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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):エイチーム、持田薬、富士フイルム

エイチーム <日足> 「株探」多機能チャートより
■エイチーム <3662>  3,195円  +60 円 (+1.9%)  本日終値
 9日、エイチーム <3662> が17年7月期の連結経常利益を従来予想の32.5億円→38.3億円に17.8%上方修正。増益率が55.2%増→82.9%増に拡大し、従来の2期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。既存ゲーム「ヴァルキリーコネクト」「ユニゾンリーグ」の好調に加え、広告宣伝費が想定を下回ることが寄与する。引っ越し比較サイトや自動車査定サイトなどの利用件数増加も上振れに貢献する。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の20円→27円(前期は12.5円)に増額修正したことも支援材料となった。

■持田製薬 <4534>  7,850円  +130 円 (+1.7%)  本日終値
 持田製薬<4534>が高い。午後1時ごろ、あゆみ製薬(東京都中央区)と、持田製薬が開発中の関節リウマチ治療薬エタネルセプトおよびアダリムマブのバイオ後続品の国内販売に関する提携契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。これらのバイオ後続品は、持田製薬が韓国のLG化学との提携の下で国内開発を進めている製剤。今回の提携により、持田製薬が製造販売承認を取得した後、日本国内における販売はあゆみ製薬と提携して行うことになるという。なお、関節リウマチ領域における販売促進活動はあゆみ製薬が主体となって行うとしている。

■富士フイルム <4901>  4,028円  +64 円 (+1.6%)  本日終値
 富士フイルムホールディングス<4901>が反発。この日寄り前、傘下の富士ゼロックスの海外子会社で不適切な会計処理があった問題について、過去数年間にわたる最終利益への影響額が従来予想の約220億円から375億円に拡大したと発表したが、具体的な数字が出たことで、アク抜け感が強まったようだ。なお、親会社に帰属する最終利益への影響額は281億円の損失になるとしている。また、同時に17年3月期の連結業績について、売上高を2兆4000億円から2兆3221億6300万円(前の期比6.8%減)へ、営業利益を1920億円から1722億8100万円(同9.9%減)へ、純利益を1120億円から1315億600万円(同6.6%増)へ修正した。なお、延期していた決算発表は6月12日に行うとしている。

■ディー・エヌ・エー <2432>  2,539円  +40 円 (+1.6%)  本日終値
 ディー・エヌ・エー<2432>が続伸。この日、ドラマチック逆転バトル「逆転オセロニア」が1100万ダウンロード(DL)を突破したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入ったようだ。「逆転オセロニア」はスマートフォンで遊べる新感覚オセロバトルゲーム。昨年2月4日に配信を開始して以来、1年4カ月強での1100万DL突破となった。

■ミズノ <8022>  634円  +10 円 (+1.6%)  本日終値
 ミズノ<8022>が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は9日、同社株のレーティングを「アンダーウエイト」から「ニュートラル」に引き上げた。目標株価は495円から540円に見直した。「ファンダメンタルズは厳しいが、ネガティブな面は株価に概ね織り込み済み」という。具体的には、「厳しい外部環境」「変わらない同社の戦略」「消極的な株主還元」といった材料は織り込まれており「当面の間、株価はアップサイド、ダウンサイドともに材料に乏しい状況」を想定している。

■丹青社 <9743>  1,140円  +17 円 (+1.5%)  本日終値
 丹青社<9743>が反発。9日の取引終了後に発表した第1四半期(2~4月)連結決算は、売上高214億7600万円(前年同期比9.3%減)、営業利益16億2700万円(同29.1%減)、純利益10億7700万円(同32.5%減)と大幅減益に終わったものの、減益は織り込み済みとの見方が強い。受注高は193億7000万円(同13.5%増)と2ケタ増となったものの、翌四半期以降へ繰り越す受注案件が多かったことが響いた。また、人員増加に伴う人件費の増加や関西支店移転に伴う経費の増加などがあり、減益を余儀なくされた。なお、18年1月期通期業績予想は、売上高734億円(前期比3.7%増)、営業利益42億円(同6.9%増)、純利益28億5000万円(同8.5%増)の従来予想を据え置いている。

■ディー・ディー・エス <3782>  898円  +3 円 (+0.3%)  本日終値
 ディー・ディー・エス<3782>が4日ぶり反発。同社は指紋認証機器など生体認証技術に展開しており、セキュリティー関連として注目されている。そのなか、9日に同社の資本・業務提携先でFIDOアライアンスの中核企業である米ノックノックラブズ社へ追加出資することを発表、これが今後の生体認証分野での展開力増幅への思惑につながり、株価を刺激する格好となった。

■gumi <3903>  1,202円  -165 円 (-12.1%)  本日終値  東証1部 下落率2位
 gumi<3903>が急反落。前週末9日の取引終了後に発表した17年4月期の決算は、売上高259億3300万円(前の期比21.0%増)、営業損益16億5000万円の黒字(前の期22億2900万円の赤字)と大幅黒字転換となったが、同時に発表した18年4月期予想第1四半期(5~7月)業績予想が、売上高72億円(前年同期比35.0%増)、営業損益収支均衡(前年同期2億5300万円の黒字)を見込んでいることから、業績失速を懸念した売りが出たようだ。同社オリジナルタイトルとして昨年4月に配信を開始した「クリスタル オブ リユニオン(日本語版)」(略称「クリユニ」)の増収や新規タイトル寄与で売上高は前四半期と概ね同水準で推移すると見込んでいるものの、大型タイトルへの開発投資の継続に伴う外注費の増加や、Fuji&gumi Gamesと共同開発し昨年1月に配信を開始した「誰ガ為のアルケミスト」(略称「タガタメ」)のテレビCMの実施などに伴う広告宣伝費の大幅な増加が損益を圧迫するとみている。なお17年4月期は、スクウェア・エニックスと共同開発し15年10月に配信を開始した「ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス」が好調に推移したほか、昨年6月に配信を開始した「FINAL FANTASY BRAVE EXVIUS(海外言語版)」、さらに「タガタメ」「クリユニ」といったタイトルが寄与し、営業利益は従来予想の13億4000万円を上回って着地した。

■アスカネット <2438>  1,819円  -109 円 (-5.7%)  本日終値
 アスカネット<2438>は4日ぶりに大幅反落。同社は9日取引終了後、18年4月期の単独業績予想を発表した。売上高は56億9600万円(前期比4.7%増)、営業利益は7億7100万円(同3.7%減)、最終利益は5億4100万円(同5.5%減)を見込んでいる。空中結像技術を用いた新しい画像・映像表現のエアリアルイメージング事業での広告宣伝費や研究開発費が増加するとともに、個人向けの写真集の作成、販売などのパーソナルパブリッシングサービス事業での人件費、減価償却費、発送配達費の増加見込みによりセグメント利益の減少を計画している。なお、17年4月期単独決算は、売上高54億3800万円(前の期比5.1%増)、営業利益8億円(同3.6%増)、最終利益5億7200万円(同4.6%増)だった。

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