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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):サトーHD、アンリツ、SMC

サトーHD <日足> 「株探」多機能チャートより
■サトーホールディングス <6287>  2,585円  +71 円 (+2.8%)  本日終値
 サトーホールディングス<6287>が反発。31日に提出された大量保有報告書で、世界最大クラスの政府系ファンドを運営するノルウェー銀行が発行済み株数の5.01%を保有していることが判明。これがきょう付の日本経済新聞に報道されたことで、需給思惑が高まっているようだ。なお、保有目的は純投資としている。

■アンリツ <6754>  983円  +25 円 (+2.6%)  本日終値
 アンリツ<6754>が年初来高値を更新。1000円大台を指呼の間に捉えているが、大台復帰を果たせば2014年7月以来約3年ぶりとなる。あらゆるものをオンライン化するIoT時代に次世代通信規格である5Gが注目されている。政府は2020年の5G商用化に向け今年度から実証実験を開始する方針にあり、LTEの1000倍以上の大容量化、10Gbps以上の通信速度が実現される方向となる。トヨタ自動車<7203>が開発を進めるコネクテッドカーは、IoTの一形態であり、その際にも高速・大容量の5G活用が必須となる。これが、NTT<9432>との自動車・超高速無線通信技術での提携を誘発、業界の垣根を越えた合従連衡の動きも急だ。そのなか通信系計測器のトップメーカーであるアンリツは、昨年に米アジマスシステムを子会社化しフェージング(電波の受信レベルの変動)に関するソリューションを強化、5G関連需要の取り込みに向けた布石を進展させており、機関投資家からの注目度も高いとみられている。

■SMC <6273>  35,870円  +860 円 (+2.5%)  本日終値
 SMC<6273>が年初来高値を更新した。空気圧機器の世界トップメーカーで、18年3月期は前期に続き増収営業増益が見込まれている。SMBC日興証券が31日付で同社株の投資評価を「1」継続、目標株価を3万6000円から4万円に引き上げており、これが株価を強く刺激する形となった。18年3月期の営業利益予想は1511億円から1626億円、19年3月期は1620億円から1636億円に上方修正している。

■武蔵精密工業 <7220>  2,916円  +68 円 (+2.4%)  本日終値
 武蔵精密工業<7220>は3日続伸。同社は5月10日、18年3月期連結業績予想を発表した。売上高2130億円(前期比18.0%増)、経常利益125億円(同21.1%増)と2ケタ増益を見込むことに加えて、年間配当は前期比2円増の54円を予定している。時価で試算したPERは11倍台と割安水準にある。前期に買収した欧州の大手鍛造・機械メーカーの独HAYグループの収益がフルに寄与することに加えて、シナジーの実現が業績を押し上げる見通し。具体的には、HAYグループ顧客網の活用による両グループの商品ならびに垂直統合商品のクロスセル(関連商品販売)の実施、グループ独自の生産改善ノウハウのHAYグループへの適用などを実施、展開していく。株価は、5月11日に直近高値の3130円をつけて以降調整色を強めていたが、5月30日に安値2792円をつけて以降反発の兆しをみせている。また、1日にも25日・75日両移動平均線のゴールデンクロスが達成する可能性が濃厚となっている。

■三菱電機 <6503>  1,562.5円  +35.5 円 (+2.3%)  本日終値
 ドイツ証券は5月31日、「好調なFAセクターに再注目する局面」と指摘。FA銘柄の堅調な業績推移は素直に下期パフォーマンスにつながるとみている。具体的には三菱電機<6503>を最上位のトップピックとしたうえで、SMC<6273>、キーエンス<6861>、ファナック<6954>の順に推奨。4社のレーティングはすべて「バイ」を継続している。三菱電は、年前半に出遅れたパフォーマンスを後半に取り返す好機で、多角化事業によるディフェンシブさも好材料。SMCは、決算を経て株主還元と説明会での対話により、短期的には出遅れ分を取り戻す可能性がある。キーエンスは、引き続き業績拡大に伴い、底堅い株価パフォーマンスが期待される。ファナックは為替がセクター内で最も控えめな前提であり、今後の業績進捗と工作機械業界の継続的回復の恩恵を十分享受できる。

■フリークHD <6094>  3,965円  +90 円 (+2.3%)  本日終値
 フリークアウト・ホールディングス<6094>の上昇基調鮮明、連日の年初来高値更新と気を吐いている。ネット広告市場の拡大が続くなか、同社はスマートフォン向けに、リアルタイムで広告枠を高速取引するシステムを手掛けており、業績は絶好調に推移。16年9月期は営業利益段階で前の期比3.7倍と急拡大、17年9月期は前期比68%増の6億円を見込んでいる。現在はアフィリエイト広告を含め“非運用型広告”の伸びが鈍化しているが、一方で閲覧者の属性や行動履歴を分析して効果を高めた“運用型広告”が急増傾向にある。クライアントは、入札条件を入札専用のデマンド・サイド・プラットフォーム(DSP)に設定すれば、広告枠の入札に参加ができる仕組み。フリークアウトはスマホ向けDSPを提供、LINE<3938>とは合弁事業を行うなど連携しており成長期待が高い。

■持田製薬 <4534>  7,980円  +150 円 (+1.9%)  本日終値
 持田製薬<4534>が13日ぶりに反発。この日、三洋化成工業<4471>が昨年10月に医薬品製造販売承認を取得していた潰瘍性大腸炎の体外診断用医薬品「カルプロテクチン モチダ」が、6月1日付で保険適用されたと発表しており、販売を手掛ける同社の業績への貢献を期待した買いが入ったようだ。「カルプロテクチン モチダ」は、三洋化成および持田製薬が、スイスのブールマンラボラトリーが開発・販売する診断薬に関して、日本国内での独占製造・販売契約を交わして製造販売する体外診断用医薬品。潰瘍性大腸炎の体外診断用医薬品として、三洋化成が日本で初めての認可を取得し、持田製薬を通じて販売することになっており、現在、発売に向けて準備中としている。

■NTTデータ <9613>  6,080円  +110 円 (+1.8%)  本日終値
 NTTデータ<9613>が4日ぶりに反発。同社はきょう、米マークロジックの株式を取得し、次世代データベースビジネスの拡大に向けて資本・業務提携することで合意したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。NTTデータは2012年にマークロジックと販売代理店契約を結んでおり、これまでの協業関係をさらに強化するかたち。両社はこの提携を通じ、従来NTTデータが国内企業を中心に提供していた「AI(人工知能)技術を含むさまざまな最新技術によるデータ活用」サービスの取り組みを拡充し、共同でグローバル市場開拓ビジネスプランを作成、NTTデータグループの主要グローバル商材として、次世代データビジネスの事業拡大を目指すとしている。


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