【市況】【↓】日経平均 大引け｜ 反落・2万円割れ、ハイテク株中心に売り優勢 (6月12日)

日経平均株価
始値　　19920.77
高値　　19949.07(11:27)
安値　　19837.64(09:56)
大引け　19908.58(前日比 -104.68、 -0.52％ )

売買高　　17億8576万株 (東証1部概算)
売買代金　2兆3132億円　(東証1部概算)

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■本日のポイント

　１．日経平均は反落、ハイテク株が売られる
　２．米ナスダック市場の大幅安が東京市場に波及
　３．米長期金利上昇を受け保険株が上昇、石油、建設株なども高い
　４．TOPIXは前場プラス圏で着地するなど相対的に強さ発揮
　５．個別に東芝が買われ、日揮、東邦亜鉛なども物色人気に

■東京市場概況

　前週末の米国市場では、NYダウは89ドル高と3日続伸し最高値を更新した。コミー前FBI長官の議会証言や英総選挙が大きな波乱なく通過したことで安心感が広がり買いが優勢となった。

　週明けの東京市場では売り優勢の地合いとなり、日経平均株価は2万円台を割り込んだ。米国株市場でのナスダック総合株価指数の急落を警戒する動きとなった。

　12日の東京市場はハイテク銘柄などを中心に売りに押される展開となった。前週末の米国株市場ではNYダウが続伸し最高値を更新する一方、ハイテク株の比率が高いナスダック指数が100ポイントを超える急反落となり、この売り圧力が波及した。13～14日に予定されるFOMCの結果を見極めたいとの思惑に加え、朝方発表された機械受注が市場コンセンサスを下回ったことなども嫌気された。ただ、為替は1ドル＝110円台前半で比較的落ち着いた動きをみせていたほか、前場はTOPIXがプラス圏で着地するなど全体的な地合いはそれほど悪くはなかった。業種別には米長期金利上昇に伴い保険株が買われ、石油、建設、鉄鋼株なども終始買いが優勢と33業種中21業種が上昇した。東証1部の売買代金は活況の目安とされる2兆円を9日連続で上回っている。

　個別では、売買代金トップとなった任天堂<7974>が売り物に押され、ソフトバンクグループ<9984>も軟調。ファーストリテイリング<9983>は1000円を超える下げとなった。ｇｕｍｉ<3903>、フリービット<3843>が急落、ディスコ<6146>、コメダホールディングス<3543>、古河電気工業<5801>なども下落した。鳥貴族<3193>が大幅安、ぐるなび<2440>、ローツェ<6323>なども値を下げた。
　半面、東芝<6502>が大幅高、ＪＴ<2914>も値を上げ、富士フイルムホールディングス<4901>もしっかり。ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス<3657>、市光工業<7244>が物色人気となったほか、トーセ<4728>がストップ高。イーブックイニシアティブジャパン<3658>も値を飛ばした。日揮<1963>、東邦亜鉛<5707>も大きく上昇した。

　日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はＪＴ <2914> 、セコム <9735> 、エーザイ <4523> 、日揮 <1963> 、富士フイルム <4901> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約15円。
　一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファストリ <9983> 、ソフトバンク <9984> 、東エレク <8035> 、ファナック <6954> 、ＴＤＫ <6762> 。押し下げ効果は約115円。

　東証33業種のうち上昇は21業種。上昇率の上位5業種は(1)保険業、(2)石油石炭製品、(3)建設業、(4)食料品、(5)パルプ・紙。一方、下落率の上位5業種は(1)その他製品、(2)電気機器、(3)情報・通信業、(4)精密機器、(5)非鉄金属。

■個別材料株

△日揮 <1963>
　アルジェリア国営公社から原油集積･処理設備建設プロジェクトを受注。
△ケア２１ <2373> [ＪＱ]
　投資有価証券売却で17年10月期最終利益予想を上方修正。
△クロスプラス <3320> [東証２]
　2-4月期(1Q)経常は2.2倍増益で着地。
△モルフォ <3653> [東証Ｍ]
　上期経常が39％増益で着地。
△ポールＨＤ <3657>
　2-4月期(1Q)経常は2.4倍増益、自社株買いも発表。
△ネオジャパン <3921> [東証Ｍ]
　1→2の株式分割を実施。
△ミライアル <4238>
　2-4月期(1Q)経常は46％増益で着地。
△ダイケン <5900> [ＪＱ]
　「戸建て向け割安な宅配ボックス投入」と報道。
△東天紅 <8181> 、精養軒 <9734> [ＪＱ]
　上野動物園のシンシンが赤ちゃんパンダ出産で集客効果に期待。
△カナモト <9678>
　上期経常が24％増益で着地。

▲ＡＷＳＨＤ <3937> [東証Ｍ]
　東証が信用規制。
▲シャノン <3976> [東証Ｍ]
　今期経常を一転76％減益に下方修正

　東証1部の値上がり率上位10傑は(1)トーセ <4728> 、(2)イーブック <3658> 、(3)ミライアル <4238> 、(4)Ｓサイエンス <5721> 、(5)ポールＨＤ <3657> 、(6)市光工業 <7244> 、(7)キッツ <6498> 、(8)東芝 <6502> 、(9)カーボン <5302> 、(10)日本触媒 <4114> 。

　値下がり率上位10傑は(1)キムラタン <8107> 、(2)ｇｕｍｉ <3903> 、(3)フリービット <3843> 、(4)サムコ <6387> 、(5)鳥貴族 <3193> 、(6)スターティア <3393> 、(7)ｅｎｉｓｈ <3667> 、(8)ボルテージ <3639> 、(9)ランド <8918> 、(10)Ｂガレージ <3180> 。

【大引け】

　日経平均は前日比104.68円(0.52%)安の1万9908.58円。ＴＯＰＩＸは前日比0.11(0.01%)安の1591.55。出来高は概算で17億8576万株。値上がり銘柄数は896、値下がり銘柄数は980となった。日経ジャスダック平均は3213.57円(14.29円安)。

［2017年6月12日］

株探ニュース