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【市況】【↓】日経平均 大引け| 続落、円高や米保護主義警戒で売り先行 (3月21日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  19416.55
高値  19485.14(10:46)
安値  19337.22(09:23)
大引け 19455.88(前日比 -65.71 、 -0.34% )

売買高  15億9718万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆0396億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は続落、円高を嫌気
 2.米長期金利低下や保護主義政策に対する警戒感も
 3.日銀のETF買いの思惑などで下値も限定的
 4.値上がり銘柄数が値下がり上回り、小型株が人気
 5.個人投資家の参戦で売買代金は2兆円を上回った

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは8ドル安と3日続落。トランプ政権の経済政策やFRBの金融政策の先行きに対する不透明化から買い見送りムードが強まった。

 東京市場では、為替の円高などを背景に売り優勢の展開を強いられたが、日経平均株価は下値に対しても抵抗力を発揮した。

 21日の東京市場は、朝方はリスク回避の動きが強かった。前日の欧米株市場が高安まちまちで米国ではNYダウが小幅ながら3日続落と上値の重い展開だったことや、外国為替市場では一時1ドル=112円台前半に円高が進行したこと、米長期金利が低下傾向にあることなどで、主力輸出株や大手金融株には買いが入りにくい地合いだった。トランプ米大統領の保護主義的な政策に対する警戒感も根強い。ただ、下押す場面では日銀のETF買いに対する思惑が働き、個人投資家を中心とした押し目買いが観測されている。機関投資家は動きにくいものの、個別株物色意欲は旺盛で、値上がり銘柄数は1000近くに及び、値下がり銘柄数を上回っている。特に発行株数の少ない小型株に買いが目立った。東証1部の売買代金は活況の目安とされる2兆円を3日連続で上回った。

 個別では、ソフトバンクグループ<9984>が軟調、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、第一生命ホールディングス<8750>なども売り優勢だった。TDK<6762>、大塚ホールディングス<4578>も下落した。FPG<7148>が急落、東京製鉄<5423>、タカラレーベン<8897>なども大きく売られた。ビックカメラ<3048>、小糸製作所<7276>も安い。
 半面、任天堂<7974>は活況高となった。オハラ<5218>が値を飛ばしたほか、住友不動産<8830>によるTOB発表を受け住友不動産販売<8870>はストップ高で引けた。KLab<3656>、サイバーエージェント<4751>なども物色人気を集めた。トプコン<7732>、レーザーテック<6920>、オルトプラス<3672>などの上げ足も目立つ。低位株ではフィード・ワン<2060>やユニデンホールディングス<6815>などが大きく上昇した。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はアステラス <4503> 、JT <2914> 、アサヒ <2502> 、クラレ <3405> 、電通 <4324> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約14円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はソフトバンク <9984> 、ファストリ <9983> 、ダイキン <6367> 、TDK <6762> 、大塚HD <4578> 。押し下げ効果は約37円。

 東証33業種のうち上昇は12業種。上昇率の上位5業種は(1)その他製品、(2)食料品、(3)水産・農林業、(4)小売業、(5)化学。一方、下落率の上位5業種は(1)証券商品先物、(2)倉庫運輸関連、(3)保険業、(4)その他金融業、(5)銀行業。

■個別材料株

△フィードワン <2060>
 今期経常最高益予想を20%上乗せ、配当も1.5円増額。
△ケアサービス <2425> [JQG]
 中国・北京に介護事業の合弁設立。
△アスカネット <2438> [東証M]
 海外展示会のAI出展内容を発表。
△ラサ商事 <3023>
 2.34%を上限に自社株買いを実施。
△みんなのW <3685> [東証M]
 今期最終を4.8倍上方修正。
△オハラ <5218>
 11-1月期(1Q)経常は黒字浮上で着地。
△NIC <5742> [JQ]
 今期経常最高益予想を18%上乗せ、配当も1円増額。
△グレイス <6541> [東証M]
 東証が信用規制解除。
△住不販売 <8870>
 住友不がTOBで完全子会社化。
△福井コン <9790>
 今期配当を7円増額修正。

▲テノックス <1905> [JQ]
 今期経常を28%下方修正。
▲nms <2162> [JQ]
 今期経常を39%下方修正。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)住不販売 <8870> 、(2)オハラ <5218> 、(3)GMOクラウ <3788> 、(4)Sサイエンス <5721> 、(5)フィードワン <2060> 、(6)ユニデン <6815> 、(7)Bガレージ <3180> 、(8)ニイタカ <4465> 、(9)ムゲンE <3299> 、(10)KLab <3656> 。

 値下がり率上位10傑は(1)FPG <7148> 、(2)ワタベ <4696> 、(3)タカタ <7312> 、(4)東京製鉄 <5423> 、(5)北の達人 <2930> 、(6)タカラレーベ <8897> 、(7)三陽商 <8011> 、(8)図書印 <7913> 、(9)RSテクノ <3445> 、(10)田淵電 <6624> 。

【大引け】

 日経平均は前日比65.71円(0.34%)安の1万9455.88円。TOPIXは前日比2.43(0.16%)安の1563.42。出来高は概算で15億9718万株。値上がり銘柄数は991、値下がり銘柄数は862となった。日経ジャスダック平均は3048.39円(20.84円)高。

[2017年3月21日]

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