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【通貨】為替週間見通し:ドルは下げ渋りか、3月米雇用統計などを見極める展開

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■ドル上げ渋り、年3回の利上げ見通し変わらず

先週のドル・円は上げ渋り。110円台前半から一時112円台前半までドル高・円安が進んだが、週末前にドル上昇は一服した。3月米CB消費者信頼感指数の大幅な上昇や10-12月期の米国内総生産(GDP)確報値が上方修正されたことを意識して、リスク選好的なドル買いが活発となった。ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁が「年4回の利上げの可能性はあり得る」との見方を示したことから、米利上げペース加速の思惑が再浮上したこともドル買い材料となった。

ドルは3月31日の東京市場で112円20銭まで上昇したが、この水準では輸出企業などのドル売りが観測されており、ドル買いは一服。「トランプ米大統領は貿易赤字の要因を調査するための大統領令に署名する」とのロス米商務長官の発言が伝えられたことから、ポジション調整的なドル売りが広がった。

3月31日の欧米市場でドル・円は一時112円05銭まで戻したが、ダドリーNY連銀総裁が「金融政策引き締めの緊急性はない」、「今年あと2回ほどの利上げは妥当と思われる」との発言を受けて、米利上げペース加速の思惑は後退し、ドル・円は111円25銭まで下落。111円39銭でこの週の取引を終えた。取引レンジ:110円11銭-112円20銭。

■ドルは下げ渋りか、3月米雇用統計などを見極める展開

今週のドル・円は下げ渋りか。米連邦準備理事会(FRB)による年3回(3月を含む)の利上げペースを意識した相場展開となりそうだ。5日公表の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(3月14-15日開催分)が市場予想に沿った内容だった場合や、7日発表の3月米雇用統計がおおむね予想通りの内容であれば、6月の追加利上げ観測が広がりそうだ。

ただ、トランプ政権による政策運営の不透明感は払しょくされていないことを市場参加者は懸念している。「トランプ・ラリー」の拠り所となっていた税制改革への高い期待はやや後退した。市場の期待がさらに低下した場合、リスク回避的なドル売りが再び強まる可能性は残されている。政策期待を前提とする米国株高は一服しており、経済指標の悪化などによって米長期金利が低下した場合、ドルを押し下げる材料になりそうだ。

一方で、米利上げペース加速の思惑が再び広がった場合、リスク選好的なドル買いが活発となる。新年度入りで日本勢(機関投資家など)による新規のドル買いが増えるとの見方もあり、ドルはやや底堅い動きとなることも予想される。

【米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨公表】(4月5日公表予定)
5日にFOMC議事要旨(3月14-15日開催分)が公表される。3月のFOMC会合で昨年12月以来となる政策金利引き上げが決定された。公表された声明内容はややハト派寄りと受け止められているが、インフレの認識などで一歩踏み込んだ印象もあり、議事要旨の内容次第で早期追加利上げ実施への思惑が広がる可能性がある。

【米3月雇用統計】(4月7日発表予定)
7日発表の3月雇用統計は、失業率4.7%(前回4.7%)、非農業部門雇用者数は前月比+17.4万人(同+23.5万人)、平均時給+0.2%(同+0.2%)と予想されている。想定内であれば年3回(3月含む)の利上げペース維持に期待が広がるだろう。平均時給の推移も材料視されそうだ。

予想レンジ:110円00銭-113円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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