【市況】【↑】日経平均 大引け| 続伸し2万円大台目前、円安でリスクオン継続 (5月11日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 19943.95
高値 19989.94(13:36)
安値 19906.35(09:50)
大引け 19961.55(前日比 +61.46 、 +0.31% )
売買高 22億9202万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆7932億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は続伸、連日の年初来高値
2.円安など追い風にリスクオン継続も2万円大台目前に上昇
3.騰落レシオ過熱ゾーン入りで目先利益確定から上値に重さも
4.決算発表を絡めソフトバンクなど好業績銘柄に物色の矛先向かう
5.個別に押し目買いニーズ強く、値上がり銘柄数は後場盛り返す
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは32ドル安と続落。トランプ米大統領がFBI長官を解任したことで政権運営への不透明感が強まったことが重しとなった。
東京市場では買い優勢の展開だった。目先スピード警戒感から戻り売りも浴び、日経平均株価は2万円大台回復には届かなかったが終始プラス圏で推移した。
11日の東京市場は為替が1ドル=114円台前半へと円安が進行したことを受け、リスクを取る動きが継続した。前日の米国株市場ではNYダウが続落したものの、ナスダック指数、S&P500指数ともに過去最高値を更新しており、ハイテク株中心に追い風となった。決算発表に絡み好業績銘柄を物色する動きは旺盛で全体相場を支えたが、日経平均が2万円大台に近づくと利益確定売りに押し返される展開となり、後場後半は伸び悩んだ。東証1部の騰落レシオは前日時点で127%台と過熱領域にあっただけに、目先警戒感も意識されている。なお、日経平均先物は2万円をつける場面があった。ただ、押し目買い意欲は旺盛で、前場は値下がり銘柄数が値上がりを上回っていたものの、大引けは再び逆転して値上がりの方が多くなった。東証1部の売買代金は活況の目安とされる2兆円を14日連続で上回っている。
個別では、ソフトバンクグループ<9984>が売買代金トップで続伸。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも堅調。東京エレクトロン<8035>が買い優勢、花王<4452>も値を上げた。新日本電工<5563>、KIMOTO<7908>が大幅高となり、コロプラ<3668>も値を飛ばした。日本冶金工業<5480>が物色人気となったほか、横河電機<6841>、クラレ<3405>なども上昇した。
半面、東芝<6502>が軟調、小野薬品工業<4528>も安い。ワコム<6727>が急落、ジャパンディスプレイ<6740>、三越伊勢丹ホールディングス<3099>の下げも目立つ。日清オイリオグループ<2602>、雪印メグミルク<2270>など食品の一角が売られたほか、クックパッド<2193>も下落。マネーパートナーズグループ<8732>、ヤマダ電機<9831>なども安い。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はソフトバンク <9984> 、テルモ <4543> 、東エレク <8035> 、NTTデータ <9613> 、KDDI <9433> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約59円。
一方、マイナス寄与の上位5銘柄はTDK <6762> 、三越伊勢丹 <3099> 、電通 <4324> 、ダイキン <6367> 、ユニファミマ <8028> 。押し下げ効果は約21円。
東証33業種のうち上昇は15業種。上昇率の上位5業種は(1)非鉄金属、(2)銀行業、(3)情報・通信業、(4)ゴム製品、(5)空運業。一方、下落率の上位5業種は(1)パルプ・紙、(2)金属製品、(3)鉄鋼、(4)不動産業、(5)石油石炭製品。
■個別材料株
△大林道 <1896>
大林組がTOBで完全子会社化。
△石光商事 <2750> [JQ]
前期営業益は上振れ着地で今期予想は38%増。
△ぴあ <4337>
3.49%を上限に自社株買いを実施。
△曽田香料 <4965> [JQ]
東レと三井物がTOBを実施。
△JCU <4975>
今期経常は7%増で6期連続最高益、実質増配。
△中西製 <5941> [東証2]
前期経常を3期ぶり最高益に23%上方修正。
△ウィルG <6089>
今期経常は14%増で7期連続最高益。
△コンテック <6639> [東証2]
今期経常は21%増で14期ぶり最高益、5円増配。
△KIMOTO <7908>
今期経常は2.1倍増益、1円増配へ。
△ウェーブHD <7940> [東証2]
前3月期最終利益3倍化で今期も2ケタ成長見通し。
▼UKCHD <3156>
17年3月期決算発表を延期。
▼日本商業開発 <3252>
18年3月期は46%営業減益予想。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)アイフィス <7833> 、(2)新日本電工 <5563> 、(3)大林道 <1896> 、(4)キムラタン <8107> 、(5)ウィルG <6089> 、(6)KIMOTO <7908> 、(7)芝浦 <6590> 、(8)コロプラ <3668> 、(9)JCU <4975> 、(10)ぴあ <4337> 。
値下がり率上位10傑は(1)ワコム <6727> 、(2)日本商業開発 <3252> 、(3)サンケン <6707> 、(4)UKCHD <3156> 、(5)Jディスプレ <6740> 、(6)ぐるなび <2440> 、(7)メガチップス <6875> 、(8)平和 <6412> 、(9)オプテクスG <6914> 、(10)シスメックス <6869> 。
【大引け】
日経平均は前日比61.46円(0.31%)高の1万9961.55円。TOPIXは前日比1.67(0.11%)高の1586.86。出来高は概算で22億9202万株。値上がり銘柄数は979、値下がり銘柄数は877となった。日経ジャスダック平均は3081.78円(1.72円安)。
[2017年5月11日]
株探ニュース