開発に参画するアリアン6ロケットやヴェガCロケットなどの次世代ロケットのモーターケース向けにも炭素繊維の供給を拡大する。

■IIJ <3774>  2,046円  +23 円 (+1.1%)  本日終値
 インターネットイニシアティブ<3774>が反発。この日、農林水産省の公募事業である16年度「革新的技術開発・緊急展開事業(うち経営体強化プロジェクト)」において、同社などによる「低コストで省力的な水管理を可能とする水田センサー等の開発」が採択されたと発表しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。同社および静岡県交通基盤部農地局、笑農和(えのわ、富山県滑川市)、トゥモローズ(千葉県我孫子市)、農業・食品産業技術総合研究機構(茨城県つくば市)が設立した共同研究グループ「水田水管理ICT活用コンソーシアム」が受託したもので、IoTやLPWA(低消費電力かつ長距離通信を特徴とする無線通信技術)などICT技術の活用で、水田の水管理コストを50%削減することを目指すという。なお、実証実験は19年度までの3年間、静岡県の大規模経営体(営農法人)で行うとしている。

■日本ケミコン <6997>  388円  +4 円 (+1.0%)  本日終値
 日本ケミコン<6997>に注目したい。同社はアルミ電解コンデンサーの大手。同コンデンサ―は、車載向けが自動車の電装化拡大で需要が伸びているほか、産業機械用も好調。また、エアコン向けも中国の在庫調整終了で回復している。同社を取り巻く事業環境は急速に改善しており、17年3月期の連結営業利益は前の期比53%増の33億3800万円だった。今18年3月期も同65%増の55億円と連続大幅増益が予想されている。連結PBRは1倍程度と依然、割安だ。アルミ電解コンデンサー市場はEV(電気自動車)やプラグインハイブリッド車(PHV)の普及とともに需要増が見込める。株価も400円回復から一段高の展開へ移ろう。(地和)

■日本電産 <6594>  11,475円  +105 円 (+0.9%)  本日終値
 日本電産<6594>が買い優勢の展開。SMBC日興証券では16日付で同社株の投資評価を「1」継続、目標株価を1万1100円から1万3300円に引き上げており、これが株価を刺激する格好となった。同証券は日本電産の20年3月期業績予想を追加したこと、車載セグメントの売上高予想を引き上げたことを、目標株価上方修正の主な理由としている。また、(1)環境規制強化に伴うブラシレスモータの需要拡大、(2)M&Aを軸にモータ業界で圧倒的なシェアを獲得、(3)モータ単体販売からモジュール販売に転換し付加価値を拡大という、3つの成長ストーリーに大きな変化はない、との見解を示している。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,047円  +6 円 (+0.6%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>や石油資源開発<1662>が高い。16日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近7月物が前日比0.28ドル高の1バレル44.74ドルと反発したことが好感された。ただ、米国のシェールオイル増産などへの懸念は強く、依然、原油価格の先行きには警戒感も出ている。

■JR東海 <9022>  18,455円  +105 円 (+0.6%)  本日終値
 JR東海<9022>が4日続伸。16日の取引終了後、台灣高速鐵路(台湾高鉄)から、運行管理システムの更新工事にかかる技術コンサルティングを受託したと発表しており、業績への貢献を好材料視した買いが入った。同社では、14年4月から12月まで、台湾高鉄に対して運行管理システムの更新計画の策定にかかる技術コンサルティングを実施したが、今回の受託はこれに続くものとして、運行管理システムの更新工事における確認試験や設備切り替えなどに対する助言業務を行うとしている。なお、契約期間は17年5月1日から20年1月31日までの33カ月間となっている。

■アイル <3854>  1,470円  +300 円 (+25.6%) ストップ高   本日終値
 アイル<3854>がストップ高。前週末16日の取引終了後、ブロックチェーン技術開発ベンチャーのシビラ(大阪市西区)と資本・業務提携契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。今回の資本・業務提携では、シビラが6月30日に行う第三者割当増資を引き受ける形で行い、出資金額は約2998万円、出資比率は第三者割当増資後5.5%となる予定。シビラへの出資により、シビラが持つデータベースとしての利用に耐え、トレーサビリティーに優れた独自のブロックチェーン技術に、アイルが持つエンタープライズへの営業展開力、クラウドサービスプロバイダとしてのサービスノウハウ、運用技術、蓄積されたビックデータを融合させることで、現在展開中のクラウドサービス事業の差別化および業務拡大を図るのが狙いとしている。

●ストップ高銘柄
 エス・サイエンス <5721>  109円  +30 円 (+38.0%) ストップ高   本日終値
 ネクストウェア <4814>  395円  +80 円 (+25.4%) ストップ高   本日終値
 アテクト <4241>  1,550円  +300 円 (+24.0%) ストップ高   本日終値
 など、8銘柄

●ストップ安銘柄
 タカタ <7312>  404円  0 円 (0.0%) ストップ安   本日終値
 以上、1銘柄

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