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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~こう着もハイテクの一角が堅調に推移

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

30日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・こう着もハイテクの一角が堅調に推移
・ドル円は111円28銭、じり高、国内勢がドル買い
・ぱど、遠州トラックなど5社がストップ高


■こう着もハイテクの一角が堅調に推移

日経平均は反落。47.56円安の19169.92円(出来高概算8億4000万株)で前場の取引を終えた。29日の米国市場では、主要経済指標の発表がないなか、トランプ政権による税制改革などの行方を見極めようとする動きが続いている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円安の19165円、円相場は1ドル111円10銭辺りでの推移。これにサヤ寄せする格好から売りが先行した。

ただし、ハイテクの一角が堅調に推移し、これが日経平均を下支えする格好から、一時プラスに転じる場面もみられるなど底堅い展開。東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは石油石炭、鉱業、非鉄金属、鉄鋼、電気機器、空運、海運がしっかり。半面、パルプ紙、水産農林、その他製品、建設、食料品、情報通信、小売、不動産、陸運が冴えない。

日経平均は5日線レベルでのこう着が続いており、昨日同様、5日線と75日線とのレンジ内での推移に。一目均衡表では転換線、基準線に上値を抑えられるなか、支持線として意識されている雲上限を下回っての推移に。ただし、指数インパクトの大きいハイテクの一角が堅調に推移しており、センチメントはそれ程悪くないだろう。

こう着感の強い相場展開のなか、マザーズ、ジャスダックは小幅ながらプラス圏で推移しており、中小型株に向かいやすい需給状況である。後場は日銀のETF買い入れが意識されそうだが、寄付き後を見極めつつ、次第に中小型株にシフトしてこよう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は111円28銭、じり高、国内勢がドル買い

30日午前の東京外為市場では、ドル・円はじり高。国内勢による年度末の買いがドルを押し上げたようだ。

ドル・円は、前日海外市場では下げ渋る展開だったが、材料難でドルの上昇は弱く、今日のアジア市場では朝方に111円を割り込んだ。トランプ政策の不透明感が続くなか、日経平均株価は軟調地合いで手がかりは乏しい。

ただ、国内勢は年度末のドル買いを継続しているもようで、ドルは前日NY高値を上抜け111円30銭台まで上昇。ランチタイムの日経平均先物は弱含み、引き続き日本株安が予想されるが、ドルはアジア市場では下値が堅そうだ。

ここまでのドル・円の取引レンジ110円99銭から111円42銭、ユーロ・円は119円50銭から119円84銭、ユーロ・ドルは1.0750ドルから1.0770ドルで推移した。

12時20分時点のドル・円は111円28銭、ユーロ・円は119円64銭、ポンド・円は138円50銭、豪ドル・円は83円26銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・ぱど<4833>、遠州トラック<9057>など5社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます

・菅官房長官
「英国の欧州連合(EU)離脱による悪影響を最小限にするよう取り組む」

☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《SK》

 提供:フィスコ

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