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【通貨】ユーロ週間見通し:上値の重い展開か、一部で高値警戒感も

ユーロ円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■伸び悩み、米経済指標の改善などを意識したユーロ売り

先週のユーロ・ドルは伸び悩み。メルケル独首相がユーロ安を懸念したことから、ユーロ買いが一時活発となったが、5月のユーロ圏製造業PMIが予想を下回ったことや、米1-3月期国内総生産(GDP)改定値は市場予想を上回ったことから、リスク選好的なユーロ買いは後退。ポンド安・米ドル高の相場展開となったこともユーロの上値を抑える一因となった。取引レンジ:1.1161ドル-1.1268ドル

■もみあいか、ECBの早期緩和解除に思惑も

今週のユーロ・ドルはもみあいか。独メルケル首相のユーロ安けん制発言や欧州中銀(ECB)による早期緩和解除の思惑は後退していないようだ。ただし、米連邦準備理事会(FRB)の6月利上げ観測は後退していないため、5月雇用統計などの米経済指標が強い内容だった場合、ユーロ売り・米ドル買いが優勢となる見通し。

予想レンジ:1.1050ドル-1.1350ドル

■伸び悩み、リスク選好的なユーロ買いは後退

先週のユーロ・円は伸び悩み。リスク選好的なユーロ買い・米ドル売りは後退したことや、米ドル買い・円売りの動きは拡大しなかったことが要因。米政治不安の高まりはユーロ買い材料となったが、リスク回避的な米ドル売り・円買いを促す要因となったことから、ユーロの対円レートは伸び悩んだ。取引レンジ:124円12銭-125円81銭。

■上値の重い展開か、一部で高値警戒感も

今週のユーロ・円は上値の重い展開か。メルケル独首相のユーロ安けん制発言や欧州中銀(ECB)による早期緩和解除への思惑から、ユーロ買いの興味は失われていないようだ。
ただ、ユーロの上昇ペースは速いとの理由で高値警戒感が浮上している。新たなユーロ買い材料が提供されない場合、利益確定の売りが増える可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・31日:4月失業率(予想:9.4%、3月:9.5%)
・31日:5月消費者物価コア指数(前年比予想:+1.0%、4月:+1.2%)

予想レンジ:123円00銭-126円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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