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【市況】今週の【早わかり株式市況】 一時2万円大台目前に迫るもスピード調整で足踏み

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場は、欧州の政治リスク後退と円安を追い風に日経平均株価は一時2万円大台目前に迫ったものの週末はスピード調整から足踏みとなった。

 大型連休明けの8日は前日の仏大統領選で中道派マクロン候補が勝利したことを受けリスクオン姿勢が強まったうえ、為替の円安も追い風となり、日経平均は450円高と大幅に3日続伸し年初来高値を更新した。外国人の買い加速も上昇に弾みを付けた。

 翌9日は前日までの3日間で日経平均の上げ幅が約700円と急騰していただけに利益確定売りに押され、4日ぶりに反落した。10日は円安進行や世界景況感の回復を手掛かりに景気敏感株が買われたほか、好決算銘柄への物色も続き、日経平均は1万9900円台に乗せ、年初来高値を更新。11日も円安がさらに進んだことで日経平均は一時2万円大台乗せまであと11円に迫った。その後は節目の2万円接近で利益確定売りが膨らみ伸び悩んだものの、年初来高値を連日で更新した。

 12日は為替が円高方向に振れたことが嫌気され朝方から利益確定売りに押され、3日ぶりに反落した。

 日経平均株価は、前週比438円(2.25%)高の1万9883円と4週続伸して取引を終えた。一時2万円大台乗せにあと11円に迫る場面があったものの、4月17日を底に上げ幅が1700円を超えていただけに週末はスピード調整した格好だ。週間の振れ幅は284円と、前週の319円から縮小した。


 来週は好決算銘柄を中心に買い意欲が強いだけに、今週お預けとなった2万円大台乗せを巡る攻防となりそうだ。

 重要イベントとしては、国内では17日朝に発表される3月機械受注統計や18日朝に公表される1-3月期GDP(1次速報)が注目される。海外では15日発表の中国4月鉱工業生産指数や16日発表の米国4月鉱工業生産指数に注視が必要だろう。

◆マーケット・トレンド(5月8日~12日)

【↑】 5月 8日(月)―― 3連騰・年初来高値、リスクオン一色で外国人買い加速
 日経平均 19895.70( +450.00)  売買高24億0808万株 売買代金 3兆4434億円

【↓】 5月 9日(火)―― 4日ぶり反落、前日急騰の反動で利益確定売り
 日経平均 19843.00( -52.70)  売買高19億9090万株 売買代金 2兆6103億円

【↑】 5月10日(水)―― 反発・1万9900円台乗せ、円安で景気敏感株に買い
 日経平均 19900.09( +57.09)  売買高21億6989万株 売買代金 2兆7790億円

【↑】 5月11日(木)―― 続伸し2万円大台目前、円安でリスクオン継続
 日経平均 19961.55( +61.46)  売買高22億9202万株 売買代金 2兆7932億円

【↓】 5月12日(金)―― 3日ぶり反落、2万円大台接近で利益確定売り膨らむ
 日経平均 19883.90( -77.65)  売買高22億4862万株 売買代金 2兆9645億円

◆セクター・トレンド(5月8日~12日)

(1)原油価格の持ち直しでJXTG <5020> など石油、国際石開帝石 <1605> など鉱業株が大幅高
(2)大和ハウス <1925> など建設、楽天 <4755> などサービスといった内需株が大きく買われた
(3)輸出株はソニー <6758> など電機、HOYA <7741> など精密機器株は上昇も
  トヨタ <7203> など自動車、コマツ <6301> など機械株は低調
(4)三菱UFJ <8306> など銀行、第一生命HD <8750> など保険といった金融株は堅調
(5)新日鉄住金 <5401> など鉄鋼、住友鉱 <5713> など非鉄といった素材株の一角はさえない
(6)佳境の決算発表では業績見通しの好不調で明暗

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