【市況】【↓】日経平均 大引け｜ 小幅続落、利益確定売り優勢も押し目買い厚い (5月15日)

日経平均株価
始値　　19753.46
高値　　19869.85(15:00)
安値　　19740.63(09:02)
大引け　19869.85(前日比 -14.05 、 -0.07％ )

売買高　　21億5577万株 (東証1部概算)
売買代金　2兆6519億円　(東証1部概算)

-----------------------------------------------------------------

■本日のポイント

　１．日経平均は小幅続落、利益確定売りで下押す
　２．NYダウ軟調や円高、北朝鮮問題などが重荷も下げ渋る
　３．地政学リスクも押し目買い意欲強く、大引けが本日の高値に
　４．不動産や水産株が買いを集め、全体相場を支える
　５．16日連続で売買代金は2兆円台を上回る

■東京市場概況

　前週末の米国市場では、NYダウは22ドル安と4日続落。市場予想を下回る経済指標や相次ぐ低調な小売企業の決算が嫌気され売りが優勢だった。

　週明けの東京市場では前週末のNYダウが軟調だったことや、足もと為替が円高傾向に振れたことで売り優勢の展開。しかし、寄り後は下げ渋る展開となった。

　15日の東京市場は、前週末の米国株市場でNYダウが4日続落するなど調整色を強め、為替も1ドル＝113円台前半の推移と円高傾向に振れたことなどを横目に売り先行でスタート。日経平均は寄り付き直後に140円強の下げをみせたが、その後は一貫して下げ渋る展開となった。前週末の米経済指標にやや陰りがみられたことや、北朝鮮が今年7回目となる弾道ミサイル発射で地政学リスクが再燃したものの、全般地合いは頑強で下値では押し目狙いの買いが厚い。不動産や水産株などに上昇が目立ち全体相場を支えた。結局、日経平均は小幅安で着地したものの、この日の高値で引けている。売買代金も2兆6000億円を上回り、16営業日連続で活況の目安とされる2兆円を上回っている。

　個別では、ソフトバンクグループ<9984>が軟調。三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが冴えず、いすゞ自動車<7202>、ＳＵＢＡＲＵ<7270>など自動車株も売られた。石原産業<4028>が急落、日新電機<6641>も大きく値を下げた。セガサミーホールディングス<6460>、日本ペイントホールディングス<4612>なども安い。
　半面、日立製作所<6501>が商いを膨らませ急伸、ディー・エヌ・エー<2432>も買いが優勢だった。売買代金トップの任天堂<7974>がしっかりだったほか、リクルートホールディングス<6098>が買われ、ＷＤＢホールディングス<2475>は一時ストップ高となる人気となった。日本郵政<6178>による買収の話が伝わった野村不動産ホールディングス<3231>は値幅制限上限で買い物を残した。このほか、三井不動産<8801>など不動産株全般も買いが目立った。

　日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はスズキ <7269> 、資生堂 <4911> 、アステラス <4503> 、日清粉Ｇ <2002> 、三井不 <8801> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約35円。
　一方、マイナス寄与の上位5銘柄はソフトバンク <9984> 、ファストリ <9983> 、ファナック <6954> 、富士フイルム <4901> 、ＳＵＢＡＲＵ <7270> 。押し下げ効果は約42円。

　東証33業種のうち上昇は15業種。上昇率の上位5業種は(1)不動産業、(2)水産・農林業、(3)建設業、(4)パルプ・紙、(5)サービス業。一方、下落率の上位5業種は(1)鉄鋼、(2)鉱業、(3)石油石炭製品、(4)繊維製品、(5)機械。

■個別材料株

△ＷＤＢ <2475>
　今期経常は10％増で4期連続最高益､6円増配。
△野村不ＨＤ <3231>
　｢日本郵政が買収へ｣との報道。
△ＫＬａｂ <3656>
　｢MIRRORS CROSSING｣の公式ツイッター開始。
△日本一ソフト <3851> [ＪＱ]
　前期営業益は上振れ着地、今期は12％増見込み。
△フルキャスト <4848>
　1-3月期(1Q)経常は50％増益で着地。
△エンバイオＨ <6092> [東証Ｍ]
　今期経常は5.7倍増で2期ぶり最高益更新。
△Ｔスマート <6246> [東証２]
　17年3月期業績の計画上振れと18年3月期2ケタ増益。
△メイコー <6787> [ＪＱ]
　17年3月期業績は営業利益74.1％増、10円復配。
△市光工 <7244>
　前17年3月期営業益上振れ着地で期末配当1円増額。
△ジシステム <9758> [ＪＱ]
　1-3月期(1Q)経常は3.1倍増益で着地。

▼ブロドリーフ <3673>
　第1四半期は営業赤字転落。
▼ニューテック <6734> [ＪＱ]
　東証が信用規制。

　東証1部の値上がり率上位10傑は(1)野村不ＨＤ <3231> 、(2)ＷＤＢ <2475> 、(3)大倉工 <4221> 、(4)アミューズ <4301> 、(5)市光工 <7244> 、(6)酒井重 <6358> 、(7)フルキャスト <4848> 、(8)大真空 <6962> 、(9)ＫＨネオケム <4189> 、(10)ＫＬａｂ <3656> 。

　値下がり率上位10傑は(1)川田テク <3443> 、(2)石原産 <4028> 、(3)名村造 <7014> 、(4)ヴィアＨＤ <7918> 、(5)新川 <6274> 、(6)日新電 <6641> 、(7)エコナック <3521> 、(8)グンゼ <3002> 、(9)ナカノフドー <1827> 、(10)東京ＴＹＦＧ <7173> 。

【大引け】

　日経平均は前日比14.05円(0.07％)安の1万9869.85円。ＴＯＰＩＸは前日比0.71(0.04％)安の1580.00。出来高は概算で21億5577万株。値上がり銘柄数は854、値下がり銘柄数は1057となった。日経ジャスダック平均は3078.25円(4.31円高)。

［2017年5月15日］

株探ニュース