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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:アンジェス、ポールHD、カナモト

アンジェス <日足> 「株探」多機能チャートより
■アンジェス MG <4563>  503円  +80 円 (+18.9%) ストップ高買い気配   11:30現在
 アンジェス MG<4563>への投機資金の攻勢が加速、続急騰でカイ気配のまま2016年7月上旬以来約1年ぶりの高値圏を走っている。大阪大学発祥の創薬ベンチャーとして遺伝子医薬品の開発を進めているが、ここにきて思惑高の動きを強めている。10日付の日本経済新聞は、「(同社は)特別な機能を持つ遺伝子を使い血管の病気を治す遺伝子治療について、今年10月をめどに厚生労働省に製造販売の承認を申請する。承認されれば国内初の遺伝子治療薬となる」と伝えており、これを材料視する買いが株価を押し上げる格好となった。

■ポールHD <3657>  1,694円  +146 円 (+9.4%)  11:30現在  東証1部 上昇率7位
 9日、ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス <3657> が決算を発表。18年1月期第1四半期(2-4月)の連結経常利益が前年同期比2.4倍の5.2億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。主力のデバッグ・検証事業で「プレイステーション4」向けソフトのデバッグ業務が増加したことが寄与。ネットサポート事業の黒字転換も大幅増益に貢献した。併せて、発行済み株式数(自社株を除く)の2.18%にあたる40万株(金額で6億8000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表。これを受けて、株主還元の拡充を好感する買いも向かった。

■カナモト <9678>  3,545円  +190 円 (+5.7%)  11:30現在
 カナモト<9678>が大幅続伸し年初来高値を更新している。9日の取引終了後に発表した第2四半期累計(16年11月~17年4月)連結決算が、売上高792億1000万円(前年同期比15.4%増)、営業利益99億9300万円(同16.1%増)、純利益64億6800万円(同30.2%増)と2ケタ営業増益だったことが好感されている。昨年発生した熊本地震、鹿児島台風災害、北海道台風災害の復旧活動を受けて、北海道や九州を中心に建設関連需要が堅調に推移したことに加えて、東京五輪関連工事や首都圏の大規模再開発工事が漸次着工されたことから、建設機械のレンタル需要が堅調に推移し、業績を牽引した。なお、17年10月期通期業績予想は、売上高1558億円(前期比7.5%増)、営業利益171億3000万円(同13.2%増)、純利益107億3000万円(同32.5%増)の従来予想を据え置いている。

■東邦亜鉛 <5707>  457円  +23 円 (+5.3%)  11:30現在
 東邦亜鉛<5707>が全体下げ相場に逆行して5%以上の上昇をみせている。400円台前半の底練りから離脱気配を強めてきた。ここ中国景気減速への懸念が後退するなか銅をはじめ非鉄市況が戻り歩調にある。亜鉛市況も、前週末9日のロンドン金属取引所(LME)で大幅続伸しており、同社株には強い追い風として意識されている。同社の18年3月期業績は営業4割減益の見通しながら、株価面では既に織り込みが進んでおり、足もとは業績上振れの可能性を意識し始めたようだ。

■日揮 <1963>  1,789円  +66 円 (+3.8%)  11:30現在
 日揮<1963>が3日続伸。前週末9日の取引終了後、アルジェリア国営炭化水素公社(ソナトラック社)から、同国ハッシメサウド地区で計画している原油集積・処理設備建設プロジェクトを約700億円で受注したと正式に発表しており、業績への貢献を期待した買いが入っているようだ。ソナトラック社がハッシメサウド地区北部で進めている新規油田開発において、新規に開発される複数の生産井から産出される原油の集積設備、および原油・ガス・水の分離を行う処理設備の設計・調達・建設・試運転役務を受注したという。なお、納期は20年末を予定している。

■エイチーム <3662>  3,250円  +115 円 (+3.7%)  11:30現在
 9日、エイチーム <3662> が17年7月期の連結経常利益を従来予想の32.5億円→38.3億円に17.8%上方修正。増益率が55.2%増→82.9%増に拡大し、従来の2期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。既存ゲーム「ヴァルキリーコネクト」「ユニゾンリーグ」の好調に加え、広告宣伝費が想定を下回ることが寄与する。引っ越し比較サイトや自動車査定サイトなどの利用件数増加も上振れに貢献する。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の20円→27円(前期は12.5円)に増額修正したことも支援材料となった。

■積水ハウス <1928>  1,949円  +52 円 (+2.7%)  11:30現在
 9日、積水ハウス <1928> が決算を発表。18年1月期第1四半期(2-4月)の連結経常利益が前年同期比38.4%増の354億円に拡大して着地したことが買い材料視された。主力の賃貸住宅事業で3、4階建てを中心に利益率の高い住宅の販売が伸びたことが寄与。国際事業の黒字化に加え、継続的なコスト削減や為替差損の減少なども大幅増益に貢献した。

■富士フイルム <4901>  4,046円  +82 円 (+2.1%)  11:30現在
 富士フイルムホールディングス<4901>が反発。この日寄り前、傘下の富士ゼロックスの海外子会社で不適切な会計処理があった問題について、過去数年間にわたる最終利益への影響額が従来予想の約220億円から375億円に拡大したと発表したが、具体的な数字が出たことで、アク抜け感が強まっているようだ。なお、親会社に帰属する最終利益への影響額は281億円の損失になるとしている。また、同時に17年3月期の連結業績について、売上高を2兆4000億円から2兆3221億6300万円(前の期比6.8%減)へ、営業利益を1920億円から1722億8100万円(同9.9%減)へ、純利益を1120億円から1315億600万円(同6.6%増)へ修正した。なお、延期していた決算発表は6月12日に行うとしている。

■丹青社 <9743>  1,146円  +23 円 (+2.1%)  11:30現在
 丹青社<9743>が反発。9日の取引終了後に発表した第1四半期(2~4月)連結決算は、売上高214億7600万円(前年同期比9.3%減)、営業利益16億2700万円(同29.1%減)、純利益10億7700万円(同32.5%減)と大幅減益に終わったものの、減益は織り込み済みとの見方が強い。受注高は193億7000万円(同13.5%増)と2ケタ増となったものの、翌四半期以降へ繰り越す受注案件が多かったことが響いた。また、人員増加に伴う人件費の増加や関西支店移転に伴う経費の増加などがあり、減益を余儀なくされた。なお、18年1月期通期業績予想は、売上高734億円(前期比3.7%増)、営業利益42億円(同6.9%増)、純利益28億5000万円(同8.5%増)の従来予想を据え置いている。

■三菱UFJ <8306>  741.1円  +6.4 円 (+0.9%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>といったメガバンクが高い。9日の米株式市場では、JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカといった大手銀行株が上昇。米下院は、共和党が提出したドッド・フランク法の見直しを含む金融規制緩和の法案を可決した。上院での可決の可能性は低いとみられているが、米国が金融規制緩和に動き出したことが好感され、米大手銀行の株価が上昇した。この流れが、週明け12日の東京株式市場に波及し、日本のメガバンクにも買いが流入している。

■ディー・ディー・エス <3782>  899円  +4 円 (+0.5%)  11:30現在
 ディー・ディー・エス<3782>が4日ぶり反発。同社は指紋認証機器など生体認証技術に展開しており、セキュリティー関連として注目されている。そのなか、9日に同社の資本・業務提携先でFIDOアライアンスの中核企業である米ノックノックラブズ社へ追加出資することを発表、これが今後の生体認証分野での展開力増幅への思惑につながり、株価を刺激する格好となった。

■南都銀行 <8367>  3,205円  +10 円 (+0.3%)  11:30現在
 南都銀行<8367>は小幅反発。日証金が9日付で、南都銀行株について貸株利用など貸借取引で注意喚起を取り消すと発表した。貸借取引の規制取り消しに伴って、売買の自由度が回復するとの見方からやや買いが優勢となっている。

■gumi <3903>  1,237円  -130 円 (-9.5%)  11:30現在  東証1部 下落率4位
 gumi<3903>が急反落。前週末9日の取引終了後に発表した17年4月期の決算は、売上高259億3300万円(前の期比21.0%増)、営業損益16億5000万円の黒字(前の期22億2900万円の赤字)と大幅黒字転換となったが、同時に発表した18年4月期予想第1四半期(5~7月)業績予想が、売上高72億円(前年同期比35.0%増)、営業損益収支均衡(前年同期2億5300万円の黒字)を見込んでいることから、業績失速を懸念した売りが出ているようだ。同社オリジナルタイトルとして昨年4月に配信を開始した「クリスタル オブ リユニオン(日本語版)」(略称「クリユニ」)の増収や新規タイトル寄与で売上高は前四半期と概ね同水準で推移すると見込んでいるものの、大型タイトルへの開発投資の継続に伴う外注費の増加や、Fuji&gumi Gamesと共同開発し昨年1月に配信を開始した「誰ガ為のアルケミスト」(略称「タガタメ」)のテレビCMの実施などに伴う広告宣伝費の大幅な増加が損益を圧迫するとみている。なお17年4月期は、スクウェア・エニックスと共同開発し15年10月に配信を開始した「ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス」が好調に推移したほか、昨年6月に配信を開始した「FINAL FANTASY BRAVE EXVIUS(海外言語版)」、さらに「タガタメ」「クリユニ」といったタイトルが寄与し、営業利益は従来予想の13億4000万円を上回って着地した。

■アスカネット <2438>  1,834円  -94 円 (-4.9%)  11:30現在
 アスカネット<2438>は4日ぶりに大幅反落。同社は9日取引終了後、18年4月期の単独業績予想を発表した。売上高は56億9600万円(前期比4.7%増)、営業利益は7億7100万円(同3.7%減)、最終利益は5億4100万円(同5.5%減)を見込んでいる。空中結像技術を用いた新しい画像・映像表現のエアリアルイメージング事業での広告宣伝費や研究開発費が増加するとともに、個人向けの写真集の作成、販売などのパーソナルパブリッシングサービス事業での人件費、減価償却費、発送配達費の増加見込みによりセグメント利益の減少を計画している。なお、17年4月期単独決算は、売上高54億3800万円(前の期比5.1%増)、営業利益8億円(同3.6%増)、最終利益5億7200万円(同4.6%増)だった。

■アールエイジ <3248>  891円  +150 円 (+20.2%) ストップ高買い気配   11:30現在
 アールエイジ <3248> [東証M] が連日のストップ高に買われ、年初来高値を更新した。同社は8日に上期業績の上方修正を発表し、翌日値幅制限いっぱいまで買われた。9日には上期実績と今期配当予想の増額を発表しており、これを評価する買いが向かっている。9日に発表した17年10月期上期(16年11月-17年4月)の連結経常利益は前年同期比95.3%増の3.3億円に拡大して着地した。主力の不動産管理運営事業の伸長に加え、不動産開発事業で販売案件の成約件数が増加したことで大幅増益を達成した。通期計画の4.4億円に対する進捗率は75.5%に達しており、業績上振れが期待される状況だ。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の21円→23.5円(前期は21円)に増額修正している。

■ケア21 <2373>  3,295円  +501 円 (+17.9%) ストップ高   11:30現在
 ケア21<2373>がストップ高し年初来高値更新。前週末9日の取引終了後、17年10月期の連結業績予想について、最終損益を4億円から7億円(前期2億3000万円の赤字)へ上方修正したことが好感されているようだ。投資有価証券売却益5億1200万円を特別利益として計上したことなどが要因としている。なお、売上高250億円(前期比10.8%増)、営業利益10億円(同2.5倍)は従来予想を据え置いている。同時に発表した第2四半期累計(16年11月~17年4月)決算は、売上高119億9900万円(前年同期比10.3%増)、営業利益2億8200万円(同14.8倍)、最終損益4億3900万円の黒字(前年同期4700万円の赤字)だった。施設の新規開設が予定通りに進んだほか、稼働率改善に向けた営業施策が奏功し、従来予想の営業利益2億円を上振れて着地した。

●ストップ高銘柄
 コーセーアールイー <3246>  1,381円  +300 円 (+27.8%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ピクセラ <6731>  389円  +80 円 (+25.9%) ストップ高   11:30現在
 トーセ <4728>  1,703円  +300 円 (+21.4%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、10銘柄

●ストップ安銘柄
 シャノン <3976>  3,370円  -700 円 (-17.2%) ストップ安売り気配   11:30現在
 ETFSパラ <1675>  7,480円  0 円 (0.0%) ストップ安   11:30現在
 以上、2銘柄

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