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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):任天堂、プリマ、JT

任天堂 <日足> 「株探」多機能チャートより
■ホソカワミクロン <6277>  880円  +27 円 (+3.2%)  本日終値
 ホソカワミクロン<6277>が3連騰に買われ昨年来高値を更新した。岩井コスモ証券は17日、同社株の投資判断を「B+」から「A」へ引き上げた。目標株価は620円から1020円に見直した。同社は紛体技術のリーディングカンパニー。17年9月期第1四半期(16年10~12月)の連結営業利益は前年同期比22.6%増の7億3800万円と好調。円高を吸収し2ケタ増益を達成した。紛体関連では、化学、医薬、電子材料(磁石など)向けなどが好調だった。今9月通期の為替は1ドル100円が想定されており、業績の上振れ期待は強い。同証券では、今期営業利益を会社計画の37億5000万円から42億円(前期比15%増)への増額修正を予想している。また、先行きに対しても好採算の二次電池や磁性材料(モーター)向けの伸長で収益性の改善を見込んでいる。

■任天堂 <7974>  26,265円  +685 円 (+2.7%)  本日終値
 任天堂<7974>がマドを開けて買われ4連騰、売買代金もソフトバンクグループ<9984>や三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などに大きく差をつけて東証1部上場企業の中で断トツとなった。同社が今月3日に発売した新型ゲーム機「ニンテンドー スイッチ」は出足が大方の予想を上回る好調となっていることで来期業績に期待が募っている。同商品の生産計画を2倍以上に引き上げるとの観測も出るなか、短期値幅取りを狙った資金の流入が続いている。株価はテクニカル的にも約2カ月にわたる2万円台前半でのもみ合いを経て上放れが鮮明だ。

■プリマハム <2281>  507円  +12 円 (+2.4%)  本日終値
 プリマハム<2281>が商いを膨らませ上値指向にあり、昨年来高値を更新した。伊藤忠系の食肉大手でコンビニ向け総菜などでも実績を伸ばし、17年3月期業績は営業利益段階で85%増の147億円を見込むなど絶好調だ。東海東京調査センターが17日付で同社株のレーティングを「アウトパフォーム」、目標株価830円で新規カバレッジしており、これが株価を刺激している。特に目標株価は時価と比較して約64%も高い水準でインパクトを与えている。同調査センターではプリマハムの加工食品事業本部の営業利益率向上と売上高成長のシナリオを想定しており、18年3月期営業利益については、今期予想比3%増の151億8300万円を予想している。

■JT <2914>  3,856円  +84 円 (+2.2%)  本日終値
 JT<2914>が5日ぶり反発。全体相場は主力輸出株中心に下値を探る展開だが、同社株はディフェンシブ的な性質を持つ銘柄で、足もと強い動きをみせている。前週末17日に発表した2月の国内紙巻たばこ販売実績速報で、販売数量は前年同月比12.4%減の74億本、売上収益は同9.1%減の436億円だった。販売数量、売上収益ともに前年同月を下回ったが、株価面ではほぼ織り込まれており、目先買い戻しを誘発した。

■三菱ガス化学 <4182>  2,440円  +44 円 (+1.8%)  本日終値
 三菱ガス化学<4182>は全般悪地合いに抗して上値を慕う展開。三菱系化学メーカーで業績は大幅増益基調が続いている。原料安による採算改善効果に加え、旺盛な半導体需要を背景に同パッケージ用BT材料などが好調で収益に貢献している。今17年3月期経常利益は370億円から550億円予想に増額修正しているが、さらに上振れて着地する可能性も指摘される。また、来期はメタノール市況の底入れメリットも利益の伸びに反映されそうだ。株価は昨年8月以降半年以上にわたり13週移動平均線をサポートラインとした強靭な上昇トレンドを構築中、中期的なファンド系資金など機関投資家の組み入れの動きを反映している。時価PERは13倍前後で依然として割高感に乏しい。

■ヤマダ電機 <9831>  584円  +9 円 (+1.6%)  本日終値
 JPモルガン証券は14日、「家電Biz」など業界情報提供、量販店向けコンサルティングを行うクロス社(東京都港区)からスピーカーを招き、「17年度家電業界セミナー」を開催。これに伴い、17日、家電量販店業界に関するリポートを発表した。この中で同証券の見方として、現状の家電販売は軟調に推移しているが、17年度以降20年にかけて中期的に見れば、緩やかな回復局面と考えると指摘。ヤマダ電機<9831>とケーズホールディングス<8282>の主要2社の業績見通しは概ね底固く、市場での期待は限定的で、バリュエーションも低位にあると判断しており、小売セクター内の投資評価として、家電量販業界は「強気寄り」としている。特に、ケーズHDをトップピックとしており、その理由として、業界環境安定と緩やかな需要回復の恩恵を素直に受けやすいこと、収益性・成長性に対するバリュエーションの割安感、新社長による店舗のスクラップ&ビルド、デジタル化対応など「前向きな」施策加速への期待を上げている。一方、ヤマダ電機については、利益重視への経営方針修正などによるの業績V字回復期が概ね終了していること、今後の業績ドライバーは、ソリューション事業からの利益貢献になるが、現時点で市場予想を上回る業績寄与は予想しにくいこと、さらに同社の家電販売事業の相対的動向に関する不透明感などから投資判断は「ニュートラル」にしているという。

■NSユナイテッド海運 <9110>  271円  +4 円 (+1.5%)  本日終値
 NSユナイテッド海運<9110>が反発、3月8日につけた昨年来高値276円払拭からの新値街道復帰が目前となっている。新日鉄住金<5401>を販売先に鉄鋼原料の輸送を主力とするが、ここにみて市況底入れ感が強まっている。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数の戻りが顕著であり、18年3月期は大型船を増強して攻勢に出る同社にとって追い風が強い。バルチック指数は前日時点で14連騰となり、水準も昨年11月末以来約4カ月ぶりに1200の大台に乗せてきたことで、同社の株価を刺激する格好になっている。

■アルデプロ <8925>  146円  -12 円 (-7.6%)  本日終値
 アルデプロ<8925>は急落。前週末17日の取引終了後に発表した第2四半期累計(16年8月~17年1月)連結決算が、売上高13億3200万円(前年同期比88.5%減)、営業損益収支均衡(前年同期22億2000万円の黒字)、純利益10億1500万円(前年同期比46.5%減)と大幅減益となったことが嫌気された。不動産再活事業の販売活動で価格面や資金面などでの折り合いがつかない物件があったことに加えて、不動産賃貸収益等事業で収益物件の売却により賃料収入が減少したことなどが収益を悪化させたとしている。なお、17年7月期通期業績予想は、売上高490億円(前期比78.3%増)、営業利益91億円(同2.2倍)、純利益88億円(同2.8倍)の従来予想を据え置いている。同時に、東京都中央区および東京都港区の販売用不動産の仕入れ契約締結と、東京都港区の2つの収益ビル売却を発表したが、これに対する反応は限定的のようだ。

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