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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

カーディナル <日足> 「株探」多機能チャートより

■カーディナル <7855>  851円 (+150円、+21.4%) ストップ高

 カーディナル <7855> [JQG]が連日ストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。昨日、日経新聞が18日付朝刊で「コンビニ全店でセルフレジ導入」と報じたのに続き、同日、コンビニ5社(セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、ニューデイズ)が経済産業省主導のもと、「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」を策定し、2025年までに全ての商品にRFID(電子タグ)を貼付することで合意したと発表。同社は中期経営計画でRFIDの強化を打ち出しており、関連銘柄として思惑買いが殺到している。

■イソライト工業 <5358>  436円 (+47円、+12.1%)

 東証1部の上昇率トップ。18日、イソライト工業 <5358> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の19億円→20.7億円に8.9%上方修正。増益率が23.5%増→34.5%増に拡大し、従来の9期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。前期業績の上方修正は2月に続き、3回目となる。セラミックファイバーの高付加価値品の販売が伸びたうえ、製造コストの削減が進んだことが上振れの要因。業績上振れに伴い、前期の年間配当を従来計画の5円→6円(前の期は5円)に増額修正した。前日終値ベースの予想PERが7.0倍→6.6倍に低下し、割安感が強まったことも支援材料となった。

■中部飼料 <2053>  1,240円 (+109円、+9.6%)

 東証1部の上昇率3位。中部飼料 <2053> は大幅高で4日続伸。同社は18日午前に17年3月期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高を1700億円から1710億円(前の期比0.5%増)へ、経常利益43億円から49億円(同31.3%増)へ、純利益29億円から34億円(30.3%増)へそれぞれ増額した。前日に続いて、業績上方修正を評価した買いが入ったようだ。主力の飼料事業で、畜産飼料の販売数量が計画を上回ったことに加え、原料ポジションが改善したことや、水産飼料の戦略製品の販売が引き続き好調だったことが寄与している。17年3月期の期末配当予想は前回予想の9円を11円(前の期9円)に増額した。中間期配当9円(前年同期9円)と合わせた年間配当は20円(前の期18円)となる。

■ファイズ <9325>  7,400円 (+640円、+9.5%)

 ファイズ <9325> [東証M]が連日の急伸。同社は先月15日に東証マザーズに新規上場した直近IPO銘柄で、電子商取引(EC)運営企業の物流センターの管理・梱包から配送まで一貫した業務を請け負う。主要顧客はアマゾンジャパンで売り上げの7割弱を占めるとみられている。アマゾンジャパンは18日から三越伊勢丹ホールディングス <3099> 傘下の三越日本橋本店やココカラファイン <3098> 、マツモトキヨシホールディングス <3088> と組みそれぞれの店舗にある商品の販売を始めた。人手不足による物流面での逆風は強いが、アマゾンジャパンは依然、積極的に事業拡大を進めていることから、今後もファイズへの強い需要は続くとの思惑が膨らんでいる。

■イオンファンタジー <4343>  2,800円 (+201円、+7.7%)

 東証1部の上昇率5位。イオンファンタジー <4343> が急反発。18日の取引終了後に発表した3月度の営業概況で、国内事業の既存店売上高が前年同月比10.4%増と4ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。商品売り上げが同6.6%増と昨年9月以降の好調を継続したほか、遊戯機械売り上げが10.7%増、遊戯施設売り上げが同9.9%増と好調だった。なお、曜日調整後の既存店売上高は同10.2%増となり、13ヵ月連続で前年を上回っている。

■enish <3667>  786円 (+52円、+7.1%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率6位。enish <3667> に投機資金の流入が加速、一時連日のストップ高となる884円まで買われる場面があった。業績低迷が続いているが、機関投資家など大口の戻り売り圧力に乏しく、発行株数がわずか780万株と小型で、ゲーム関連株人気に乗じて短期筋の値幅取りターゲットとなっている。空売りを呼び込みながら需給相場の色彩を強めているが、日証金が18日付で貸株注意喚起銘柄に指定(開始日は19日)していることで「売り方の手仕舞い買い戻しを誘っている」(国内証券)との指摘があった。

■KOA <6999>  1,504円 (+95円、+6.7%)

 東証1部の上昇率8位。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が18日付でKOA <6999> の投資判断を「ニュートラル(中立)→オーバーウエイト(強気)」に引き上げ、目標株価を1270円→1600円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、電動車両化やエレクトロニクス制御の拡大を背景に、車載向け固定抵抗器が成長路線に入ったと評価。また、一般産機向けや白物家電向けなども含め、レガシー製品の需要が幅広い領域に渡って回復してきたことも今後の業績好転を支えると指摘している。同証券では、18年3月期の連結営業利益を32億円→40億円、19年3月期を36億円→44億円にそれぞれ上方修正した。なお、為替前提は1ドル=110円に設定している。

■ベクター <2656>  435円 (+25円、+6.1%)

 ベクター <2656> [JQ]は3日続伸。18日の取引終了後、テコテック(東京都港区)と共同企画で開発を進めているB.LEAGUE(ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ)公認のスマートフォン向けスポーツゲームアプリ「B.LEAGUE ドリームアリーナ」の事前登録を同日から開始したと発表しており、新タイトルの業績寄与を期待した買いが入った。「B.LEAGUE ドリームアリーナ」は、昨年9月に開幕した日本プロバスケットボールリーグ「B.LEAGUE」公認のiOS端末およびAndroid端末向けソーシャルスポーツゲーム。ゲーム内では、現在ファーストシーズン熱戦中のB1全18クラブ総勢200人以上の選手が実名で登場し、好きな選手を集めて好きなクラブを作り、スマホの中で最高の夢の舞台(ドリームアリーナ)を作ることができるという。

■メガネスーパー <3318>  70円 (+4円、+6.1%)

 メガネスーパ <3318> [JQ]が急伸。同社は18日の取引終了後に、ウエアラブル領域の早期事業化を目的とした新会社「Enhanlabo(エンハンラボ)」を5月1日付で設立すると発表。これが材料視されたようだ。同社はメガネ型ウエアラブル端末「b.g.(ビージー)」の商品開発を進めており、端末単体での販売に加え、他社の持つ先端技術やIoTなどとの組み合わせによるソリューション化を推進中。新会社の設立により、早期事業化を図るとともに、人材強化、ソリューション化に伴うアライアンス、資本・業務提携などを通じた開発資金調達の自由度確保などを実現し、この事業の成長を加速させるとしている。

■協和発酵キリン <4151>  1,825円 (+100円、+5.8%)

 協和発酵キリン <4151> が3連騰となり、年初来高値を更新した。同社は19日、欧州子会社や米社と実施した成人X染色体遺伝性低リン血症(XLH)を対象とした完全ヒトモノクローナル抗体「burosumab(KRN23)」の第3相臨床試験の結果を発表。主要評価項目を達成したとしていることが買い手掛かりとなったようだ。有効性に関する結果では、burosumab投与群での関節のこわばりの改善は統計学的に有意と判断され、運動機能と痛みについては改善傾向がみられたとしている。なお現在、14人の成人XLH患者を対象に、XLHにみられる病理学的変化である骨軟化症の改善の評価を目的に、骨生検の実施を伴うオープンラベルの骨評価第3相臨床試験を別途実施しているという。

■アイフル <8515>  337円 (+17円、+5.3%)

 アイフル <8515> が続伸。底値模索が続いていたが、前週末14日と週明け17日に“並び赤”と称される連続陽線を示現、翌18日にマドを開けて買われ底入れ反騰を明示している。ここ日米ともに長期金利が低下傾向にあり、国内では10年債利回りが直近0.00%に下落している。政府は日銀の次期審議委員に「リフレ派」の片岡剛士氏を提示、政策委員会は一段とハト派色が強まるとの見方が強まっている。同社などノンバンクセクターは金融緩和効果が調達資金コストの低下という分かりやすい収益面の追い風となることから、株価に浮揚効果を与えている。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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