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2017年04月19日20時00分

【特集】トーキョー都心“再開発ラッシュ”で活躍「これから」の期待株は <株探トップ特集>

川岸工 <日足> 「株探」多機能チャートより

―プロジェクト相次ぎ好環境、業績インパクト特大の関連株―

 東京都心で大型再開発が相次いでいる。東京駅周辺では、三菱地所 <8802> が日本一の高さのビルを建設するほか、三井不動産 <8801> と東京建物 <8804> も八重洲口にそれぞれ超高層ビルを建設する。このほかのエリアでも再開発が相次ぐが、それに伴い建設資材メーカーなどビル工事関連企業の業績も本格的に上向くと予想される。なかでも、業績へのインパクトが大きい中小型の銘柄に注目したい。

●山手線の内側で進む再開発

 東京駅周辺だけではない。日本橋・京橋エリアでは、国の重要文化財である高島屋日本橋店の保存活用を核に三井不動産が地上31階建てのビルなどを建設しているほか、虎ノ門エリアでは森ビルが「虎ノ門ヒルズ」近くで再開発を進めている。

 また、渋谷では、東急不動産ホールディングス <3289> 傘下の東急不動産がJR渋谷駅近くにあった旧本社ビルの跡地に地上21階建てのビルを建設中で、19年度の開業を目指している。東京急行電鉄 <9005> も渋谷で大規模開発を進めており、第1弾の「渋谷キャスト」は今月28日に開業するが、18年秋には渋谷駅南側に地上35階建ての「渋谷ストリーム」が誕生する。

 さらに品川では、京浜急行電鉄 <9006> が品川駅前の複合ビルを27年前後に建て替える計画で、19年度の着工を目指している。また、西武ホールディングス <9024> も品川プリンスホテルなどが立地する品川・高輪エリアの再開発を構想しているといわれている。

●高層ビル着工のタイムリミット迫る

 都内で再開発が相次ぐのは、1964年開催の東京五輪のころに建設したビルが老朽化し、建て替えが迫られているためだ。これに、2020年の東京五輪開催とアジアヘッドクォーター特区政策が相まって、再開発に拍車をかけている。

 多くの再開発プロジェクトが、東京五輪が開催される20年前後の開業を予定しているが、高層ビルの建設には通常2~3年を要するため、着工のタイムリミットはすぐそこに来ている。最近は建設コストの上昇が一服していることもあり、これから大型工事が次々に本格化すると予想される。このことから、少なくとも20年ごろまではビル建築工事の繁忙状態が続くことになりそうだ。

 これに伴い、ゼネコンの建築部門では売上高の本格的な拡大が見込まれるが、建設資材をはじめ、ビル工事関連銘柄も好環境を享受しそうだ。

●基礎工事が繁忙入りか

 ビルの建設工事には多数の工程があり、その工程に応じてさまざまな建設資機材が使われる。現在は基礎工事が繁忙になりつつあり、今後は今夏ごろから鉄骨がフル生産に入る見通し。18年に入ると床材や外壁材の需要が本格化し、その後、設備機器や内装材が活況になると予想されている。必ずしもこの需要の時期と株価は連動するわけではないが、一つの目安となりそうだ。

 ビル工事を大きく基礎工事、躯体工事、設備・内装工事の3工程に分けると、基礎工事で注目されるのは、セメントメーカーやシートパイルなどの重仮設資材やコンクリートパイルなどだ。ただ、今回は中小型の銘柄に注目しているため、セメント大手ではなく、ジェコス <9991> や丸藤シートパイル <8046> [東証2]に注目。また、基礎杭のアジアパイルホールディングス <5288> や三谷セキサン <5273> なども関連銘柄となる。

●鉄骨造シフトもでもメリット

 次の躯体工事は建物の骨組みを造る工事で、鉄骨を組み立て、それに床を製作し、外壁材を取り付ける工程だ。主な関連銘柄では、川田テクノロジーズ <3443> 、駒井ハルテック <5915> 、川岸工業 <5921> [東証2]などがある。特に近年は、高層ビルの工法が工期の短縮につながる鉄骨造にシフトしていることから、これら鉄骨メーカーの需要が増えているもよう。また、外壁材の高橋カーテンウォール工業 <1994> [JQ]、ノザワ <5237> [東証2]なども活躍の場を増やしているようだ。

 最後の設備・内装工事は、電気やガス、通信、給排水などの設備を施工し、床、壁、天井などの内装を仕上げる工程で、多数の資材や企業がこれにかかわっている。中小型では、設備工事の日本電技 <1723> [JQ]やオーテック <1736> [JQ]、設備商社の東テク <9960> [東証2]などが含まれるが、各種設備機器などの取り付けに使われる「あと施工アンカー」大手のサンコーテクノ <3435> [東証2]なども注目したい。

 さらに、再開発工事の場合、新しくビルを建てる前に古い建物を解体する必要があるため、破砕・解体用建機のオカダアイヨン <6294> 、コンクリート切断工事など建設向けダイヤモンド工具の第一カッター興業 <1716> [JQ]やコンセック <9895> [JQ]なども関連銘柄となりそうだ。

株探ニュース

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