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【市況】今週の【早わかり株式市況】連日安値更新で底値を探る展開、地政学リスクと円高を警戒

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場は、地政学リスクと円高を警戒する売りに押され、日経平均株価は連日で年初来安値を更新し、底値を探る展開となった。

 週初の10日は為替の円安が好感され買い優勢となり日経平均は続伸した。ただ、シリアを巡る地政学リスクが警戒され上値は重かった。

 翌11日は地政学リスクと円高基調が重荷となり日経平均は反落した。12日は北朝鮮を巡る東アジア情勢の緊迫化に加え、対ドル円相場が約5ヵ月ぶりとなる1ドル=109円台前半まで円高が進んだことが嫌気され、日経平均は一時1万8500円を割り込み年初来安値を更新した。13日は地政学リスクに対する警戒感が強い中、トランプ米大統領の「ドルは強すぎる」との発言を受け一時1ドル=108円台後半まで円高がさらに進んだことでリスク回避の売りが先行した。

 週末の14日は米軍のアフガニスタン空爆や北朝鮮外務次官の好戦的な発言を受けて地政学リスクが改めて意識され、売りに押された。日経平均は4日続落し、3日連続で年初来安値を更新した。

 日経平均株価は、前週比329円(1.76%)安の1万8335円と5週続落して取引を終えた。週間の振れ幅は565円と、前週の551円から若干拡大した。


 来週も地政学リスクに対する警戒感が続き、底値を模索する展開となりそうだ。
 重要イベントとしては、18日-19日に東京で行われる日米経済対話が最大のイベントだ。そのほか、20日朝に発表される3月貿易統計も注目される。海外では17日発表の中国1-3月期GDPや20日-21日に開催されるG20財務相・中央銀行総裁会議に注視が必要だろう。

◆マーケット・トレンド(4月10日~14日)

【↑】   4月10日(月)―― 続伸、円安好感も地政学リスク警戒で上値は重い
 日経平均 18797.88( +133.25)  売買高17億3234万株 売買代金 1兆9299億円

【↓】   4月11日(火)―― 反落、地政学リスクや円高が重荷
 日経平均 18747.87(  -50.01)  売買高16億9117万株 売買代金 1兆8634億円

【↓】   4月12日(水)―― 続落・一時1万8500円割れ、地政学リスクや円高を嫌気
 日経平均 18552.61( -195.26)  売買高19億2407万株 売買代金 2兆2136億円

【↓】   4月13日(木)―― 3日続落、円高でリスク回避の売り継続も終盤下げ渋る
 日経平均 18426.84( -125.77)  売買高19億5868万株 売買代金 2兆2590億円

【↓】   4月14日(金)―― 4日続落・3日連続年初来安値、地政学リスクを改めて嫌気
 日経平均 18335.63(  -91.21)  売買高18億3885万株 売買代金 2兆0247億円

◆セクター・トレンド(4月10日~14日)

(1)出光興産 <5019> など石油、国際石開帝石 <1605> など鉱業株といった資源関連が大きく売られた
(2)ソニー <6758> など電機、トヨタ <7203> など自動車といった輸出株は続落
(3)三菱UFJ <8306> など銀行、野村 <8604> など証券といった金融株も下押す
(4)NTT <9432> など通信、楽天 <4755> などサービスといった内需株もさえない
(5)花王 <4452> など化学、住友鉱 <5713> など非鉄といった素材株も低調
(6)唯一、三井不 <8801> 、住友不 <8830> など不動産株が上昇

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